第四十二話 キャッスルオブメリー
ぶっくま、ありがとんです!!
メリーさんご用達のパブ、キャッスル・オブ・メリー。
パァン!パンパン!
そこではいくつものクラッカーが派手にたかれていた。
「おつかれ~!」
「ごくろーさまぁ!!」
恒例の楽屋落ちだ。
今日は、
ナイトラウンジ・キャッスルオブメリーに、
「メリーさんを追う者」の出演者の一部がやってきている。
人工知能搭載マザーメリーの真ん前に、
麻衣・マリー・エミリーが並んで座っている。
麻衣:
「あ、あの、あたし、
ここにいていーんですかっ?」
うりぃ:
「かまへん、かまへん、
未成年なんやから酒、飲まなえーだけや!」
エミリー:
「あれ・・・あたし、このカラダ・・・?」
マザーメリー:
「良かったですね、
今晩は元のカラダが使用できるみたいですよ、
自分のカラダ覚えてます?」
マリー:
「うっわー、すっごい久しぶりぃ!
これ・・・私のカラダぁ!?」
麻衣:
「すっごい・・・ねぇ?
これも神様の力?」
うりぃ:
「作者や!」
あざみ:
「うりぃちゃん、それ言っちゃ(笑)。」
麻衣:
「でもちょっと恥ずかしい・・・、
しばらく出演パスとか言っといてすぐに・・・。」
今日子:
「いーんじゃねーの?
どうせ、こっちはノーギャラでしょ?」
一同:
「「「わぁ~わぁ~わぁ!!」」」
どうも禁句だったらしい。
今日子が頭抱えて「わりぃ」って言っている・・・
もう遅いけど。
今日子:
「・・・あー、そんでさ、
あなた達、アイツに会ったんだろ?
ど、どうだった・・・?」
麻衣:
「え? どうって・・・。
なにが・・・ですか?」
今日子:
「・・・いや、あらたまれると・・・
そら、元気そうだったとか・・・
バカっぽかったとか・・・。」
マリー:
「あっ、あのおっきな男の人、
今日子さんのお友達なんですって?
すっごいかっこよかったですよ!」
今日子:
「そ、そぉかぁ?
まぁケンカは強いから、
いざって時は役に立つだろうけどさぁ・・・。」
少年:
「相変わらずバカっぽかったよ?」
今日子:
「ああ、そりゃあしょうがないんだよ・・・って、
あんただぁれぇぇぇぇ!?」
マザーメリー:
「あっ!
また呼んでもないのに勝手に入ってきて!!」
少年:
「そんな意地悪しないで欲しいなぁ?
ちゃんと飲んだもののお金は払うし・・・。」
うりぃ:
「あんたが天使はんか!?
確かに顔は美形やなぁ?」
といいつつ、少年の顔を指で引っ張るうりぃ。
その気になれば避けられるんだろうが、
うりぃに殺気がないので少年はされるがままだ。
麻衣:
「はぁ~、
クラスに一人はいるのよねぇ~、
女の子の集団に一人で混じろうとする変な人・・・。」
少年:
「・・・まぁ歓迎されてない事ぐらいはわかるよ・・・
い、痛いいたいイタイ・・・!」
うりぃ:
「おー、すまんかった、
ちゃあんと人間並みの感覚はあるんやな?」
少年:
「だから・・・
僕のカラダは人間のカラダだって言ってるだろ?
違うのは魂だけ。
・・・君らのご主人と一緒だって・・・。」
マザーメリー:
「またはじまった。」
あざみ:
「また?」
うりぃ:
「そりゃー、神さんのことか?」
少年:
「まぁそんなとこ、
名前はどうでもいいけど・・・。
そんなことより、麻衣・・・
君は大丈夫なのかい?
随分、思わせぶりな終わり方をしてたみたいだけど?」
麻衣:
「・・・あなたに、
『思わせぶり』なんて言われ方されたくないです。
でも、今後の事はまだ、
何も聞いてないので・・・。」
エミリー:
「なんかいきなり、
別の物語(注:掲載予定未定)始まっちゃったね?」
あざみ:
「あれ、だぁれ?
マリーさんじゃないの?」
マリー:
「ううん、違います。」
麻衣:
「あたしの最後の夢に出てきた人みたい・・・。」
うりぃ:
「どうせ、アンタは知っとるんやろ?」
少年:
「それはもちろん、
第一、殺し合いした仲だし・・・。」
今日子:
「はぁぁぁぁぁ!?」
少年:
「ああ、ごめんごめん、
それは別世界の話だった。
・・・こっちじゃどうなんだろ?」
麻衣:
「知りません。」
あざみ:
「嫌われてるのね。」
少年:
「仕方ないさ、
リーリトの一族には特に嫌われてるし。」
うりぃ:
「そーいや、
百合子はんはここには・・・。」
麻衣:
「なんか・・・
アメリカに行くみたい・・・。」
エミリー:
「えっ、またなんで!?」
マリー:
「まさか・・・。」
マザーメリー:
「もしかして・・・
決着をつけに行くんですか?」
麻衣:
「・・・ママ、
無事に帰ってきて欲しいけど・・・。」
今日子:
「大丈夫だよ、
きっと無事に帰ってこれるさ!」
麻衣:
「はい・・・ありがとうございます、
また、あの人に守ってもらえないかな・・・。」
少年:
「あまり彼には期待しない方がいいよ。」
麻衣:
「言われなくても分ってます。」
うりぃ:
「ああ、一応ご主人様の手を煩わせるにはいけん、
ちゅーこっちゃな?」
少年:
「・・・いや・・・、
そういうことじゃなくてさ、
リジーの苗字を聞いて、
みんな何も感じないの・・・?」
リジー・ボーデン・・・
ボーデン・・・
どこかの神様の名前に似てる・・・けど、これは気にしなくていいです。
ただの偶然です。