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日本の生態系面・基本編

挿絵(By みてみん)


★日本の生態系面・基本編


読者提供企画第二弾!!

そろそろ今回の話題の話をやってほしいとの声を頂いたので、今回の話題に関する事をまとめておきたいと思います。


今回、解説するのはこちら!


すっごく異世界転移を考える上で石油や鉱物資源や電気や安全保障よりも最も最重要に位置する問題です!一体全体、石油や鉱物資源や安全保障よりも重要な事ってなんなのか?それは……。


異世界転移先の日本の気候環境です!


これはあまりにも異世界転移を考える上で基本的すぎるので今までは触れてきていませんでした。

しかし、そろそろ触れておくべきだと考えました。


そもそもの話ですが、説明書の章のウェルカム・トゥ・ザ・GGIKK!!でも現実問題として現代日本が異世界転移したらどうなるかを軽く考えてみたの仮定として、転移先の惑星環境は、地球生命が充分に生存可能な環境とする。と仮定させて頂きました。この仮定には当然の事ながら、転移先の気候環境も含まれます。


この仮定はなぜ必要なのか?


それは例えばですが、日本の異世界転移先の惑星の環境が火星であったり木星であったり海王星だったり、はたまた金星の様な地球人からしたらめちゃくちゃな惑星環境だったら日本の滅亡は不可避だからです。


だって転移先の環境が-130度だったり、空気がメタンガスだったり、硫酸の雨が降るような環境だったら生きていけないでしょう?


だから日本の異世界転移先の環境は地球と同じ環境でなければならないのです。

その為にこの仮定がある訳ですね。


そもそも異世界転移の第一条件として地球と同じ惑星環境でなければ、このGGIKKはそこで話しが終わってしまいます。それでは困るのでこの仮定がある訳です。


では、この仮定をさらに今回は掘り下げていこうと思います。


先程、転移先の気候環境も含まれると言いましたが、これはズバリ、日本が異世界転移した転移地点が、日本に生息する生命に影響を与えない気候環境の事です。


つまりは、転移前と似た気候の事です。

もしくは違っていたとしても、許容範囲は若干転移前よりも温暖程度の気候の範囲内。


こうでなければ、またしてもGGIKKを考察する前に話しがそこで終わってしまうでしょう。


何故なのか?

例えばですが、日本が異世界転移した先の世界が地球と類似した環境を持つ惑星だとしても、気候がアイスランドと同じ気候だったらどうなるでしょうか。


簡単です。寒すぎて食物が育たずにその日本は間違いなく滅亡してしまうでしょう。

もちろん、全員が全員死ぬとは言いませんよ?生き残る集団だっているでしょうが、それはもうGGIKKと言うよりかは、別の考察になってしまうでしょう。どちらかと言うと海外番組の、もしも〇〇が起きたら系ドキュメンタリーみたいな。


転移先の気候がアイスランドみたいな気候だったらこんな感じな訳ですよ。

でも話はこれだけじゃありませんよ?


例えば、転移先の気候が雨が全く降らない様な気候だったらどうなるのか?または、東南アジアや南米の様に雨が年がら年中降る様な気候だったらどうなるのか?


どちらも日本に与える被害は甚大でしょう。

前者はアイスランドの気候と同じく滅亡を意味し、後者は滅亡まではいかないかもしれませんが、雨による不作と自然災害によって、夥しい死者を出し日本は大幅に国力を衰退させるでしょう。


または、南極や北極の様な環境に転移してもアイスランドの気候と同じく滅亡が待っています。


よって日本が異世界転移した場合、日本が生き残るには、現在の日本の気候に近い気候か、変わっていたとしても若干温暖程度の誤差内で収まらなければならないでしょう。


そうでなければGGIKKも日本の異世界ファンタジーストーリーも始まりません。


ちなみにですが、なぜ、若干温暖程度は許されるのかというと、それは単純に植物が枯れないからです。


これは近年の日本の明らかな温暖化を見ても分かると思います。

一昔前ならば、今の日本の温暖な気候は考えられなかった筈です。ですが、今や、日本の多くの地域で、春夏秋冬が希薄化し春秋の影が薄くなり温かい期間が伸びています。ですが、この間、日本で大規模な不作に悩まされたという話は聞きません。これは、若干の温暖化ではそれほどの深刻化にはならない事を示しているのではないかと思います。


