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現実問題として現代日本が異世界転移したらどうなるかを軽く考えてみた。(連載版)  作者: ボイジャー
まとめ( いっきに読みたい人向け。ただし17部までの内容に限る )
5/82

現実問題として現代日本が異世界転移したらどうなるかを軽く考えてみた。(硬)

タイトルのまんまです。

現実問題として現代日本が異世界転移したらどうなるかを軽く考えてみた内容です。あくまで、軽く考えたものなので、過度な期待はしないでください。


2020/3/13 突然ですが連載方式への切り替えの為に14日に日付が変わったタイミングで短編として投稿しているこれは内容の重複を避ける為(消します)。この短編として投稿している内容は、連載版でも読める様にするから安心して。

2020/3/09 ★2番目に木炭自動車を追記。

2020/3/08 ★3番目に昆虫食と大鋸屑を追記。

2020/3/07 色々増えたし増えそうなので、連載方式に切り替える事を検討中。

2020/3/01 仮定を強化。転移するのは日本国のみを追記。

2020/2/27 ★1番目にハウステンボス、ドイツ村、スペイン村を追記。

2020/2/26 ★6番目と★7番目に新しい安全保障の概念の内容を追記。

 

現実問題として現代日本が異世界転移したらどうなるかを軽く考えてみた。

仮定として日本が転移する異世界は典型的なファンタジー世界で、文明の水準は中世ヨーロッパを想定する。また、転移するのは日本国のみとする。今回はこれを前提に7つの面で見ていく。


★まず、経済面→壊☆滅

転移の時点で日本が受ける経済的なダメージは天文学的な数字になる。日本の海外資産は世界一である。その額は2018年時点で数字にして1018兆円。それを一夜にして失う訳で、これが無くなったらどうなるかは察しの良い人なら想像つくだろう。それに海外との取引がすべて無くなる時点で、日本国内の中小企業は大半が倒産する。失業率30%は軽く行くんじゃないだろうか。もしかしたら、もっとになるかも知れない。いや、もっとになるだろう。やっぱり訂正する。最悪40%とか覚悟した方が良い。


2020年現在で起きているコロナ騒ぎは日本の現状を見る上で最高のサンプルだ。今なにが起きているかを見れば良くわかる事だが、日本経済を支える日本の多くの産業が海外に依存している。例えば日産は中国から部品が届かなくなり工場が停止。今や経営問題と合わせて倒産の危機だ。トヨタは中国以外にも工場を全世界においている為に日産よりは被害はマシだったが、逆に言えば世界中に工場があるという事。

さらに中国の経済がコロナで停止した事で日本国内のIT産業に重大な影響を与えている。PCの関連部品が輸入できなくなっているのだ。これはつまり、工場が中国にある事を意味している。というか、電子機器関連部品の中小企業の多くは中国や東南アジア等の海外に生産拠点がある。人件費が安いから当然っちゃ当然だね。


食料に関しても、日本国内で流通する食品の多くは海外製品。例えば、鍋スキーの皆が良く食べるネギなんて、中国産が大半。その他の野菜も多くの輸入に頼っている。野菜でもこんな状況なのに、皆大好きお菓子に至っては、チョコレートとか生産不可能不可避になる。

きっと、転移1日目はチョコレートの買占めが起きるだろう。下手すれば二度と食べられなくなる訳だから当然だね。私も財産の半分を出してでも買占めに行きます(確信)。


ここまで見ても、国内経済がどれくらいヤバイ事になるかは想像がつくと思う。だけど、経済的な影響はそれだけじゃない。


例えば、良く日本が異世界転移する小説でインフラを異世界の国に輸出するシーンがあるが、それが現代日本であった場合、不可能に近くなるだろう。だってこれまで莫大な利益を挙げていた生産工場の大半が地球に取り残されてしまったんだから。もちろん、国内にも工場はあるし、やろうと思えばできるだろうが、ただでさえ、国内向けの部品が圧倒的に不足するであろう中で、異世界国家に輸出するだけの余力があるかは疑問である。


というか、輸出をするには鉱物資源を輸入しなければ、ならない訳で……ついでに、その量もとんでもない量が必要な訳で……端的に言おう。国内向けですら需要を満たす事すら不可能になるだろうと!

この状況を少しでも打開する為に日本政府は恐らく国内の閉山された鉱山を再開させる動きにすぐに出る筈だ。しかし、日本国内の鉱山の採掘が停止したのはもう何十年も前の話な訳で、再稼動させるのは、かなり至難の業となる。主に坑道の老朽化とか設備の更新とかで。それに再稼動させても、日本の採掘量では全ての需要は満たせないだろう。

よって、日本の工業が復活するには、無条件で異世界の国から資源を輸入しなければ、ならない訳だが、相手国が中世国家レベルでは、すぐに日本の需要を満たす程の資源を輸入する事は不可能だろう。その為、異世界に転移した日本国内の第二次産業が復活ないし回復するには少なくとも10年、20年、30年単位の時間が必要になる。


具体的には異世界国家の資源国に資源の産出体制と輸出体制を整える所からしなければならない。ただでさえ、日本に資源が無く余力が無い状態で……。あれ?国内ですら何もかも足りないのに、異世界の国にそんな支援する余裕あるのん?あれれ?これって詰んでね?。

やるとしてもプロジェクトの長期化不可避。


あと、これは言わなくても分かるかも知れないが、短期的に見ると、観光産業への打撃は深刻だ。海外からも観光客が来なくなる訳だし、パニックと国内経済の急激な悪化で日本人観光客も来なくなる。恐らく1年2年で、日本国内のホテルや旅館の8分の3くらいは廃業や倒産に追い込まれるんじゃないだろうか。ちなみに短期的と言ったのは異世界国家から観光客が来るようになる事を想定した事なので、集客ができなかった場合は……もうやめて!私の地元のライフはゼロよ!


