緒沢タケル編6 オリオン神群編序章 謎が謎を呼ぶ
朝のニュースで、
沖縄で、高校生が6万円借りて返しに来たのがニュースになってましたが、
今日初めてそのお医者さんの肉声とお姿を・・・。
あれ?どこかで聞いたような名前に声だな・・・
あ!
こんなところで先生なにしてらっさるんですか!!
ちなみに文章削除しちゃいましたけど、
デリヘルメリーさん実話ネタで舞台となった公立病院でよくピザとか奢ってもらってました。
カラフルな民族衣装から判断しても、この村の女の子である事は疑いえない。
ただ、今までこの村の女性は、肌を隠していた姿しか見てないが、
この少女は膝から下は動きやすさを重視してるのかむき出しだ。
肩にかかるくらいまでの髪は軽めにウェーブがかかっており、活発な印象も受ける。
それだけにその感情は激しそうだ・・・。
「キ・・・君はこの村の!?」
思わず呻いたタケルだが、その少女はタケルの問いに答えない・・・。
その代わりと言うべきか、
吐き捨てるような動作でタケルに向かって侮蔑の言葉を投げ捨てた!
「許さない・・・!
よくも・・・みんなを・・・!
絶対に許さないからねっ!!」
だがタケルにも少女の言葉は届かない・・・。
お互いさまなのだが、相手の言語が分からないのだ。
タケルにしてみれば、なぜ自分が攻撃されたのかも分からない。
「タケル、どうした!!」
今の騒ぎで、サルペドン達が異常に気づいた。
見ず知らずの人間たちが集まり始めるのを予想してか、その少女は尻もちついてるタケルを一瞥すると、
すぐに振り返って、村の外れの林の中に潜り込んで消えてしまった・・・。
「タケル! 今のは!?」
タケルの目に少女の表情がこびりついてしまったためか、すぐに口を開けない・・・。
あの、怒りと悲しさが同居していたあの顔に・・・。
ようやく起きあがると同時に、
タケルは周りのみんなに状況を説明する。
「ああ、17,8くらいの女の子がいた・・・、
たぶん、この村の生き残りだろうと思うけど、オレを見て攻撃してきやがった・・・。」
「攻撃? いきなりか!?」
酒田のおっさんの問いに、タケルは頷く。
「挨拶も問いかけも無しにね、
・・・まぁ、周りがこんな状況じゃ・・・、
知らない顔は全部敵と思っても仕方ないのかも・・・。」
サルペドンが辺りを観察しながら次の行動を決めた。
「だが、生き残りがいるなら、他にも誰かいるかもしれない、
引き続いて・・・その少女でもいい、
なんとか話を聞き出そう。」
・・・とは言ったってなぁ・・・。
他に手がかりも・・・。
と言いつつも、既にマリアとサルペドンは族長の邸宅の調査を終えていた。
周りに死体はあるが、
族長とその家族のものではないらしい・・・。
そしてダイアナの家族の家も見つかったが、
・・・こちらは、ほぼ・・・全滅のようだ・・・。
その家に住む家族構成全てを把握しているわけではなかったが、少なくともダイアナの両親らしき人物は死体となって倒れていた・・・。
・・・外傷は見当たらない・・・。
ただ顔は恐怖と苦痛に歪んでるように見える・・・。
クリシュナが叫ぶ。
「いったい、どうなっているのですか!?
死因が特定できない!
やはり生き残ってる者の証言がないとこれでは・・・!」
酒田のおっさんが恐ろしいことを言う。
「クリシュナ、伝染病ってことはねぇよな・・・、
だとしたらオレ達も・・・?」
「それはないでしょう、
外には武器を持ってた人間や、獣に襲われた者がいるわけですし・・・。」
「でもよ、伝染病の症状が精神錯乱を伴うものだったら?
周りが認識できなくなって友人や家族を襲ったり、
・・・動物に襲われたってのも、
実は人間がヒトを襲ってたりして・・・。」
マリアが顔をしかめた。
「冗談はやめてください、酒田さん、こんな時に・・・!」
「でもよ、そーでも考えないと・・・、
敵がいるってのなら、そいつらの死体が一つもないってのは不自然でしょ?
あらかた回収したにしても、
それこそ大部隊でもないとここまで痕跡を残さずに、
撤収するのは不可能だ。」
タケルには何が何だかわからないが、
サルペドンは酒田の考えに興味を持ったようだ。
「酒田の目の付けどころは悪くないかもな・・・。」
全員が、そのサルペドンの真意を求めて振り返る。
当の酒田のおっさんもどういうことかわからないようだ。
だが、サルペドンも自信がないのだろう、
首をかしげながら、ようやく歯切れの悪い感想を述べるにとどまった。
「いや、済まない、確証は全くないんだ、
ただ、こういった事が出来る者たちがいるとすれば・・・、
それはおそらく、軍とか戦闘員とかではなくて・・・。」
「待って! 何か聞こえる!!」
マリアが突然叫んだ!
彼女の顔は西の方角を向いている。
すぐにタケル達も、そのざわめきのようなものを知覚するに至る・・・。
そっちには林か森のようなものがあるが、
同時に、大きな道も開けていたのだろう、
そのざわめきはまっすぐに近づいてくる・・・。
いったい・・・。
タケル達は物音をたてないようにして、
ゆっくりその開けた道のある方へと移動を行う。
それぞれ、民家や建物の陰に潜みながら・・・。
「あれは!?」
それは風変わりな衣装を着た一団・・・。
いや、「風変わりな」という表現は適当ではないかも・・・。
確かにその衣装は、
この村のものでも、世間一般でお目にかかるものではない。
フレンチスリーブっぽい袖に、
膝上までのスカートのようなものをはいている。
・・・ちなみに全員男だ。
足元はサンダル・・・、
そのサンダルから伸びていると思われる革ひもが、ふくらはぎまで巻かれている。
先頭の権力者らしき男は、
毛髪のないはげ頭で、長めのマントを背中に垂らしている。
その男の背後には、
簡素な兜と盾、そして剣や弓を持ってる兵士がいる。
わざわざ「風変わりという表現が適当でない」と言ったのは、
その衣装がどこかで見たものと酷似しているからだ。
次回、この集団にコンタクト。