表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
475/676

緒沢タケル編8 狩猟の女神アルテミス アルテミス登場


 「うぉぉぉぉっ!!」

丘を駆け上がるタケルっ!

 敵は・・・アルテミスとやらは・・・!?


タケルの視界にようやく飛び込んできたのは、

わずかな林、

透明度の高そうな小さな泉、

雑草交じりの砂地・・・

遥か下方に居並ぶ十数人もの射手!

そしてその真ん中に、一目で分かる長い黒髪をなびかせた、超爆ny・・・

いや、派手なマントの女性・・・!

 あれがアルテミスか!?


 「撃ち方止めぃっっ!」

その女性の号令に、 一斉に攻撃が収まる・・・!

タケルの後に続いて後続が到着、

そして丘を回りこんできた第二陣もその場にやってきた。

・・・オリオン神群の兵隊たちは、女神の言いつけどおり待機したままだ。

そして、この地の主アルテミスは、

余裕の笑みを浮かべてタケル達を待ち構えていたのである。

 「・・・ようこそ! 地上の者たちよ!!」


攻撃を中止したままそこまで言われては、こっちも反撃に移れない。

タケルはサルペドンの到着まで、グログロンガ達を制していた。

 


 

 「グログロンガ、・・・こっちの被害は?」

 「今のところ怪我人だけのようだ・・・。」

 「そうか、サルペドン! 頼む!」


このスサの中で最も年齢の高いサルペドンは、息を整えながらアルテミス達の左側からやってきた。

そして、ゆっくりと歩むスピードを落としながらタケルの前に立つ・・・。

 「ふぅ、そなたが狩猟の女神アルテミスか・・・!?」


自分達と同じ言語に気をよくしたか、

アルテミスは纏っていたマントを翻して高らかに笑う。

 「アーッハッハッハッハ!

 そう、その通り!

 せっかく忠告してあげたのにぃ!

 そんなに命が要らないのぉ!?

 それ以上、こっちに来て御覧なさい?

 今度は私の弓矢が、あなた達のカラダをぶち抜いてあげるぅ!」


・・・そのハイテンションな振る舞いに、

スサ一団の視線は、全てアルテミスに注がれるが、

最も彼らが注目した部分は・・・。


アルテミスがカラダを揺すって笑うたびに、

胸の二つの膨らみが激しく波打つ・・・!

 す げ え ぇ っ!!

 


酒田のおっさんと、

・・・タケルと・・・あと何人かが、

そのダイナマイト級の爆乳に目を奪われて、知らず知らずのうちに足を進ませる。

そういや、

スサの一団で胸の大きい女性なんて、そんなに・・・。

ミィナやダイアナでさえCかDかと言うところだろう。

勿論、それだけでも十分とは言えるが、

このアルテミスとやらは一体・・・、

しかもこれだけの質量を備えているのに、張りのある盛り上がりは上向きに!!

 いったい、サイズはG? H!?

 ・・・ま、まさかそれとも・・・


 「ぅオッホン!!」

マリアさんの殺気が籠った咳払いにタケル達は我に返る。

美香姉ぇが生きてここにいたら、

木刀で頬をえぐり取られていたかもしれない。


話を戻そう。

いまだ、スサの一団とアルテミスとの距離は4、50メートルはありそうだが、

これはどう見てもオリオン神群側に有利か!?

いや、スサ側も銃器を使うのなら弓矢に遅れをとる筈もないのだが、

サルペドンの今までの話を聞く限り、そんな簡単に行くのかどうかも・・・。

 

そのサルペドンは、下り斜面に一歩足を踏み出す。

それを見て、挑発的な目線を送りながら、

ゆっくりアルテミスは弓矢を構えた・・・。


 「待つがいい、アルテミスとやら・・・!

 飛び道具はこちらもある。

 お互いが放ち合えば、両軍、大勢の死者が出る・・・。

 まずは話し合わないか!?」


だが、アルテミスは微動だにせず、

サルペドンに狙いを合わせたままだ。

 「へぇ? あなた方にも飛び道具?

 それって鉛玉を発射する銃っ・・・てヤツぅ?

 いいわよぉ、撃ってみなさいよぉ?