それに観光がやられるという事は、サービス業への影響も深刻であるという事。というか、工業の次に経済的影響がデカイのでは?特に物販。皆が利用するスーパーやコンビニやレストランも。これらは大量生産体制が整っているからこそ営業できる訳で、資源も無い!工場も足りない!ってなったら、深刻な品不足になるのは必死。それに観光業も死んで経済も悪化するとなると、店舗の大量閉店や営業停止が起きて、従業員の大規模リストラが不可避になる。レストランなんかは、もしかしたら、工夫次第で生き残れる可能性は微粒子レベルで存在しているかもしれないが……。


よし!これでもう日本全体の人手不足の時代は終わりましたね(白目)


ちなみに、観光についてだが、諸々の社会問題が解決されたとして、国内観光客が復活したとしよう。恐らくドイツ村とかスペイン村とかハウステンボスは大儲け間違いなしじゃないだろうか。なぜなら、ドイツとかスペインとかオランダとかもう二度と行けない訳だしね。さらに国内経済がなんとか奇跡の復活を遂げられれば、もしかしたら日本全国で地球各国家のテーマパークの建設がブームになるかも。それか既存のテーマパークの増築とか。


私だったらエジプト村とかできたら見てみたいゾ。実寸大のピラミッドとか作って欲しい。まぁピラミッドは流石に無理そうだから、作られるとしても、セティ1世葬祭殿とか、イシス神殿かなぁ。これが作られるとして場所は鳥取とかかな?(鳥取砂丘があるからという浅はかな考え)


★つぎ、エネルギー面→ギリギリ……?

石油に関して、これまた言わなくても分かる人が多いだろうけど、日本は国内で消費する石油の多くを海外から輸入している。国内の石油動勢を伝えた2019年版によると、日本は99.7%の石油を海外からの輸入に頼っている。一方で、日本でも少ないながら取れるらしい石油の量は2017年時点で5億4600万リットル。この量は約328万台の自動車を満タンにさせるだけのガソリンが供給できるだけの量らしい。まぁまぁ良いんじゃないとか一瞬思ったけど、それは幻(遠目)

国内の〝ガソリンだけ〟の消費量で日本は年間、1876億6390万リットルも使ってる。輸入止まったらどうなるかはもうお察しだよね。重油とか軽油の数字も出すと……転移したら、ぎゃあああああ(発狂)って感じになる。

国内の自動車交通は完全に死んだと言って良いでしょう。


ただ、唯一の救いは石油生産量は上げる事が出来るという事。と言ってもMAXまで上げて年間100万キロリットル、つまりは10億リットルぐらい。転移前の水準から見れば爪の先程度しかないけど無いよりはマシ。きっと異世界に転移した後は石油ちょっとでも取れて良かったって皆思うと思うよ。


ここまでが、生産できる範囲の石油。ただ、日本も馬鹿じゃないから非常時用に貯金はある。爪の先程度の国内生産には完全に頼っていません。

2019年時点で日本国内の石油備蓄は国家備蓄が131日分、民間備蓄が87日分、産油国共同備蓄が6日分で、合計224日分ある。

ちなみに、天下の在日米軍はこれとは別に日本国内にFAC3090、FAC3144、FAC2006、FAC5032、FAC5036、FAC5039と言われる貯油施設を持っていて、めっちゃ燃料持ってる。FAC3144だけでも最大で6億6888万2265.1リットル。たぶん、施設全体ではもっと多い。すごいっすね。


つまり、転移後、燃料に関してはすぐに大混乱になる事はない。しかし、政府は転移後1週間以内、遅くとも2週間以内には異世界転移した事実が分かり次第、国内の石油資源の節約政策を確実に取る。国内の生産量が爪の先程度だからしゃーない。

民間への石油の提供は限りなくゼロに近くなるだろう。石油の提供は自衛隊、警察、消防、自治体、公共バス、発電所、燃料運搬業、運送業に優先される筈だ。

よって、転移後の日本国内の道路交通の状況は1ヶ月後には自家用車は完全に姿を消して公共の乗り物しか姿を見せなくなるだろう。公共バスが走っていない田舎の山間部集落では行政の職員や住民が人力で物資を運ぶという光景も見られるようになる筈だ。そしてこの状況は、有力な石油油田が発見されて輸入体制が整うまで続く。


ただし、ここまでの節約政策をとると、国内の備蓄石油の消費量は必然的に最小限となる訳で、備蓄石油は1年以上は確実に持つはずだ。適切な運用がされれば、2年は持つかもしれない。


なお、この燃料だけでも、状況を経済に当てはめて見て見ると、日本にとってはかなりヤバイ。前述で述べた経済の問題はあくまでも燃料問題を抜きにして考えたやつだから、前述の経済☆壊滅プラスで、この燃料問題が合わさって悪魔合体する事になる。ようは、ただでさえ転移して壊滅した経済に燃料不足で移動制限が加わって、経済がより悪化して鈍化する。だから、転移した日本はなんとしてでも最長2年以内には石油を見つけなきゃならない。見つけられなければ、備蓄石油を使い果たして年間10億リットルの沼にはまる。怖いね(昇天)


ちなみに、2年以内に石油を見つけられなかった場合は、公共バスの運行本数大幅削減待ったなし。自治体への提供も大幅削減。自衛隊、警察、消防、燃料運搬業に集約される。日本経済は悪化どころか大幅に縮小。回復の見通しも立たなくなる。早い所が、戦時中の日本とか今の北朝鮮みたいな経済、燃料事情になる。ただし、北朝鮮よりマシなのは石油が出る点。これによって北朝鮮よりは遥かにマシな生活が出来る。あと戦時中の日本よりマシなのは戦時中は当然の事ながら戦争に向かっていた国のエネルギーが全て国内に向けられる訳だからやっぱり、遥かにマシな生活が出来る。


でも、ここまで乗り物の燃料の問題だったけど、この次の問題の方が実は遥かにヤバイ。人によっては危機感を共有できるはずだ。それは灯油の問題である。知っての通り、日本には冬がある。転移後に気候が変わって亜熱帯にでもならない限り、非常に切迫した問題だ。冬にはストーブを点けて暖を取る訳だが、そのストーブを動かすには灯油が必要な訳で……つまり、乗り物の燃料ばかり生産する訳にもいかないのだ。もしも、2年以内に有力な石油油田を見つけられなければ、北海道や東北等では最悪、凍死者が出かねない。日本凍えるぅ!(カチンコチン)


石油の次は電気だけど、電気は意外となんとかなるだろう。現代日本が転移した場合、日本政府は国内の原子力発電所を反対派の意見を全て問答無用で無視して再稼動させる筈だ。というかしないと日本は火力発電所に頼りすぎてるから、転移後はただの燃料の浪費になる。少しでも資源を節約する為に、原子力発電所を再稼動させて、可能な限り石油を使うタイプの火力発電所を停止させていくだろう。

