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安全保障面・天空の島編!!!!!

挿絵(By みてみん)


★安全保障面・天空の島編!!!!!→ラス……ボス?


いやーついにやってきましたね!天空の島!!異世界と言う事を考えると当然、空に浮かぶ島が存在する可能性を考えなければならないでしょう。今回は、天空に浮かぶ島が存在する場合、その天空の島を有している勢力と戦争や戦闘になった場合の安全保障に与える影響について考えてみます。


まず、これを考える前に、そもそも天空の島とはどういう物なのかを考えてみましょう。一言に天空の島(もしくは島々)と言っても幾つか種類が想定される。それを考えてみよう。


【パターン1】空飛ぶ島の高度が2500m以下、島は特定のポイントもしくは地域で静止。

【パターン2】空飛ぶ島の高度が2500m以下、島は自然的に移動する性質がある。

【パターン3】空飛ぶ島の高度が2500m以下、島は任意に自由に移動させる事ができる。

【パターン4】空飛ぶ島の高度が2500m以上、島は特定のポイントもしくは地域で静止。

【パターン5】空飛ぶ島の高度が2500m以上、島は自然的に移動する性質がある。

【パターン6】空飛ぶ島の高度が2500m以上、島は任意に自由に移動させる事ができる。

【パターン7】空飛ぶ島の高度が2500m以上、特殊な大気ポケット有り、島は特定のポイントもしくは地域で静止。

【パターン8】空飛ぶ島の高度が2500m以上、特殊な大気ポケット有り、島は自然的に移動する性質がある。

【パターン9】空飛ぶ島の高度が2500m以上、特殊な大気ポケット有り、島は任意に自由に移動させる事ができる。

【パターン10】空飛ぶ島の高度がエベレスト以上、島は特定のポイントもしくは地域で静止。

【パターン11】空飛ぶ島の高度がエベレスト以上、島は自然的に移動する性質がある。

【パターン12】空飛ぶ島の高度がエベレスト以上、島は任意に自由に移動させる事ができる。

【パターン13】空飛ぶ島の高度がエベレスト以上、特殊な大気ポケット有り、島は特定のポイントもしくは地域で静止。

【パターン14】空飛ぶ島の高度がエベレスト以上、特殊な大気ポケット有り、島は自然的に移動する性質がある。

【パターン15】空飛ぶ島の高度がエベレスト以上、特殊な大気ポケット有り、島は任意に自由に移動させる事ができる。


とりあえず上記の一覧が、今回、私が思いつく範囲内で分類した空飛ぶ島の種類だ。今回はこれを元に各パターンが日本の安全保障に与える影響について考えて行こうと思う。


まず、全てのパターンに共通する日本の安全保障上の脅威となるのが、自然的な移動にせよ任意な自由な移動にせよ、空飛ぶ島が、日本の上空を飛行するという行為その物である。自然的な移動の場合は空飛ぶ島の軌道次第では日本の上空を飛行しない場合もあるが、万が一飛行する場合は脅威になり得る。日本の上空を飛ぶ空飛ぶ島が問題となる事は以下の通りである。


第一に考えられるのが情報の流出。上空を飛行するという事は天気が晴天の場合は上空から地上が丸見えだという事である。日本国内の基地の数や基地に何があるのかなど、の情報が流出してしまう可能性がある。第二に考えられるのが、空飛ぶの島の航空戦力の存在。そもそも、空飛ぶ島に航空戦力が存在しない場合、日本とそもそも交流を持てない訳で(交易にしろ外交にせよ、地上と交流する為の乗り物なり生物なりが存在していないといけない)、交流の無い勢力との間で安全保障上の問題が持ち上がる可能性は比較的低いと言える。しかし、航空戦力が存在する場合、これは非常に脅威だ。例えば、日本の上空に空飛ぶ島が飛来したとしたならば、日本に奇襲をかけようと思えばいつでもできるのである。


そして第三に考えられるのが空襲の危険性だ。恐らくだが、空飛ぶ島を安全保障上の脅威として見た場合、これがもっとも恐ろしいかもしれない。例えば、空飛ぶ島から直接、爆弾を落とせばそれはもう空爆だ。しかもいくらミサイルや砲弾を撃ちこもうが撃墜不可能な無敵の戦略爆撃機とも言える代物であり、しかも空飛ぶ島の爆弾の積載量に限界は殆ど無いだろう。投下地点さえ健在であれば幾らでも爆弾を落とし続ける事ができる。また、爆弾でなくても良い。空の上から土砂や岩を落とすだけでも、非常に強力な空爆となる。だが、爆弾や土砂や岩はまだ、これから言う空爆法からすればまだマシな部類と言えるだろう。


