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アーセナルウォーカー  作者: アルニクツエル
第一章第一節【堕ちた白銀】
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第12話:一発だけなら誤射かもしれない

 かれこれノエルが試験運用を始め3時間が経過した。だんだんと遠くの敵を狙撃していくノエルは幾人かのシーカーを発見することがあった。どうやらかなり強力なモンスターに追われていたので討伐しない程度に援護射撃を行った。汎用討伐依頼は討伐しなくても一応報酬は出るがやはり討伐した時の報酬が一番だからだ。

 辺りのモンスターを狩りつくし少し休憩を取りながら辺りの警戒を続けている、この休憩が終わったらバイクの隠し場所まで後退するつもりだ。この辺りにはどうやらステルス機も多いらしく何度かアンブッシュのような攻撃を受けたので異物収集する余裕は無かったのだ、先ほどもノエルは身に余るステルス機との戦闘を紙一重で回避し何とか離れた今いる位置から攻撃して倒したところだった。


 ノエルは二つ情報収集機器を持っている、一つは比較的安価で購入した物でもう一つは異物の仮面だ。この二つに現状はそれらしい反応等は無く疲労も癒えてきたところで帰宅するため立ち上がった所反応が出た。

 直ぐにTSSR対物ライフルを構えスコープと仮面の機能で反応箇所の様子を見る、どうやら多数の大型機械系モンスターに追われているやたら装備の整った部隊を発見した、シーカーと言うよりも軍隊のような統制の取れた行動に全員がほぼ同じ装備をしているようで全員が真っ黒な装備をしている。


 (ここの強さはこの銃でも通用するが…如何せん数が多いか。結構地下から溢れ出しているみたいだが)


 ノエルは自分の命を天秤にかけなくていい場合倫理観は一般的な物だ、この状況で援護射撃するのも大した問題にもならないと判断したノエルは早速狙撃による援護を開始した。

 かなりの時間長距離狙撃を行って居たこともありかなりの精度まで仕上がったノエルの狙撃が部隊員に迫る四脚モンスターを正確に撃ち抜いていく。ノエルは射程距離外の強力なモンスターにダメージを与えるため高い徹甲榴弾を発射している、体を壁で固定して安い回復薬を飲み鎮痛効果で無理矢理反動できしむ体を動かしている。セミオートアサルトライフルにも劣らないその連射速度で高威力の弾丸を一体一体に叩き込み倒せなくとも最低でも行動不能まで持っていき黒い部隊員を援護する。黒い部隊員たちは狙撃地点から逆算しこちらのおおよその位置は分かっているようだがこちらに構う余力は無いようで現状はそのモンスターと戦っている。


(強い、あの部隊員達あのままでも問題なかったんじゃない?でも動きにキレがないと言うかそういう感じはするか)


 実際、ノエルの予想は当たっており彼らは新装備の性能テストのために来ていた、だが急な不調に至ったところにこの警備ロボに発見されそのまま大量のモンスターに襲われたのだ。



 部隊員の一人がどこかからの援護射撃に対して他の部隊員と警戒する。


「どう思うこの狙撃、明らかに5Kmは離れている訳だが。追跡者の可能性はあると思うか?」


 部隊員の一人が返答する


「どうでしょうね、援護されている分助かっているわけですが。実際さっきはかなり危なかったですからね、他の三大企業からの追跡者の可能性は捨てきれませんね。何せこの長距離射撃でこの精度は異常です」


 他の部隊員も似たような意見の様で同意を示す、その全員の意見を聞き部隊長がこの後の行動を決めた。


「よろしい、フレアを此処に呼んでいる。我らはここが片付いたらあの狙撃手の所に行くとしよう。最悪死んでなければ好きにして構わん」


 部隊員が全員その命令を目の前の機械系モンスターの大軍を処理していく。


(ただのシーカーがこの精度の狙撃を行えるなら…いや、ありえんか)



 ノエルは未だ荒削りの体感時間圧縮を使用し射撃を続けている。スコープの先の黒い部隊員は完全に動きのキレを取り戻しむしろ押し返す勢いでモンスターを処理し始めた。


(もうこれで十分か?私もかなり弾を使って強化服のエネルギーも既に予備分は残り少ない。帰宅しよう)


