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緒沢タケル編6 オリオン神群編序章 世界12の魔の地域

あ、前回の予告タイトル間違えました!

 

 「おお、タケル、そっちは無事に済んだのか?」


既に夕日は沈みかけていた。

紅い西日が差し始めたその屋敷の中で、

サルペドンは既に尋問を終えていたようだ。

タケル達は遺体を全て処理し終えていたわけでもなかったが、あらかた一段落させた上でここに戻ってきていた。

他にも村の生き残りがいるなら、完璧にやりとおす必要もないと、判断してのことだ。

少女も、この尋問でできうる限りの事を聞き出したかった事もある。


それにまず、

他の敵はいないのか・・・それだけでも早くはっきりさせないと、少女も村の生き残りたちに連絡を取ることもできない。

そこでサルペドンは優先順位の高いものから説明に入ることにした。

 「・・・じゃあ、なるべく簡潔に話すことにする。

 マリア、私の話に不備があれば、後ほどフォローしてくれ。

 あまりにも・・・信じがたい話もあるのでな・・・。」

 


一同、車座になってサルペドンの話を聞く。

マリアはその間、この家の調理場から勝手にお茶の支度を始めた。

・・・一応、少女に確認は求めたが、彼女も「全然、かまわない」と了承を得ている。

どうせ、この家の住人は既に死体となっているのだ・・・。


 「まず・・・私の話はこの捕まえた兵士から聞き出したこと、

 それと私のこれまでに見聞きしている情報、

 そしてグログロンガの報告から総合して話をする。

 先に言うが、この辺りにもうコイツらの仲間は残っていない。

 じゃあ、コイツらがどこからやってきたのか、

 それは、この村から西に少し行ったところに、小さな入り口の洞窟がある・・・。

 奴らはそこからやってきた・・・。

 グログロンガのマルトもその洞窟を確認ようとしたが、

 障害物だらけでマルトで中に入るには危険だと判断したようだ。

 やむなく徒歩で中を探査したが、洞窟はかなり深く、途中で断念せざるをを得なかったという。」

 

 

 「洞窟?」

タケルの問いに、横から少女が口をはさんだ。

 「洞窟って・・・確かに村の外れの西にあるけど・・・、

 あそこは禁断の地とされているよ・・・。

 あそこに近づいて、行方が分からなくなった人たちが過去に大勢いるんだ・・・。

 その洞窟の事かな・・・?」


サルペドンは静かに頷く。

 「おそらくそこで間違いないだろう。

 それで・・・奴らがその洞窟の中からやってきたとして・・・、

 次に私はこれからとんでもない事を言う。

 みんな、うろたえずに聞いてくれ・・・。」


サルペドン、何を言い出すんだ・・・?

 「これから私が話す話は、

 この兵士から聞いた話と私の知識が合致したから話すんだ。

 コイツが話さなければ、私自身、眉唾ものとして一笑に附すようなジャンルの話だよ・・・。」


マリアは、

顔中あざだらけの捕虜にも気を遣ってお茶を飲ませてやっている。

既に彼女は、その信じがたい話とやらも納得済みなのか、裏方に回っているようだ。


そして満を持してサルペドンは途方もない単語を口から放った・・・。


 「みんなバミューダトライアングルって知っているか?」


 はぁ?

 いきなり何を言い出すんだ?

 

心の準備をしていたものの、全く場違いなセリフが飛び出てきた。

タケルにしろ、酒田やクリシュナのおっさんにしろ、鳩が豆鉄砲喰らったかのようだ。

 「ちょ、待てよ、サルペドン!

 あれって大西洋の・・・話でしかもオカルトもんだろ!?」

サルペドンもそんな反応が出ることは予測している。

片手を上げ、まぁまぁとジェスチャーを取る。

 「・・・確かにバミューダ海域は大西洋で、オカルトもんだよな、

 だが待てよ、タケル・・・、

 我らスサの組織自体、一般人からは眉唾もののアトランティス伝説を基に創り上げられたことを忘れるな?」

 


元々タケルはスサの創立過程の話など、疑う時間すら与えられずにその総代の地位についた。

今さら、サルペドンの口からそんな事言われても・・・。


 「えっ、あ・・・だけど・・・オレ達は・・・。」

 「まぁ、話を聞け。

 実際、あの海域で事故や事件が多いのは事実なんだ。

 では何故、そんな事件が多発するのかと言うと、

 天候や海流の問題・・・それらが最も多い原因と言われている。」

 「ああ、・・・ん?

 じゃあオカルトとは何も関係ないのか?」

 「ところがそうとも言えない。

 確実な原因・・・と言っていいのかどうかわからんが・・・、

 そういった気象の原因も・・・

 その中に隠された更なる要素があるんだ。」

 「それは?」

 「磁場だ・・・。」

 


 磁場?

一同、ここから先は説明を聞くしかない。

酒田もクリシュナにしても、この話は初耳なのだ。

 「科学的に証明された話ではないのだが・・・、

 地球上には地磁気が狂っている場所が何箇所か存在する。

 そのために、船や航空機は現在位置を把握できなくなったり・・・、

 中には座標や高度すら計器を狂わせて、操作を誤ってしまうケースもある、

 それだけでなく、磁場の異常は気象にも多大な影響を与えてしまう。

 それらが複合してバミューダ海域の怪異事件が多発するらしいんだ。」


ほぉほぉ・・・

で、それがこの村とどんな・・・?


その時、少女が口を開いた。

 「磁場?

 そういえば、この村の周囲は磁場が狂っていて、

 飛行機やヘリは近づきにくいって・・・、

 だから先頃まで外の世界の人間はなかなかここまでやってこれないと・・・。」


サルペドンはその言葉に頷いて見せた。

 「その通りだ・・・。

 バミューダトライアングルの話をしたのは、そこが一番有名な例だからだ。

 地球上には、

 そういった磁場が狂っている箇所が12ヶ所あるとされている・・・。」

 





大昔にそういうネタの雑誌がありまして・・・。

あ、「ムー」じゃないですよ。

もっと大昔です。


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