それは空飛ぶ島自体を地面へと落下させる方法だ。これが何らかの手段により可能な場合、これによる被害は下手をすれば核兵器にも匹敵する甚大な威力を発揮するだろう。質量爆撃、質量兵器、運動エネルギー爆撃、軌道爆撃とも言えるこの攻撃手段はもしも行われれば非常に恐ろしい物である。なぜならば、空飛ぶ島自体が落ちてきた場合、それを撃墜する手段は存在しないからだ。仮にミサイルや砲撃、もしくは核兵器によって空中で砕く事ができても大量の残骸が降り注ぐ事になるだろう。撃ち落そうが撃ち落せまいが、どちらにせよその被害は甚大な被害を地上に与えうる。そのまま命中すれば核兵器に匹敵するレベルの被害を与える大きさの空飛ぶ島が落下してきた場合はそれを空中で粉砕する事が仮にできたとしても、その後の残骸による被害は結局は核兵器による被害と大して変わらない甚大な被害を地上に与えるだろう。そして、この空飛ぶ島自体を地面へと落下させる方法に関しては、空飛ぶ島の高度が高ければ高いほど、落下による運動エネルギーが強い為、命中時により甚大な被害を与えるだろう。


第二、第三と考えられる攻撃手法は空飛ぶ島の高度によってその性質が大きく異なると考えられる。例えば空飛ぶ島の高度が低ければ、作戦のやりようによっては奇襲性は高いと言えるだろう。何故ならば、地上に部隊を送り込もうとした場合、高度が低ければ低いほど、移動距離が短くすみ、送りやすいからだ。迅速に地上に部隊を送り込む事ができれば、初動対応において、地上側(日本)の不意を衝ける可能性が高まる。一方で空飛ぶ島の高度が低ければ低いほど、空の島からの爆弾、もしくは土砂や岩石による投下による空爆は威力が減少する。高度が低いため落下物にかかる運動エネルギーが減少するからだ。


だが、空飛ぶ島自体を落下させる空爆に関して言えば、高度が低ければ低いほど、威力が低くなるとは言えるが、高度が低いという事の利点もある。それは先ほども言った様に高度が低ければ低い程、地上への移動距離が短くすみ、送りやすいという利点がある。つまりは、地上側が島の落下に対する対応をとらせる時間を少なくする事ができる。


空飛ぶ島の高度が高い場合には、第三の攻撃手法の威力は非常に凶悪な物となる。あらゆる落下物が高度が高ければ高いほど、より高い運動エネルギーを得られ、地上に直撃した際のダメージを増やす事ができる。一方で第二の攻撃手法に関しては高度が高ければ高い程、奇襲性が損なわれる。というのも高度が高ければ高いほど、移動距離が長くなり、送りずらいからだ。つまり、地上側にこの攻撃を察知され、対応される時間を与えてしまう可能性がある。また、第三の攻撃手法も高度が高ければ高いほど、その分、落下物にかかる運動エネルギーは大きくなり威力は高くなるが、落下距離がその分、長い為、地上側に対応する時間を与えてしまう可能性があるだろう。


とりあえずここまでが、私が思いつく範囲内の全てのパターンに共通する地上から見た空飛ぶ島の安全保障上の脅威点だ。ここからは各パターンごとに脅威の特性や日本が攻略するならば、どうするのか、攻略するとしてどの様な問題があるのかを見て行こう。


パターン1からパターン15まで用意させてもらった訳だが、この中の物を大きく分類すると3つに分けられる。空飛ぶ島の島が特定のポイントもしくは地域で静止している物。空飛ぶ島は自然的に移動する性質がある物。空飛ぶ島は任意に自由に移動させる事ができる物だ。


これらの意味合いをより詳しく説明すると、空飛ぶ島の島が特定のポイントもしくは地域で静止している物は、つまり、空飛ぶ島が特定のエリア内から移動せずに留まっているという意味だ。空飛ぶ島は自然的に移動する性質がある物は、空飛ぶ島が人為的な操作を受け付けずに、自然に空の上を移動している物という意味。空飛ぶ島は任意に自由に移動させる事ができる物は、人為的に空飛ぶ島の任意な移動を可能にしている物だ。


この3つのパターンはそれぞれ、日本が転移した異世界の空飛ぶ島がどのパターンに分類させるのかによって日本の安全保障に大きな影響を与えうるだろう。


まず、この中で最も安全なのは空飛ぶ島の島が特定のポイントもしくは地域で静止している物だ。これはなぜかと言えば考えてみれば当然の事で、仮に日本が異世界転移した地点が運悪くこの真下でなければ、空飛ぶ島は日本の上空には来る事はないので、日本に対する直接的な安全保障上の脅威は無いと言って良いだろう。危険なのは空飛ぶ島の真下である。