ただし、なんとかなると言っても、計画停電は確実にある。少しでも火力発電で使う石油を節約する為だ。


なお、電力供給だけは例え2年間の間に有力な石油油田が見つからなかったとしても、続けられる可能性が高い。それどころか、場合によっては電力供給だけは状況が良くなる可能性もある。何故ならば、日本では石油は取れないが、石炭はかなりの量が取れるからだ。日本の石炭埋蔵量は日本の消費量にして132年分もある。石炭の採掘が何とか再開され、石炭火力発電所が増設できれば、計画停電も無くなるかもしれない。そうすれば、電気には困らなくなるだろう。


そして、ここに来て朗報。計画停電はあっても電力供給に大きな問題が無いということは、電車はフル稼働できるという事である。自動車交通は死んだが、鉄道交通は生き残る。転移後の日本では有力な石油油田が見つかるまでは電車が命綱となるでしょう。大鉄道輸送網時代到来っすね。


ただし、いつまでもずっと鉄道だけが命綱になる事は無い。鉄道が輸送の命綱になれるのは転移初期だけだろう。何故ならば、そもそも、有力な石油油田が発見され安定供給が実現すれば、燃料不足問題は解決する訳で、鉄道だけに頼る必要は無くなる。


または、2年以内に有力な石油油田が発見できなかった場合でも、これは同じだ。その時は前述した様に、国内の自動車交通は備蓄石油の使い果たしによって、ただでさえ、節約で絞られていたのに交通の幅はさらに絞られる事にはなるが、しかし、それは短期から中期的(数年単位)な視野にたった場合であり長期的(十年単位)な視野に立った場合はそうではない。前述したように日本には石炭が沢山ある。これの安定した採掘が再開され安定供給が可能となれば、運送業やバス等の公共交通機関ではガソリン自動車の代わりに木炭自動車の導入が進められる筈だ。資源上の問題や生産体制上の問題から、現在の様に市場の要求にすぐに答えられる様な生産体制の構築は不可能だろうが、十年単位の時間をかければ、少しずつだが、日本全国に必要な数のバスであったりトラックを行渡らせる事は出来るはずである。


この場合、鉄道は有力な石油油田が見つかった場合に比べて、かなり重要な日本の生命線である事には変わりは無いが、それでも、備蓄石油枯渇直後の自動車交通が死んでる状態に比べれば、その役割と負担は若干、軽くなるだろう。備蓄石油の枯渇で運行本数の減っていた公共バスは、ガソリンから石炭に移行した車両が増える事によって運行本数が増えるだろうし、運送業界もトラックの運行量を増やせる筈だ。ようは、すぐには無理だが、時間とともに自動車交通の状況は少しずつ改善していくのだ。石炭がとれて良かった良かった。


もしくは、木炭自動車ではなく石炭を液体化する人造石油プラントを建設して燃料問題の解決を狙うという選択肢も日本政府にはあるかもしれないが、こちらはまず、本格的な人造石油プラントの建設を一から進めなければならないという問題と、生産コストの問題から実行には難しいかもしれない。

 

★それじゃあ、次は食料面→オワタ\(^o^)/

もう分かるよね(ニッコリ

前述の経済の所でもちょっと触れたけど、日本って、めちゃくちゃ沢山の食べ物を海外からの輸入に頼ってるんだよね……米以外は殆ど輸入品と思っても良いかも。日本が転移したら、まずは食料の輸入先を急いで探さなきゃならない。輸入に関しては、必要量を全部輸入できるかどうかはともかく、輸入行為自体は出来るはずだから、それまでは皆、我慢。1年後くらいに本格的な輸入が開始できれば御の字。というか転移後1年以内の輸入開始は現実的じゃない。めっちゃすぐに通商交渉をまとめたとしても、輸出の準備というのはそれなりに時間がかかる筈だし、相手の国が異世界である以上、検疫面でも対策しなきゃならない。ちゃんと対策しなければ病気だとか変な虫だとか動物だとが国内に入って騒ぎを起こすかもしれないからね。今、皆、コロナで痛い目見てるでしょ?今回はコロナだけど、異世界に転移した時にもしかしたら輸入した食べ物にコロナ並の感染力のエボラ出血熱みたいな病原菌だって居るかもしれない。気をつけなきゃ。


恐らく最初の半年は、ある物を食べる+輸入不可能となった食品を買いあさるといった日々が日常になりそう。その後の半年はひたすら米を食べる日々。え?お菓子?お煎餅でも食べなさい。チョコも飴もありませんよ。なお、ポン菓子は空前の大ヒットとなりそう。おめでとう!


あとは米粉パンか。米粉パンはすごく需要が高まりそう。ただし、米粉パンの優先販売もしくは配布は転移に巻き込まれた外国人への支援品として優先的に使われそうな予感。パンの国から来てる人に毎日、炊いたお米食べろってのは最初は異文化交流的で良いかもしれないけど、途中から明らかに精神的拷問になる。鬱病にだってなるかもだから外国人の為に国内で生産されるパンは大事。


あと米で個人的にあるかもしれないと思ったのは、ベトナム料理が空前の大ブームになるかもしれないという事。ベトナムは実は日本よりも遥かに米を消費している米消費大国。ベトナム料理の米料理のレパートリーは日本の比じゃない。フォーに代表されるような米を使った麺料理からトロピカルなフルーツポンチみたいな米スイーツまでその幅は非常に広い。


異世界転移後、日本の一般家庭で比較的簡単に手に入れられる食材は米。という事を考えると、主要な材料が米なベトナム料理は、異世界転移によって食卓に出せるメニューのレパートリーが減った食卓を少しでも豊かにする試みに使われるかもしれないし参考にされるかもしれない。


だって、今まで食べてた料理が異世界転移後は、なかなか食べられなくなる訳で。これでもしも、新しいメニューや料理を取り入れなかったら、毎日、似た様なメニューばかりになる訳ですよ。それは流石にみんな飽きるでしょ?