それどころか若干の温暖化の変化は異世界転移後の日本の食糧生産を考えた場合には好都合な面が多いかもしれません。何故かと言うと、温かい期間が伸びるという事は作物を育てられる期間が長くなるという事だからです。もちろん、全てがそうという訳ではなく、温かくなったせいで育たなくなる作物もあるでしょう。ですが、育ちやすくなる作物もあるという事です。


その例の一つとして象徴的なフルーツをひとつご紹介します。

それはバナナです。近年、日本の各地にて、バナナの栽培が急速に伸びています。これは、以前よりも気温が上がった事が原因で、今までは育たなかった物が育つ環境になってきているのです。ただし、日本の本州やそれ以北で育てられているバナナはハウス栽培や品種が普通のバナナではない場合が多く、ある程度の寒さに耐えられる品種の様なものの場合が多いです。


ですが、ハウスにせよ品種にせよ、これは間違いないと断言できますが、もしも今が20年前(2000年頃)の日本の気候環境ならば、ここまで栽培は全国的に広がらなかったでしょう。


ハウス栽培は外の気温が寒ければ寒いほど燃料代がかかります。


一方で寒さに耐性のあるバナナとして有名なのはアイスクリーム・バナナ(ブルー・ジャバ・バナナとも呼ばれる)という品種です。アイスクリーム・バナナはマイナス5度の気温にまで耐えられる品種なのですが、日本各地の冬において、気温がマイナス5度以下になる様な場所は数多くあります。ですので、この程度の耐性では安定的な栽培は困難だったでしょう。ですが、現在は日本全国各地で栽培が広まっているのです。これは枯れずに育つ事を意味しています。


つまり、気温が温暖な地域が昔に比べれば増えている事を意味しているのです。


実際、私の地元や今住んでいる場所もそうですが、近年は明らかに冬の気温が昔に比べて、すごしやすくなっている実感があります。それに、地元に帰った時に以前、バナナの木を何本も育ててる農家を目撃して驚愕した記憶もあります。バナナの栽培が日本中で増えてるという話は聞いていましたが、まさか私の地元までその波が来ていようとは……。


その為、2000年頃と2021年現在の日本の気候で比べたならば、今の方が明らかにハウス栽培にせよ品種にせよ育てやすい環境になっているでしょう。


また、バナナ以外にも西日本ではアーモンドの栽培が始まっている様です。


この様に気候の温暖化によって日本で育てられる食物の品目は明らかに増えているのです。ですので、恐らくは若干の温暖化程度であるならば、日本の食糧生産を考えた場合、良い方向に作用する可能性があるのではないかと思います。


ですが、裏をかえせば、その程度なのです。

異世界転移した日本が生き残る上で許される転移先の気候の範囲は現在の日本の気候から若干温暖になる程度の範囲内の気候でしかないのです。


それ以外の気候に日本の気候が変化した場合は深刻なダメージを日本は受ける事となるでしょう。


また、これは日本には関係ない話ですが、異世界転移後の日本の気候環境が転移前の日本と同じであったとしても、日本が転移した位置によっては日本側ではなく、異世界側に甚大な被害を与えるという可能性もあるでしょう。


例えばですが、もしも、日本列島が存在しなかった世界線の地球世界があった場合、朝鮮半島の気候環境は現在とは全く違かったと考えられます。


恐らくですが、普段は日本によく来る台風や梅雨前線が朝鮮半島を直撃する事が多くなるでしょう。つまり、降水量が多かったと思われます。


その世界にもしも日本列島が転移し我々の知る位置に転移した場合、日本は現在と同じ気候となるでしょう。


ですが、降水量が減った朝鮮半島では農業や貯水など様々な面で深刻な問題が発生するでしょう。何故ならば、この世界線の地球の朝鮮半島では降水量が多い事が何千年間も当たり前だったからです。食性も文明もこの環境に適応してきたのです。


それが、日本列島が転移した事によって、我々の世界の朝鮮半島の気候レベルに変化するのです。場合によっては深刻どころか甚大なダメージを受けるという可能性も充分にあり得るでしょう。


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