次に脅威度が低いのが空飛ぶ島は自然的に移動する性質がある物だ。空飛ぶ島の軌道が人為的に変更できない以上、その軌道次第では日本の上空に飛来する可能性は低いだろう。だが、人為的でないにしても空飛ぶ島は動いている為、軌道次第では日本上空に到達しうる。到達する場合は安全保障上の脅威となり得るだろう。


そして最も危険なのが空飛ぶ島は任意に自由に移動させる事ができる物だ。これはつまり、やろうと思えば自由に日本上空へと到達できるという事である。これは非常に安全保障上、危険な物だ。操縦者が悪意を持って日本上空へと到達した時の脅威性は計り知れないだろう。


以上が大きく3つに分類される内容である。


では次に特殊な大気ポケット有りの文言とそれの無いパターンの意味を説明する。特殊な大気ポケットとは、空飛ぶ島の陸上もしくは周辺に特殊な大気の層があり、どんなに高い高度であっても、その内部の気圧や酸素量は地上と余り変わらないという意味である。


逆にこの文言が無いパターンは空飛ぶ島の生態系(知的生命体を含む)は地上とは全く違う特殊な機能を有しており、どんなに高い高度で低気圧や低酸素量の環境であってもその環境で生きていける生命体が居住しているという事を意味している。


この2つは後程解説する内容に深く非常に深く関与している為、覚えておいてほしい。


では、日本が空飛ぶ島を仮に攻略しなければならない状況になった場合を考えて行こう。地上からの支援攻撃、航空戦力の投入、占領の三つの観点から見ていく。


ハッキリ言ってその難易度は相手の文明度が仮に古代から中世レベルであったとしても、非常に高い難易度であると言わざるを得ない。


まず、地上の国を攻略するのとは違い、空飛ぶ島の場合は高度が高ければ高い程、地上から例えばミサイル、ロケット砲、榴弾砲などで攻撃をおこなっても効果が薄いか殆ど効果が得られない可能性が出てくるだろう。


どういう事かと言うと、撃っても空飛ぶ島の下の部分に当たるだけで、施設などが集中していると思われる島の上へと攻撃が当たらない可能性が出てくるのだ。もちろん島の下にまで施設があるのであれば、下にある施設にはダメージを与えられる可能性はある。


これが空飛ぶ島の高度が2500m以下やギリギリ2500m位であれば、ギリギリ問題は薄くできるかもしれないが、それ以上の高さとなると高度が上がれば上がる程、攻撃効果、命中精度、攻撃コスト(攻撃に必要な砲弾の費用など)ともにどんどん上がっていくだろう。


となると空飛ぶ島の攻略に当たって中心の戦力となるのは航空戦力となるだろう。人員を送って制圧するにも航空戦力は重要である為、中心になると推測される。


自衛隊の保有する航空戦力の限界高度はF‐15戦闘機が凡そ19000メートル、F‐2戦闘機やF‐35戦闘機の限界高度は凡そ15000メートル、C‐2輸送機が凡そ12200メートル、C‐17輸送機が凡そ13715メートルだ。


これを考えると、空飛ぶ島の高度が輸送機の限界高度である12000mから13000m以内に収まれば、空飛ぶ島の攻略は可能だろう(制圧するには上陸部隊を送る必要がある為)。


そしてこの場合、恐らく、自衛隊の戦闘機などが攻略に当たっての主戦力となるだろう。日本が金欠である事を考えると対地攻撃(空飛ぶ島の陸上部分に対する)には無誘導爆弾やロケット弾ポッドなどが恐らくは多用されると推測される。そして、輸送機を使って兵力の展開が行われるだろう。


なお、ちなみに空飛ぶ島の高度がエベレスト以上である場合、ヘリコプターは戦力として全く期待できない。なぜならば、ヘリコプターはエベレストの高さ8849mまでですら到達できないからだ。


だが、問題は空飛ぶ島の高度が13000m以上であった場合である。この場合、輸送機による兵員の展開が絶望的になる。輸送機がそれ以上の高度で飛べないからだ。飛行船や気球を使うという手もあるかもしれないが、通常の飛行船や気球では流石に撃墜される危険性が高まる他、多くの人員や機材を運搬するのは難しい為、これもかなり難しいだろう。