 ノエルが残り一桁となったモンスターに最後の徹甲榴弾を撃ちこんだ。弾倉を通常の汎用徹甲弾の入っているものに変更し強化服のエネルギーパックも満タンの物に交換した。ノエルは狙撃に向いたこの少々高いビルの上に居た、たまたまあったロープで下に降り傍に隠してあったバイクにまたがると都市に向かって走り出した。

 バイクを飛ばすノエルは接近する反応を感知し後方を確認する。ノエルの付けている仮面の異物は360度視界を確認できる、カメラアイも複数あるからだ。銃にはその照準装置と連携することが可能でその照準装置の映像も確認できる、その様子を活用した戦闘はまだ訓練中だがいま確認する程度には十分だ。

 所先ほどの黒い部隊員達である事を確認したノエルは様子がおかしい事に気づいた、どう考えてもこちらを殺しに来ている。何故ならこちらに銃口を向ける者やミサイルランチャーを構える物さえいる。


(どう考えても友好的じゃない!獲物を横取りしたことそんなに怒っているのか!?)


 バイクを飛ばし一応様子を見るノエルは銃口を向けるだけで攻撃して来ない事に安心したノエルはバイクを更に加速させた、面倒ごとになるくらいなら離れた方がいいと考えたためだ。

 その矢先加速していなかったら居たであろう場所に銃弾が着弾した。ノエルは多少の驚きはあったが直ぐに意識を切り替えエクシウムを引き抜き反撃を開始した、バイクをオートで最速の設定で走らせながら次の行動を考えていた。


(やっぱり撃ってきた、私そんな邪魔したかなぁ?まだ距離がある今のうちにジャミンググレネードで巻くか)


 高いジャミンググレネードを苦虫を嚙み潰したような表情でピンを抜き放り投げ出鱈目にエクシウムとベクターの弾丸をばら撒いた。エクシウムの攻撃は軌跡が残るため他の武器に切り替え撃ちまくった。

 そのかいもあってかスラム街近くの荒野でいったん隠れた後も追手の気配などは無かった。大きなため息を吐きながら今後のシーカー稼業の不安に打ちひしがれていた、しばらく様子を見て大丈夫だと判断したノエルはバイクにまたがり自宅へ帰宅した。

 帰宅したノエルは直ぐに弾を補充し家を出た、シーカーオフィスで直ぐに今日の戦闘データを換金するためだ。


 いつも行っているシーカーオフィスは少々込み合ってはいたが汎用討伐依頼の達成報告は直ぐに完了した。その際一応念には念をと言うことで戦闘データは秘匿にした、今日遭遇したあの部隊員達が調べるかもしれないと考えたためだ。

 報酬支払いの際受付担当者に時間が掛かると言われた。


「少々戦闘データの審議に時間が掛かっておりまして」


「そうですか、いつ頃までには終わりますか?」


「遅くとも明日までにはお支払いできるかと。お支払方法はシーカー証振込でよろしいのですか?」


「えぇ、それで大丈夫」


「では、紐づけされたアドレスに振り込みが完了されましたら連絡したします」


「了解、じゃあ帰るから」


 その足で食材の買い出し等を済ませ家に帰宅した。家に誰か来ているという事は無く、ゆっくり休息を済ませた。

 ノエルが日課のティータイムをしながらシーカー以外の仕事を考えていた、ノエルはシーカーとして働くのはただそれしか選択肢がなかったからだ。今はある程度の知識はあるし金の入る予定もあるからそれを元手に商店も不可能ではないだろうとノエルは考えている。


(いっその事便利屋っていうのはいいかもしれない、戦闘、運搬、護衛、捜索、金さえ払えば何だってしようじゃない。どうせ数人殺しているんだ、何人殺しても誤差でしょ)


 ノエルは無計画に便利屋を始めることにした。シーカーも便利屋に近いが流石にあいつを殺してこいなんて依頼は受けないしペット捜索や危険物運搬もしないと言う点で差別化ができるだろう。

 ホームページを作成し軽い仕事の依頼ならそこで受けることも可能にし、少々大金の依頼なら食事を取りながらする事とにした。


「明日またTSSR対物ライフルの改造パーツでも買おうかな、連射性能向上させる感じのがいいか」

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