社会保障面
★社会保障面→デデドン!!(絶望)
日本が異世界へと転移した場合、日本が受けるダメージは非常に深刻である。
前回、まとめた内容を踏まえると、この社会保障面を考える上でもっとも重大に関連性があると考えられるのは、日本経済が壊☆滅する事だろうか。
社会保障は正直言って難しい話題である。私も介護職員の資格を持っているが、社会保障の種類は多岐に渡っており、すべてを理解している訳では無い為、一つ一つがどうなるかに関してはノーコメントとさせて頂く。
しかし、転移後の社会保障全般がどの様な様相になるかは、想像がつく。
それは社会保障体制の数年以内での崩壊である。社会保障というのは多額の財源があって初めて成り立つものである。
例えば、まず、転移直後には経済が壊滅した事により多くの失職者が生まれる。これらの人々は雇用保険や生活保護を利用するだろうが、膨大な数の人々がこれらの制度に応募したらどうなるか。それは制度のパンクだ。
雇用保険が麻痺し崩壊し次に生活保護が麻痺し崩壊し……こうして芋ズル式に社会保障体制の崩壊は進む。
政府はなんとか社会保障体制の維持に取り組むだろうが、これまでの様に日本が収入を得るのは転移直後では不可能だ。例え、異世界の国と接触し貿易が始まったとしても、それが大きな利益となるのには途方もない時間がかかる。国の支出はマイナスが続く。その為、国庫に残された貯金を切り崩す事になるが、それはいつまでも続かない。やりすぎたら最期、日本は金が足りなくなり、その度に紙幣を増産し最期はジンバブエやベネズエラの様になってしまうからだ。前代未聞のハイパーインフレーション時代の到来である。そうなったらもう何もかもお終いである。何故なら、転移後の世界には日本経済を救済してくれる地球国家やIMFは無いからだ。万が一、ハイパーインフレーション時代に突入した場合、日本は長期的な地獄の時代へと突入する。
そうならない様に政府は恐らく現行の社会保障制度の大胆なスリム化に走るはずだ。具体的には減額であったり制度そのものの凍結であったり。国民から不満の声が噴出するだろうが、無いものは出せないのだ。もしくは、これを機に大胆な社会保障体制の改革という選択肢もあるかもしれない。
これは私見だが、最終的に崩壊せずになんとか維持されるのは、恐らく医療保険や年金等ではないだろうか。これが崩壊する時はもう日本は手遅れだろう。
一番恐ろしいのは日本の社会保障体制がアメリカの様になってしまう事だ。
アメリカでは医療に保険が適用されない為、全額自己負担が基本になっている。その為、貧富の格差が個人の命の存続にまで重大に関わってしまっている。転移後の日本では社会保障に周せる国の予算が大きく圧迫される事によって、既存の社会保障体制の改善が大きく求められるが、究極の解決手段がこれだ。
そもそも、社会保障を国民負担にすれば良いじゃない!確かにそうすれば、転移後の社会保障の問題は一気に解決するだろう。ハイパーインフレーションの心配も無い。だが、転移によって経済が壊滅した事によって国民所得は大きく下がる。つまりは病気になっても、これまでの様には風邪をひいたくらいでは医療を受けられなくなるのだ。ぞっとする事態である。
私としてはこうはならないで欲しいね。