空飛ぶ島の高度が13000m以上、19000m未満である場合、日本側の攻撃は恐らくは空爆に終始する事になるだろう。だが、空爆だけでは戦争は決着がつきにくいのは有名な話だ。いたずらに長期戦となる可能性がある。もちろん古代から中世レベルの文明度が相手であれば自衛隊機の攻撃に恐れおののき降伏してくる可能性も有る為、この場合はそれを自衛隊は狙うしかないだろう。だが、下手をすればこの場合は永遠に戦いが終わらずに戦費だけがかさむ結果が訪れるという可能性が出てくる事だ。


だが、さらに問題は19000m以上の高度を空飛ぶ島が飛行していた場合である。この場合ははっきり言ってもう流石にお手上げ状態だろう。戦闘機や輸送機では到達不可能。飛行船や気球なら行こうと思えば行けるけど、ちょっと……ね?戦闘機の援護も無しに行くのは危険すぎると言わざるを得ない。それでも攻撃しようと思えばできるだろうが、1回辺りの攻撃費用がとんでもなくかさむだろう。異世界転移金欠日本には厳し過ぎる。ただ敵も日本に地上部隊を送っても古代から中世水準の戦闘能力では壊滅は待ったなしである為、恐らく、この場合はお互いに決着つかずで終わる可能性が高いかもしれない。ただ、空飛ぶ島には切り札の空飛ぶ島からの空爆という恐ろしいカードがある為、どうなるかは分からない。下手をすれば、空飛ぶ島は空から空爆を行い、それに対して日本側はミサイルや長距離ロケット砲(対空飛ぶ島用に開発して使用する)、短距離弾道ミサイル(弾道ミサイルは一度成層圏や宇宙空間にまで達してから弾道を描いて落下する為、空飛ぶ島に対して非常に有効的な効果が得られる可能性がある為、対空飛ぶ島用に開発して使用する)を撃ちまくるという、どっちつかずの地獄の様な戦いが展開されるかもしれない。


ではここからは本格的に人員を空飛ぶ島に派遣して制圧する事に関して考えてみよう。これに関しても残念ながら相手が古代から中世レベルの相手であったとしても、非常に難しいと言わざるを得ないだろう。


というのもこれは高度の問題と特殊な大気ポケットの有無の問題である。大気ポケットが存在すれば、問題なく日本からの派遣人員は作戦を遂行する事ができるだろう。なぜならば、地上の環境と余り変わらないからだ。だが、大気ポケットが存在しない場合は大きな問題となる。空飛ぶ島に上陸する日本からの派遣人員はその高度によっては低酸素環境に晒されてしまうからだ。


空飛ぶ島の高度が2500m以下の場合は特に苦も無く問題も余りなく自衛隊は空飛ぶ島を制圧する事ができるだろう。


だが、高度が2500m以上になってくると問題が発生する。それは高山病を発症するリスクがどんどん上がるのである。高山病は酸素不足により起こる病気だが高山病の発症リスクが高まるのが2500mからなのである。その発症割合は2500mで凡そ20%、3000mで凡そ40%と言われ、この数字は上に行けば行くほど上昇する。一般的に5000m級となると、高山病対策に酸素ボンベを常備しなければならない。


高山病は富士山程度の高さであれば死ぬ事は余り無いが、それでも体調不良により十分に戦闘不能になり得る。そして5000mを越えてくると高山病により死亡するリスクが高まっていく。


高度が人間にとって高すぎれば酸素ボンベに加えて与圧服(宇宙服みたいな服)も必要となるだろう。そうなれば、もうそれは傍から見れば、さながら宇宙戦争だ。そうでなくても、酸素ボンベとマスクを付けている姿は、さながらコッペリオンの第一師団みたいに見えるかもしれない(コッペリオンの第一師団すこすこのすこ)。


だが、酸素ボンベを背負っての戦闘や与圧服を着ての戦争ははっきり言って過酷そのものだろう。酸素ボンベの中身が尽きれば、下手をすれば、いっかんの終わりだ。この為、自衛隊はただでさえ、輸送が難しい空飛ぶ島(空に飛んでいる為)に、人員や弾薬だけでなく、非常に荷物としてかさばると言わざるをえない酸素ボンベを大量に運ばなければならない。


これを考えると、生身の地球人が活動するには高すぎる高度を飛んでいる場合の空飛ぶ島での自衛隊の活動は非常に鈍くなると言わざるを得ないだろう。下手をすれば相手が古代や中世レベルの兵士達で固めていたとしても、相手はこの環境に対応している訳だから、せっかく上陸しても追い出さざるを得ない状況に陥ってしまう可能性もあるだろう。地の利は完全に向こうにあると言って良い。


