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安全保障面・日本の防衛上最も危険な時期


★安全保障面・日本の防衛上最も危険な時期


突然ですが、日本が異世界転移後に仮に異世界の国から戦争をふっかけられたとします。

なお、この戦争は、日本が異世界転移して初めて行うものとします。


つまりは一番最初の戦争です。


そして異世界の軍隊が、開戦しょっぱないきなり日本本土に向けて侵攻してきたとします。なお、日本本土に向けて侵攻してくるのは別に軍隊でなくても、異世界の怪物でもモンスターでも何でも良いです。


実は異世界転移後、いつの時期に異世界の脅威によって日本が最初に攻撃をしかけられるかで、日本の防衛における難易度は違います。


主に期間としては4つの期間に分けられると予想します。


1つ目は転移最初期(転移から1から2週間以内)、2つ目は転移中初期(転移から2週間後から1年間以内)、3つ目は転移中後期(転移から1年後から2年以内)、4つ目は転移後期(転移から3年目以降)。


この4つの期間がどの様な意味を持つかというと、実はこの4つを順番通りに並べた時に真ん中に近ければ近い程、自衛隊の対応能力が低くなるのです。


つまり、どういう事かと言いますと、2つ目と3つ目の期間が自衛隊の対応能力が低くなっているという事なのです。


どういう事なのか?解説しましょう。

そもそも何故、期間によって自衛隊の対応能力に差が発生してしまうのか。これには実は異世界転移が切実に影響しています。


異世界転移後、自衛隊は安全保障上の脅威が即座に発生しない場合、基本的には異世界転移によって生じた国内の様々な各種問題への対応に当てられると予想されます(自衛隊は石油節約政策が始まっても燃料の優先供給を受けられる組織の為)。それは恐らく災害派遣として行われ、全国各地に派遣されるものと思われます。例えば、GPSの消滅による余波と石油節約政策によって機能不全を起こす可能性がある国内運輸の支援や外国人難民の支援等々etcです。


この災害派遣状態が本格的に日本全国で稼動した場合、自衛隊の稼働状況はほぼフル状態に近くなる可能性があります。東日本大震災時、自衛隊は10万人を動員しましたが、これに匹敵する動員か、もしくはこれを超える動員状態になるかもしれません。


なぜならば、東日本大震災では災害地域は東北地方がメインで、さらにボランティアや各国の支援もありました。しかし、異世界転移では物的被害が無くとも日本全国が被災地であり、派遣の可能性がある地域は日本全土。さらに、石油節約による道路交通網の麻痺によりボランティアも期待できず、各国の支援もありません。つまり、自衛隊は負担を分散できないのです。もしかしたら、1つ1つの災害派遣の内容は小さい物なのかもしれませんが、塵も積もれば山となる状態かもしれません。


これらの全国各地への災害派遣での自衛隊の大規模動員は、主に陸上自衛隊が主力となると考えられ、また、異世界転移後、主に政府による石油資源の節約が決定された後に本格的に行われる様になるものと予想されます(※前菜として外国人難民への対処から始まりメインディッシュに石油節約の決定でその他諸々の災害派遣活動が本格化)。プロセスとしては以下の通り。


地方自治体「外国人が難民化して大変!言葉も分からん!ヘルプ!」

   ↓

政府「自衛隊出動!難民問題を対処せよ!」

   ↓

地方自治体「ふぅ……自衛隊さんのお陰で少しだけ業務が楽になったぜ……」

   ↓

政府「石油節約決定!」

   ↓

地方自治体「やべぇよ……やべぇよ……色々問題出てきたよ……」

   ↓

地方自治体「助けて自衛隊!災害派遣要請!」

   ↓

政府「自衛隊動員!」


ではここからは、異世界の脅威が攻めてきた場合の解説を時期ごとにしていきます。


異世界転移最初期はまだ日本全体が何が起きているのか分からないか(異世界に転移したばかりで異世界に転移した事が分かっていない)、もしくは異世界転移の事実が分かっていて、これから色々と大変になると分かっていても、恐らくまだ、自衛隊は災害派遣には本格動員されていない為に、この時のタイミングで日本本土に対して異世界側からの攻撃が発生した場合、自衛隊はGPSや衛星等が使えなくなって困惑しながらも充分な対応能力はあるだろうと思います。