間違いなく手に入る食材を少しでも工夫して、食卓のメニューを増やす試みは一般家庭から企業まで幅広い範囲で行われる筈。みんな違うものが食べたくなるから。異世界転移の影響で食材が限られる中で、米が主要材料なベトナム料理は作る難易度が比較的低い。だから、ブームになる可能性があるんじゃないかと思った訳ですよ。もちろん、米以外に使う材料で手に入らなかったり入手が難しい食材もあるだろうけど、いざ作るとなったら、そこは手に入りやすい材料で代用するという感じになるんじゃないでしょうか。


ちなみに、今は米の分野でベトナム料理の大ブームが起きるかもしれないと言ったけど、米以外の食材に目を向けても、異世界転移後の日本でも手に入りやすい食材で作れる料理があれば、当然、それも大ブームになる可能性はあるだろう。


まぁ、国内の食糧事情は大変、大変って事ですね。


ただ、こんな状況ですが、転移した瞬間に日本政府が輸入再開に力を入れる訳がなく、まずは食糧自給率の向上を政府は目指すだろうと思います。既存の農業の強化や日本では育てていなかった野菜や植物の実験的な国産化の試みなど。なぜなら、先程も言った様に、輸入の再開には検疫で時間がかかるから。


また、民間レベルでは、様々な試みがされるかも。例えば、昆虫食。日本では一部地域を除いてゲテモノ扱いされている昆虫食だが、アジア、アフリカ、中南米ではポピュラーな食事だ。アフリカでは蚊を集めて丸めて蒸して団子にしたり、南米ではサラダの具材にしたり。ちなみに、私も以前、ミミズのスープや昆虫(何て虫だか忘れた)の空揚げを食べた事があるが、あれは美味い。みんなも、一度食べてみる事をおすすめする。人生変わるよ。


転移後の日本では圧倒的に国民の食事の幅が減る事によって、たんぱく質の摂取量の減少が予想される。輸入肉が無くなる為だ。牛肉等は値段が高騰する可能性もある。そこで昆虫食というのは合理的な考え方だと私は考える。なぜならば、昆虫は日本どころか世界に最も多く存在するタンパク質だからだ。これを上手く利用できれば、日本の食糧事情は大幅に改善できるだろう。蟻などの一般的な虫ならば、市場価格も安くできる。ただ、やはり昆虫食が一般的ではない日本においては抵抗がある為、広げようとしても最初は難しいかもしれないが、加工して虫と分からないくらいに団子であったりハンバーグであったりに工夫すれば、受け入れられる可能性はあるかもしれない。


ちなみに、その参考となるかもしれないのが、昆虫食研究先進国のベルギー。ベルギーでは昆虫食が近年脚光を浴びており、様々な製品が開発されている。例えば、ミールワームを使ったハンバーグであったり、ブユの幼虫をミキサーと遠心分離機にかける事でブユの脂肪分を使ったバターを作る事に成功している。日本でもこうした研究開発が盛んになるかもしれない。


昆虫食以外にも、例えば、大鋸屑もまた、注目されるかも。大鋸屑は皆、知っての通り、木を切る時に出るアレだ。なぜあんな物が?食べ物じゃないでしょ。と思われる人も居るかもしれないが、実は大鋸屑は加工すれば食べられるのだ。例えば、ドイツでは戦争中にパンの材料として小麦と一緒に混ぜられて食べられている。また、北朝鮮では大鋸屑ではないが、木の皮を薬品につけて柔らかくして食べているらしい。


これは去年のニュースだったが、東京で期間限定のレストランで、大鋸屑を使ったパンや料理が販売されて話題になった。このときのニュースによると、大鋸屑をさらに細かく粉に加工すると、そのままでは、微妙になってしまう食感も、食べ物との相性が良くなるとの事だ。この様に大鋸屑は食べられるのである。


では、大鋸屑が食べられる事は分かったが、でもなんで大鋸屑が注目されるのか?と思う人も居るかもしれないが、実はこれにも理由がある。それは紙や木材だ。日本は多くの杉の森が存在する世界有数の木材資源国だ。しかし、現状は国産木材の利用率は2017年時点で31%。それ以外はすべて欧米、欧州、東南アジア、南米からの輸入品である。つまり、多くを輸入品で賄っているのだ。これはつまり、転移後はこれらの輸入が途絶える事を意味している。そうなった場合、木材は再び国産の物に目が向けられるだろう。つまりは多くの木々が伐採される。そうなれば、そこで生産される大鋸屑の量も物凄い量になる訳だ。それを何かに使えないか?と考えるのは合理的な考え方だろう。

 

★現在かなりホットな話題、検疫面→・・・・・・。

異世界に転移した場合、日本が最も気をつけなければならないのは、魔法やモンスターではなく、未知のウイルスや細菌の存在である。日本が異世界に転移した場合、日本政府は自衛隊を周辺に派遣して未知の陸地を発見したら調査をしようとするだろう。しかし、この際の調査には細心の注意をはらう必要がある。この未知の陸地に最初に足を踏む人物は確実に全身を防護服に包んだ人物のはずだ。


よくいきなり現地人と無防備でファーストコンタクトを取るパターンがあるが、絶対にやってはいけない行為だ。お互いにとって危険である。歴史で見るとスペイン人が南米で病気をばら撒いて先住民の文明を崩壊に陥れている。もしも、無防備でファーストコンタクトをしてしまった場合、日本帰国後に問答無用で国立感染症研究所だとかに関係者全員が強制隔離させるでしょう。


恐らくこうなるであろう未知の陸地の調査手順(※未開の地であった場合)。

まず、航空機での偵察。次に医療設備の整った船で陸地に接近。そこからボートやらヘリやらで上陸。この際、上陸する人々は全員が化学防護服着用。土壌やら植物のサンプルを採取して船に戻る。サンプルは日本に輸送して国内の研究機関で調査。この研究機関での調査と平行して、滅菌室を備えた仮設基地を現地に建設。やっぱり防護服を着用して学術的な調査や陸地の調査を進める事になる。


恐らくこうなるであろう未知の陸地の調査手順(※文明がある地域の場合)

まずは、もう頑張ってコミュニケーションをとる努力をするしかない。……全身に化学防護服を着用した状態で。第一印象としては最悪だね。言語やらの問題はあるだろうけど、まぁなんとかその問題はクリアしたとして、その後は、その国の人たちに、サンプルを取る許可であったり、可能ならば仮設基地を建設する許可だとかを取って調査を進めなきゃならない。


ただし、上記2つに関して、本来ならきっと、1年とか2年とか学術的には時間をかけなきゃいけないんだと思うけど、残念ながら日本にはそんな時間は無いので、2ヶ月から3ヶ月間のあくまで簡易的な調査となる。この簡易調査で上陸してウイルスや病気の危険が見られなければ、ここからが本格的な日本の対外進出ターンとなる。恐らく外交官だとかは、装備が全身化学防護服から、マスク、ゴーグル、ゴム手袋になる(印象が大切だから)。ただし、自衛隊員や学者は全身化学防護服のまま。外交官は基地だったり拠点に戻ってきても自衛隊員や学者等からは別の部屋とか建物で隔離。