与圧服なんか着なきゃいけない環境なら、弓矢や投石で与圧服がやぶれたりしたら、それでその隊員はいっかんの終わりになるという可能性すらある。死ななくても急激な減圧ですぐに戦闘不能状態に陥る事も考えられる。


これらを考えると高度が高ければ高いほど、制圧難易度はどんどん上がっていくだろう。


もしも、転移した先の世界に空飛ぶ島がある場合は、そしてそこに国家が存在している場合には、戦争の選択肢はなるべくとらない方が賢明な判断かもしれない。空飛ぶ島はその文明水準が古代から中世レベルであったとしても、十分に現代地球国家と同列並の脅威度があるとみて恐らくは良いのではないかと思う。そしてその脅威度は空飛ぶ島の高度が上がれば上がるほど高まると考えて恐らくは良いだろう。なぜならば、制圧をする部隊の難易度がどんどんどんどん上がるからだ。そして、空飛ぶ島の高度が13000m以上を越えれば、もう勝利の見込みは殆ど無くなり、お互いにどっちつかずの状況へと移行していく可能性が出てきてしまうだろう。


ちなみに、これも空飛ぶ島である為、解説するが、仮に異世界にある空飛ぶ島が映画、アバターに登場する様なタイプの空飛ぶ島である場合はこれはこれで上記とは別の大問題を引き起こす。仮にその島の高度がエベレスト以下であったとしてもだ、アバターに登場する様なタイプの空飛ぶ島の場合、島の周辺は強力な電磁障害によってミサイルやレーダーが使い物にならない為、移動物体に対する誘導性能が得られないロケット弾の使用や有視界戦闘を強いられる事になる。もしも日本が転移した異世界にある空飛ぶ島がこの様な島であった場合、下手をすれば自衛隊もアバターに登場した地球の軍隊と同じ様に敵が技術水準が大幅に下であっても、こてんぱんに叩きのめされてしまうという可能性が出てきてしまうだろう。


これら今回の一連の事を考えると、もしも、日本が転移した異世界に空飛ぶ島があり、しかも、そこに日本と敵対する様な勢力が存在した場合、その脅威度は地上の異世界の国々とは計り知れない高いものであると予想される。となるとだ。相手の脅威度次第では、日本は本当に大量破壊兵器を所有しなければならなくなるという可能性も充分に出てきてしまうかもしれない。


なぜならば、相手の高度の高さや空飛ぶ島のタイプ次第では、相手の文明度が古代から中世レベルであったとしても、戦争を終わらすレベルの勝利をお互いに得る事が難しいからだ。自衛隊の輸送機の届かない高度に空飛ぶ島がある場合、日本は相手に対してミサイル、大型ロケット砲、短距離弾道ミサイルなどでダメージを与えられはするが、通常攻撃だけでは降伏させるには物足りず、一方で空飛ぶ島も日本に対して好きなだけ空爆をする事ができるのだ。


そうなると日本が安全保障上の脅威を完全に除去し勝利を収めるには通常兵器では力不足である事から大量破壊兵器の所持が本格的に視野に入って来てしまうかもしれない。


これがもしも、地球に空飛ぶ島が異世界から出現して安全保障上の脅威となっているという話であったら、空飛ぶ島の高度が既存の輸送機の限界高度を越える場合、そこまで輸送可能な輸送機の開発をしよう!という事になるだろうが、残念ながら異世界転移した日本は金欠である。さらに地球に居たならば開発に協力してくれたかもしれない経験豊富な海外の航空機メーカー達は地球に居る為、異世界に転移した日本は協力を得られないのである。間違いなく高高度まで届く輸送機を開発しようとすれば、莫大な開発費を必要とするだろう。しかも、高高度に到達可能な輸送機の開発プロジェクトを始めたとしても、いつ完成するのかも不透明だ。


もしも、空飛ぶ島を有している異世界の国家の安全保障上の脅威が差し迫った物だったらどうするのか。日本政府や防衛省にとってこの開発費や開発期間の見通しの不透明さは間違いなく頭の痛い話に他ならないだろう。


しかし、大量破壊兵器であるならば、輸送機の開発とは違い開発費用や開発期間を間違いなく安く短くすませる事ができるのである。


(ここでターミネーターのBGM)

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― 新着の感想 ―
[良い点] 色々考察が楽しいです。 [一言] 空飛ぶ島が漂流タイプで高度が2500メートル程だったら日本に流れてきた時山脈などに衝突しそうですね。
[良い点] リクエストありがとうございます!!! いやぁ…随分とパターンが沢山ありますね…これはエンドコンテンツ並みの難易度と言っても過言ではありませんね() こうしてみるとア・バオ・クー並みの重要塞…
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