しかし、問題は異世界転移が発生して時間が経過した後に異世界側からの攻撃が発生した場合です。


転移中初期は、自衛隊にとって最も忙しい時期です。まさに全国各地津々浦々にまで災害派遣で派遣されている可能性が非常に高く、災害派遣だけで陸上自衛隊がフル稼働状態となっている可能性があります。この時期にもしも異世界側からの攻撃が発生し、万が一、日本本土に上陸された場合、頼みの綱の陸上自衛隊は両手が塞がってて初動対応に充分な行動が取れない可能性があります。


この時期の防衛に関しては国民に無駄な犠牲者を出さない様にする為には、何としても日本は上陸される前に水際で防がねばなりません。つまり、海上自衛隊、航空自衛隊、海上保安庁が頼みの綱となります。


転移中後期は、自衛隊の動員が少しずつですが解消されつつある時期です。

どういう事かと言いますと、災害派遣はあくまで国の応急手当であって、恒久的に自衛隊が各地の問題への対処を行う訳にはいきません。


自衛隊の任務はあくまでも国防ですから、そっちを疎かにする訳にはいかないのです。自衛隊がいつまでも災害派遣でフル稼働状態というのは国民の目から見ても政府の人間から見ても、非常によろしくない状況でしょう。ですが、異世界転移はそんじょそこらの災害とは違い、日本の社会インフラに与える影響が非常に甚大です。


通常の災害の様に瓦礫の撤去や被災者の救助ならまだしも、異世界転移における自衛隊の災害派遣とは全日本国民の生活と社会インフラに直結しているものなのですから。自衛隊がやっている支援業務を引き継げる新たな体制が必要です。


ですので、地震や洪水の様な通常の災害とは違って災害派遣の状態がすぐには解消されないでしょう。


それにコロナにおける日本の政治を見ても分かる様に、どうやら現代日本という国は問題を後回しにする癖があるようですので自衛隊で何とかなっている間は自衛隊を活用し続けるのではないでしょうか。つまり、生じた問題は遅れながらも少しずつ徐々に解消していくスタイルです。


これら一連の事から、自衛隊による災害派遣状態は徐々に解消していくであろうと予想がされる訳です。


そして、この転移中後期という期間はようやく自衛隊の災害派遣状態が少しずつですが、解消され始め、自衛隊が居なくても社会インフラが回る仕組みに置き換わりつつあるでろうと予想される時期なのです。ですが、この時期はまだ移行期間ですので、災害派遣での動員がまだ完全には解消されていない可能性が高いと考えられます。


ですので、この時期にもしも異世界側からの攻撃が発生し、万が一、日本本土に上陸された場合、頼みの綱の陸上自衛隊は転移中初期に比べれば多少はマシでしょうが、それでも初動対応に充分な行動が取れない可能性がまだあります。


なので、こちらも転移中初期と同じく無駄な犠牲者を出さない様にするならば、絶対に上陸はさせてはなりません。


なお、もしも異世界転移した日本が現実の日本とは違い、問題を後回しにするという体質が少しでも改善されている状態ならば、安全保障的に危険な時期の期間は今回の私の予測よりも短くすむでしょう。


転移後期の期間は、災害派遣の状態がほぼ完全に解消されているであろうと予想される時期です。

つまり、この期間の日本はこれまで自衛隊が災害派遣によって担っていた社会インフラの支援業務を自衛隊でなくても担う事ができる新たな体制に完全に移行された状態です(※ただし、外国人難民の支援については引き続き自衛隊が担っている可能性が有り)。


この時期にもしも異世界側からの攻撃が発生し、万が一、日本本土に上陸された場合、自衛隊は恐らく万全な状態での初動対応に当たる事ができるでしょう。


何故ならば、すでに前代未聞の災害派遣体制は解消され、さらに異世界に転移してそれなりの期間が経過している為に、異世界の環境にも慣れているであろう事が予想されるからです。


なお、これは一応、誤解が無い様に書いておきますが、転移中初期と転移中後期において、攻撃側が、文明も魔法のレベルも中世レベルの脅威度しかない場合、奇跡的に日本への上陸に成功したとしても、自衛隊は初動対応こそ充分な対応が取りにくい可能性はありますが、最終的な勝利は自衛隊の手にあるでしょう。


なぜならば、文明も魔法も中世レベルでしかない相手である場合は、自衛隊の装備は全て相手方からすれば超兵器だからです。


一方で、上陸してくる敵が現代軍で対処しなければならない高レベルの脅威度であった場合には、少々まずい事態も覚悟しなければならないなんて事態もあり得るでしょう。


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