ただし!あくまでもここまで全てが簡易的な調査の為、日本から出て未知の土地に行っていた人達が日本に帰った場合、全員、検疫の為に最低1ヶ月、場合によってはもっと隔離される。


次に日本にお客様が来日された場合。

転移して異世界国家と外交をするに従って日本にその国のお客様を招待する様な事もあるでしょう。そういう場合は、日本に未知の病気とかを持ち込ませない為に、お客様には何かの病気を発症していないか確かめる為に、ホテル等で、1ヶ月は隔離検疫をしてから入国させたり、もしくは、やむを得ない場合は化学防護服を着てもらう等の対応があるかも。中世ヨーロッパの時代でも病気が流行したりした時は1ヶ月間、隔離してたって話がある位だから相手も理解はしてくれる筈。


ただ……ここまで書いた処置って、欧州や欧米の先進国がやりそうな対策なんだけど……。

いや、あのね。私、日本も、ちょっと前まではこれくらい日本でも絶対やるでしょって普通に思ってたんですよ。こういう対策。信用してたんですよね。だけど、今回のコロナ騒ぎで、クルーズ船の日本の対応見てるとねぇ……完全に対応が後進国ですやん!?!?


なので、ここまでの対応は日本政府の対応が100点満点であった場合の対応です。空っぽで何も考えずに、何の対策をしない場合もあるかもしれませんのでその点は留意ヽ(×_×)ノ


と言うか、この話は異世界転移関係ないんだけど、今回のコロナ騒ぎ(クルーズ船)で、日本政府全体を叩く報道であったり声がSNSだとかで出てるけど、私は日本政府の全てが悪いとは言いません。

だってクルーズ船がこんな事になったのはこれが世界で初事例な訳ですし、しかも国籍はイギリスで運行会社はアメリカ。混乱して当然で、対応が後手後手になってしまうのも致し方ないと思います。

全員検査すべきだったとか、民間の検査会社を活用すれば全員検査できただとか、そんな話は結果論だと思います。事態が発生した時はすぐに手元にあるカードを切るしかないのです。


ただし、クルーズ船内での対応に関して言えば厚生労働省の対応は決して褒められた物ではありません。

今回、クルーズ船の状況をYoutubeで内部告発した医者が出てきましたが、その医者曰く、2時間で船から追い出されたそうです。なんで追い出されたかって話なんだけど、これテレビのインタビューで語っててその内容によると、その先生がクルーズ船の状況改善の為の意見を出したら現場の担当者が、それに対して要約すれば「日本では協調と調和が大切にされる。我々は頑張っている。和を乱すなら出て行け」って事で追い出されたらしいんですよ。

意見を出したら追い出されたんですよ。あと話によると、現場は疲労困憊で、ヒステリックな雰囲気になっていて、それで余計に意見を聞き入れる雰囲気では無いそうです。


私これ、最大の原因は日本のマニュアル主義にあると思うんです。日本人はマニュアルに無い事は出来ないんですよ。柔軟な対応ってものが出来ない。


ようは、クルーズ船の検疫のマニュアルが無い!どうしよう!って時点で頭が混乱してるんだけど、だけど、通常の検疫の組織図とかその他のそういうマニュアルはあるんですよ。だからどうしてもそっちに頼っちゃって組織だけが頭でっかちになっちゃってる。

組織図には従うから組織図から外れた人であったり、どんなに優秀な専門家でも立場が弱ければその意見は採用されもしないし、聞きもしない。

一方で、現場の指示をしている人も自分のやってる事の方が正しいと思ってるからやっている。本当ならば、互いの意見を出し合って有功な手段をコミュニケーションで導き出さなければいけないのに、マニュアル主義な上に、働きすぎてヒステリックになってるから、まともなコミュニケーションにすらならない。それが現状なんじゃないかと思います。


ただ、いずれにせよ、今回の厚生労働省の対応によって日本は欧州先進国から日本の検疫体制は後進国レベルだとの烙印を押されてしまったはずです。この烙印を取り消してもらうには、並々ならぬ努力と組織改革が必要になるでしょう。


厚生労働省は今回の一件を悔い改めなければなりません。

正直言うと私は、厚生労働省は一度解体した方が良いと思います。仕事しすぎです。検疫もそうですが、各専門の部門ごとに省庁として分離独立させ権限を与えて専門の機関を作った方が良いと思います。


はい、脱線終了。


★みんなー!大好き!安全保障面→概ね問題なし

やっぱり日本転移の醍醐味と言ったら安全保障系の話題だよね。異世界の野蛮な国に戦争挑まれちゃうだとか良くある設定だと思う。それじゃあ、まず、日本が戦争を仕掛けられたら?という側面で、ここまでで述べた日本の状況と照らし合わせて考えてみよう。

やっぱり、どんな国でも戦争をするには、武器弾薬が必要な訳で、武器弾薬を作るには工場が必要な訳で……あれ?この流れ大丈夫?今までの流れだとヤバイんじゃない?


大丈夫です。任せてください。

国内経済は壊滅しても安全保障面、特に日本の防衛面では特段、大きな問題は発生しないと思われる。自衛隊は武器弾薬をそれなりの量を備蓄してるから中世の国家レベルならば充分対処可能。また、銃弾や砲弾やミサイルも大変だけど国内だけで作れない事は無い。むしろ民生の様々な物よりは武器の方が国内での生産体制が整っているかも。理由は民間みたいに利益の事しか考えずに海外に工場移転してないから。よって本土防衛や海上防衛は問題なくできる。


ただし、大きな問題はある。それはやっぱりここでも石油の問題。有力な石油油田が発見されて輸送体制が構築されるまでは、自衛隊に陸上における大規模な外征能力は一切期待できない。何故かというと、簡単に言えば、片手で日本全国で災害支援しながら、もう片手で戦争をする様なものだから。


海上自衛隊は充分に機能する。だけど、陸上自衛隊に関しては違う。前述した様に日本への石油の供給が開始されない場合、日本本土の自動車交通網は民間は完全に死んだ状態になる。こうした状況では自衛隊の車両も国民への生活支援の為に各地に災害派遣という形で派遣される可能性が極めて高い。例えば、遠隔地の限界集落に食料品や生活物資を運ぶとか、それ以外でも難民への支援もある(難民については、後述するから待ってて)


だから、もしも日本が転移して石油の油田も見つかってないのに、早々と大規模な戦争を吹っ掛けられた場合、海上では無双できるかもしれないが、相手国に大規模な殴りこみに行く様な事は大変困難となる。早く石油見つけなきゃ(アセアセ)

 

★上で話しがでたからこれも。国内の外国人→ガチで緊急事態な件

正直、これはかなりヤバイ問題。どれぐらいヤバイかって言うと下手に扱うと日本という国家が終わるレベルで。誇張でもなんでも無いからね……?