 あなたがたの攻撃なんか、このアルテミスには何の意味もないと教えてあげるわぁ・・・!」


そうは言われて、そうそう攻撃など出来はしない。

むしろ、それが戦闘の始まりを意味するのなら、誰だって攻撃はためらうはずだ。

だがアルテミスの挑発はさらに続く。

 「ほぉら、銀髪交じりの素敵なおじさぁん・・・!

 いいのよぉ?

 私のカラダに一発、ぶちこんでいいと言ってるのよぉ?

 今なら・・・大サービスで反撃しないであげるからぁ・・・。」

 


やがてその言葉に意を決したのか、

サルペドンは懐から一丁の拳銃を取り出す。

彼の射撃の腕はどうだか知らないが、

この距離で、相手が動かないなら・・・、

というより、どうしてアルテミスはこれ程まで余裕なのだ?

先程のセリフから類推するに、

銃に対する最低限の知識は持っているようなのに・・・。


 「お・・・おい、サルペドン・・・!?」

タケルでなくてもその結果を危惧する。

だが、当のサルペドンは迷いつつも、その銃口をアルテミスに向けた!

 「・・・いいのだな?」 

 「フフッ、・・・はーやーくぅ!!」


 ガォンッ!!

 「うわぁあっ!」

・・・

驚愕の声を上げたのはタケル・・・!

拳銃をぶっ放した結果はどうだったのか?

慎重にアルテミスの様子を見るが・・・

彼女は・・・

 



 

何ともない!?

相変わらずニヤニヤ笑みを浮かべている!?

なら銃弾は!?

 「サルペドン、外したのか!?」


だがしばらくサルペドンは答えない・・・。

ところが、やっと口を開いたサルペドンの言葉は、

タケルの理解の範疇を越えていた!

 「違う・・・外したのではない・・・

 外されたのだ・・・!」

 「えっ? そ、それってどういう・・・!?」


サルペドンは銃を下しながら、

その答えを言うために片手でアルテミスの足元を指さす。

 「彼女の足元に弾は落ちた・・・。

 狙いは彼女の矢筒に向けたつもりなんだがな・・・。

 そして狩猟の女神アルテミス・・・

 それがそなたの能力なのだな?」

 

アルテミスは嬉しそうに高らかに笑う。

 「キャァハハハーっ!

 ご名答!

 そんな色のついた眼鏡をかけていても良く見えるのねぇ!?

 一発で私の能力を見抜いたご褒美に教えてあげるわぁ!

 ・・・全ての飛行物は私の意のままに軌道を曲げられる・・・。

 敵の矢は私に届かず、

 私が放つ矢は何所に隠れていても撃ち抜くことができる・・・!

 それが!

 このアルテミスの能力!

 飛び道具で私を傷つけられることなど、・・・ない!」

 

 「な・・・んなデタラメな・・・!?」

サルペドンの通訳を聞いて、驚かない者がいる訳もない。

しかも、先ほどの丘の手前での攻撃から判断するに、

アルテミス本人だけでなく、

他の射手たちについてもその効力は及ぶようだ。

 

 

「物体誘導」・・・

これがアルテミスが自信満々でスサ達を迎え入れた理由と言うわけか。

では・・・、

いや、どうやってこの村を攻略を・・・。

動揺するタケル達を尻目に、尚もアルテミスは言う。

 「・・・私の力が分かったぁ?

 なら・・・ここで引き返してもいいのようぅ?

 さっきの攻撃で死人はでなかったようね?

 だとしたら、それを最大の幸運とすべきだわ、

 大トカゲをお土産に帰ることね!」


 どうすればいい?

 飛び道具が効かないなら、このまま突っ込んで・・・

 あり得ない!

 それこそハリネズミだ!

 天叢雲剣?

 その雷撃もこの距離では・・・。


・・・その時、タケルの耳に背後からの足音が・・・。

まさか・・・。

 




アルテミスの奴隷アイキワロ

「ご機嫌ですな! アルテミス様!!」

アルテミス

「だぁってぇぇ! この世界、刺激ないんだものぉ!!」


タケル

「・・・ていうかよぉ、

それはいいんだけど、その巨大な胸でどうやって弓を弾いているんだ?」

サルペドン

「オリオン神群の恐るべき能力の一つということだ・・・。」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
VRoid版メリーさん幻夢バージョン
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