まずは観光客から見て行く。今や日本は世界有数の観光立国。2019年の訪日外国人の総数は3188万人。すっごい来てますねぇ!

ただ、この3千万の数字はトータルなので、これがそのまま転移するって話にはならないです。重要なのは毎月、どれくらい来日してるかの数字。この数字が転移後の日本にとって大きな意味を持ってくる。


毎月にすると、平均的に世界各国から230万人以上が来日している。例えば、2019年11月の国別訪日観光客は、分かってるだけで中国が71万人。香港が24万人。台湾が34万人。タイが16万人。シンガポールが10万人。マレーシアが7万人。インドネシアが5万人。フィリピンが8万人。ベトナムが3万人。インドが1万人。アメリカが14万人。カナダが3万人。オーストラリアが7万人。イギリスが2.7万人。フランスが7万人。イタリアが1万人。ロシアが8千人。スペインが7千人なんだよね(……あくまで分かる範囲だからね?統計に載ってないだけで7千人未満何百人以上の国は沢山あるよ)。


はい、この数字大事ですよ!この230万人!なぜなら……この人たちは転移後、日本国内でもれなく難民になるからでぇす!!(デデーン☆)


さらに、特に欧州人とか欧米人とかの旅行の仕方って長期休暇(すごい人は2ヶ月以上から1年とか)とって旅行する人が多いんで、難民の数字はもっと増えます。


この難民問題は転移後、最初の1ヶ月から2ヶ月の間がかなり動きと問題がありそう。転移直後、在日米軍は恐らく、日本国内にいるアメリカ人を保護する為に米軍基地内で保護し始めますが、そんな事が大々的にできるのは基地があるアメリカだけです。その他大勢の外国人観光客は恐らく宿泊してるホテルとかに留め置かれ最悪の場合は、泊まる所が無くて路上で一夜をすごす人とかも出るかも。でも、初期の混乱に関しては、こればっかりはしょうがない。ただでさえ、転移だけで大混乱だから。


それじゃあ、現実的な転移初期の日本政府の動きをちょっと考えてみる。


日本政府の対応。当初は混乱して外国人の事まで手が周らない。

 ↓

多くの外国人から助けを求めるメッセージ。まぁ、金が無くなる人も出てくるはず。1週間から2週間以内。

 ↓

各国大使館から自国民保護を求める外務省にクレーム。

 ↓

しかし、現場も混乱、政府も混乱している為に一向に改善せず。

 ↓

一部の大使館では大使館に自国民を受け入れを開始する。

 ↓

各国大使館(アメリカの友好国)がアメリカ大使館に助けを求め、これを受けて、アメリカ大使館や在日米軍から日本政府にクレームが入る。

 ↓

アメリカに怒られてようやく重たい腰を上げる。

 ↓

本格対応開始。日本政府より日本全国のホテルに外国人保護を要請。宿泊場所が無い外国人は公務員の宿泊所等に。


これがありそうな展開じゃないかなーと思います。ちなみに、この流れが最初の1週間から3週間以内の流れだと思ってください。なお、先程も前述した通り、政府は最初はホテルの力をかりますが、ホテルの力を借りられるのは最初だけです。ほぼ全てのホテルが経営難になる。だって外国人観光客はもうお金を払ってはくれませんし、日本人の観光客も来ないから当然っちゃ当然だよねぇ……。


その為、本格対応後1ヶ月以内の時点でも、ホテルの中にはギブアップを政府に訴えてくる所もだんだんと出て来る。宿泊は出来ても食事の提供が問題になる。じゃあ、自治体の力を借りようにも、転移によって自治体も混乱しているし、難民の方に割ける人員が圧倒的に足りない。じゃあ、どうするか?


恐らくここで都道府県などが災害派遣を自衛隊に要請する。まぁぶっちゃけ災害だからね。

政府もこれには恐らく応じざるを得ない。それに自衛隊は国連で平和維持活動もしてたし、その経験も買われて国内の難民への支援に乗り出すでしょう。通訳であったり、ホテルへの物資の搬入であったりetc。


それに場合によっては大都市圏では大規模な抗議デモや暴動が起きる可能性もある。正直、日本人よりも極限環境下に置かれる訳だからイライラしない方がおかしい。言葉も分からないからね。

だから、自衛隊はこうした暴動を未然に防ぐ為の仕事もするかもしれない。難民を150万人受け入れたドイツですら、大変だったんだから、その倍以上にもなる難民を受け入れる事になる日本はもっと大変。こりゃ大変だ。


恐らく、これらの外国人難民はその後、転移から半年以内に大規模な移動が行われる。なぜかと言うと、このままだと、国籍も言葉もバラバラな人達が日本中に分散してる訳だから、難民を管理する行政にも大きな負担になるし、外国人達にとっても最悪の環境。だから、国ごとに難民の収容施設を分ける方針が取られる筈。イギリス人はイギリス人の施設に、インド人はインド人の施設に、みたいな感じで。


なお、この難民の収容施設には、政府が予算をつけて本格的に宿泊施設をレンタルしたり買い取ったりして利用されたり、もしくは、日本全国にある県営住宅、都営住宅、府営住宅、市営住宅、町営住宅、村営住宅が利用されるのではないだろうか。

日本全国にある宿泊施設の容量的には数字上は230万人を収容できるだけの宿泊施設はある筈だけど、宿泊施設の中には難民の受け入れはしないとかいう業者とかも当然出てくるだろうから、足りない場合は最悪、学校の体育館とか、テントとかも利用される事態が有り得るかも。


だから、これを読んでくれている人の中にもしも学生諸君が居れば、君の学校の体育館やグラウンドにも、もしかしたら行き場を無くした可哀想な外国人難民達の仮住居が作られるかもしれない!


さて、ここまで、観光客の難民について扱ってきたけど……日本国内には日本に住んでる外国人だって大勢居る。こっちについても考えてみよう。


法務省によると2020年6月末時点で日本国内の在留外国人数は282万9,416人。ちなみに2019年から比べると8万人から9万人増えてるらしいです。

国別にすると、中国が78万6241人、韓国が45万1543人、ベトナムが37万1755人、フィリピンが27万7409人、ブラジルが20万6886人、台湾が6万1960人、インドネシアが6万1051人、アメリカが5万8484人、タイが5万3713人、その他が40万7670人。


それじゃあ、ここから、もうちょっと頑張って(この執筆作業と資料を調べる的に。目が痛いよぉ……)細かく見ていくよー。在留者が1万人以上いる国を上げます。ただし上で述べた国はもう言いません。


ミャンマーが2万8860人、バングラディシュが1万6030人、カンボジアが1万3191人、スリランカが2万6269人、インドが3万7933人、朝鮮が2万8975人、マレーシアが1万0569人、モンゴルが1万2012人、ネパールが9万2804人、パキスタンが1万6968人、ヨーロッパ全体が8万1024人(欧州で人口が1万人を超えているのはフランスの1万3950人と、イギリスの1万7734人だけ。意外と少ないね)、アフリカ全体が1万7223人(アフリカで人口が1万人を超えている国は無し)、カナダが1万751人、ペルーが4万8517人、オーストラリアが1万861人。


これが公的に記録されている在留外国人の人口。ただ、世の中には不法滞在っていうやっかいな物もあるので、幾つかの国は人口がブーストされます。例えば、上記には登場していないイランとか。イランの在留者は公的な記録上では4118人だけど、調査媒体によっては不法滞在者を含めると1万人から2万人以上とも推計されてる。だから、上記の数字プラスで少しだけ増えると考えて良い。


ただし、先進国(中国韓国は除く(※この両国は先進国だけど、如何せん地理的に近いし人口が多すぎる))と、アフリカからの不法滞在者はほぼ居ないと考えて良い。

先進国から来てる人達に関しては不法滞在者が居ないのは分かるけど、なんでアフリカも?開発国でしょ?って思う人も居るかも知れないけど、アフリカから日本への本格的な移住は始まってないんだよね。てか、アフリカから日本に行くのには金がかかり過ぎる。だから日本に来てるのは大半が留学とか経営者とか会社員とか外交官として来てる人の方が大半。例えば南アフリカから日本に来てる人達なんかは外資系企業のエリートだったり経営者が多い。下手すれば、アフリカから来てる人達は留学生を除けば、一般的な日本人よりも金持ちかも。一概には言えないけど、国は発展途上国でも、ようは日本に移住する程、金がある人達が日本に来てるイメージで良いと思う。


また、上記の数字とは別に、在日米軍のホームページによると在日米軍として、6万2000人の合衆国軍人と、軍属及び4万2000の扶養家族も居る。在日米軍関連は合計で10万4000人。


これらの在留外国人は日本に生活基盤がある人々。だからこの人達の転移後の立場は難民とは違って一般的な日本人とかなり近い状況となる。暴動を起こす様な可能性も殆ど無いと思います。理由は日本に順応してるから。

しかし、同じ国籍の難民達が不当な扱いを受けたとか、待遇改善を訴えてデモなんかを起こした場合は仲間意識から参加する可能性はあります。また、転移後の不景気で仕事が無くなったらデモとか暴動起こすんじゃない?って思う人も居るかもしれないが、安心してほしい。

この人達がデモやら暴動を起こす時は日本人の参加者の方が遥かに多くなるはずだから……(振るえ声)


よし!それじゃあ、ここまでの内容をまとめてみよっか!

外国人観光客230万人、在留外国人282万人、在日米軍10万人をまとめると……デデドン!!

転移後の日本には少なくとも522万人以上、不法滞在者を含めれば恐らく少なくとも530万人以上となりますッ!すっごいですね!!


ちなみにこの522万人って福岡県の人口よりも多いからね。なんなら北海道とタメ張れるレベル。

だけど実際はもっと多いからね。人口比べじゃ北海道敗北不可避。


おめでとう!ジャパン!君は単一民族国家から多民族国家にジョブチェンジだ!

え?国籍が違うから厳密には多民族国家じゃない?


そうだね。多民族国家になった方が遥かにマシだね。だって多民族国家は多くの民族が1つの国家と政府に纏まってる訳だからね。日本はそうじゃないもん。

ちなみに転移から1年とか2年とか3年のスパンでこの国内に居る外国人の問題を見た場合、日本は正直、多民族国家よりも大変な状況になると思います。


恐らく、各国の大使館は転移後1年以内に自国民の保護と自国の財産を保護する為に、それぞれが臨時政府の設立を開始します。そして、人口が少なかったりする国々は欧州なら欧州各国で、アフリカならアフリカ各国のように、各地域事に纏まって日本政府に対して外交戦を展開するはずです(独りでは弱くても、みんな集まれば強い!)。本来なら異世界の国との外交に日本政府は集中したいでしょうが、外務省の仕事は6割がたこちらに割かれるでしょう。下手に扱って独立運動なんか起こされたら、たまったもんじゃありません。最悪、日本で内戦が勃発する可能性だってあります。


故郷を失った人達の団結力ほど恐ろしいものはありません。北アイルランドのゲリラ的独立運動を思い出して。

あれに似た事が日本でも起きるかもしれない。それに、日本はスパイ天国なので国内には各国の諜報員も居ます。これらの諜報員の一部は内戦になったら武装闘争の方法を各地で指南したり、日本人の過激派なんかを扇動して内戦に関与させるかもしれません。だから日本政府は内戦だけは全力で回避しなきゃいけません。


だから恐らく、国連だってビックサイト辺りで開催されるんじゃないでしょうか。転移しても日本政府は国際社会(日本国内)の目を気にしなければならない訳です。ちなみに転移後の国際情勢(日本国内)のパワーバランスは軍事力>経済力>人口の3つの要素が重要になるでしょう。例えば人口が少なくても欧州諸国はそれなりの影響力を持つはずです。ただ、どの国もアメリカには勝てないでしょうが……。


あとは、人口の多い国(少なくとも1万人以上かな)の人達に対しては場合によっては日本国内に自治区であったり、最終手段は領土の割譲をしなければならないなんて事態も考えられます。まぁ……522万人もいればそう言う話が出るのは当然だと思いますが。ただ、中国、韓国、東側諸国に関しては幾ら人口が多くても領土割譲は政府が国連の力(根回し)を借りてでも絶対に認めないと思います。安全保障的に。しかし、逆を言えば、日本の友好国である西側諸国に対しては領土の割譲という手段はカードとして最終手段に持ってると思います。


転移後の日本の国内情勢は極めて不安定であり、崩壊させてはならないのです。


もちろん日本政府も手をこまねいてはおらず、色んな対策をするでしょう。例えば、国籍取得の条件を大幅緩和したり。だけど、それで、すべての国の人が国籍を変えるというのは、まず無いでしょう。


また、個人の意思が介在しない半ば強制的な日本国籍への変更、もしくは強制的な日本国籍への変更という手も現実的ではありません。日本政府は異世界転移後、再び転移が発生して地球に日本が再び戻る可能性をどんなに可能性が0に近くて低くても考える筈です。


そして万が一地球への帰還が発生してしまった場合に、強制的な国籍変更なんて事をした事が世界中の国々が知ったら、一体全体どんな批判を受けるか分かったものではありません。ですから、その様なリスクも回避する動きを日本政府はとるでしょう。


そう考えた場合、最も簡単な手段は恐らく永住権の取得条件を地球出身者にのみ限って役所で申請用紙を書けば永住権を100%取得できるレベルにまで引き下げる事かもしれません。これならば、万が一地球に日本が再び転移する様な事態になっても強制的な日本国籍への変更を行う場合に比べて遥かに批判を回避できます。それに国籍変更ではなくあくまで永住権なので、外国人達も気軽に手続きを進められるでしょう。


一番、良いのはどうしても国を再建させたいっていう国には異世界の未開の地みたいな所があったら、そこをインフラ開発して、そこをあげるとかが現実的かも。ただ、そのインフラ開発が至難の業なんですけどね。


それか、インフラ開発しないで、土地だけをあげるってのも手かな?移住にはめちゃくちゃ時間がかかるとしても、欲しいって言ってくる国はあるはず。


ただし、上記の異世界の未開の地に領土を与えるっていうのにも、実は落とし穴があって、恐らくこの案にも反対してくる人達がいる。これに関しては下の在日米軍の新しい安全保障にも関わるので下でついでに解説する。

 

★ズッ友だよ!在日米軍→これはズッ友になりそうですねぇ……

実は日本が最も気をつけなければ、ならないのは転移に巻き込まれた日本国内の外国人達かもしれない。それが前述の話でしたが、その中には、みんな大好き在日米軍も含まれる。

アメリカは転移後の日本では、最も恵まれた外国勢力となる。なぜならば、人口がただでさえ多く、観光客は14万、在留者は5万8484人、軍は10万4000人で合計30万2484人。さらに日本国内には在日米軍基地が沢山あるし自分たちの軍隊も居る。さらに米国系企業の影響力も日本経済にはあるし、なんなら、日本から思いやり予算も貰える。外国勢力の中では国家再建は最も早いのではないだろうか。


ただ、やはりそれでも単独で生きていく事はできないので、日本とは緊密に協力していく事になる。

でも、その立ち位置は完全な日本よりという訳じゃない。

アメリカの国益を最大に考えて、場合によっては、日本政府が嫌だと思うような事もするかもしれない。例えば、国連決議とかで、アメリカが主導となって日本政府に対して何かを要求みたいな。そう言うことはすると考えて良いと思う。


それと、昔読んだとある日本が異世界転移する小説で、転移後に日本が見つかった異世界の地にインフラ開発とかをして、そこをアメリカ合衆国の領土として引き渡す代わりに、在日米軍基地を日本に将来的に返還するみたいな展開を読んだ事があるが、この展開が起きる事は無いと思う。


アメリカが在日米軍基地を返還する動きに出る事は転移後はほぼ100%無いだろうと言っても良い。なぜなら、アメリカにとって日本にある在日米軍基地はインフラも何もかも整った完璧な土地だし、それに公言はしないけど、自分たちの領土だと思ってる節がある。しかも転移後はアメリカにとって残された最後のアメリカな訳だしね。


それに日本が再び転移して異世界から地球に転移する可能性が否定できない以上、在日米軍基地を捨てるという選択肢は安全保障上も無くなる。幾ら日本政府が金を積んでも全返還は無いでしょう。むしろ、将来的に在日米軍基地のアメリカへの領土割譲を求めてくる可能性だってゼロじゃない。


この新しい安全保障の概念(日本が再び転移して異世界から地球に転移する可能性)は実は他の日本国内の外国人にも大きな影響を与える可能性がある。前述で日本に取り残された外国人達の為に異世界の未開の地に領土を与えるという話をしたと思うが、これに関して、皆も外国人の気持ちになって考えてもらいたい。


たとえ、異世界の地に領土をもらえるとしてもだ。日本が再び転移して異世界から地球に転移する可能性がゼロでは無いという事を。


つまりはどんなに可能性が低いとしても、日本に居れば地球へと帰還する可能性がある。国に帰りたい人達にとってこれは大きな意味を持つだろう。そして、異世界の地に新たな領土を作っても移住してもその可能性は残り、むしろ、異世界の地に新しい領土を作り移住するというのはリスクになる。


何故ならば、もしも、日本が地球へと転移した場合、異世界の地に移住した人々は異世界の地に取り残される可能性があるからだ。そんな可能性がある場所にはたして移住したいと思う人がどれだけ居るだろうか。それでも移住したいという人は居るではあろうが、移住したくないという人も居るだろう。各国によるそれぞれの国民的議論が必要となるだろう。多くの国がある訳だから、移住したいという国も出てくるだろうし、移住しないという国も出るだろう。

 

★3行まとめ(PC仕様)


日本は異世界に転移すると、経済が破綻して大変な事になる。

エネルギー面は節約すれば1、2年は持つが、この期間内に有力な油田を発見しなきゃいけない。外国人も多いので、その対策にも全力必需。


以上。


★感想

いやー、ちょっとハードモードすぎませんかねぇ……。

経済がやられる所が一番の致命傷かも。グローバルリズムを感じるね(虚無感)

まっ、ここでの異世界プレイは日本異世界転移ドMプレイバージョンって事で。

それじゃ、またいつかお会いしましょう(〃⌒ー⌒〃)ノ

 

※第16部を含めた以降の話は以下には含まれません。第16部以降の話を読む場合は「各種項目(ゆっくり読みたい人向け)」の章へとご移動を願います。

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[気になる点] 政府がどれだけ頑張っても中世の食糧生産能力や輸送力では仮に貿易に数か月でこぎつけても転移先が肥沃な土地で大量の食糧に囲まれていたりでもしない限り餓死者の大量発生は避けられずその過程で内…
[良い点] ★それじゃあ、次は食料面→オワタ\(^o^)/ 日本の役所が食料輸入出来なくなって国内生産だけで賄うにはという命題でシミュレーションしたところ 空いてる土地を関東以南は全部サツマイモ、東北…
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