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だいじゅうきゅうわ 脱出

もうじきこの物語も終わりです。

 

うりぃ・めりーが現れたこの屋敷は、

もはや大量虐殺事件の現場となりました。

誰がどう見ても、

とてつもない凶悪な出来事が起きているわけですが、

当然、うりぃにとっては、

そんなことはどうでもいいわけです。


 恥ずかしくて見っともなくて、

 顔から火がでそう・・・。


幸い(?)、

目撃者は全て消すことができたので、

最悪の事態は避けられたということでしょうが、

彼女も女の子です!

どこか穴があったら、

入り込んで、引き篭もって、

しばらくは誰にも会わない生活を送りたいぐらいです!

けれど・・・、

今はあーまーじゃっくの魔の手から、

安全なところまで逃げないと・・・!

 


うりぃは、

お屋敷の外まで脱出できました。

いぬは、大丈夫でしょうか?

ああ、こっちは吸血鳥のきじさんが、

その恐るべきパワーで掴みあげて運んでくれてます。

このまま全速力で逃げ切れば、

あーまーじゃっくから逃れることができそうです。

 「きじぃっ! 後ろはどうやっ!?」

 「はぃっ! 追ってくる気配はありませんどっ!」

 「よっしゃっ! 川沿いまで一目散やっ!

 ・・・あまんじゃくぅっ!

 この借りは返したるさかいなっ!!

 覚えとれよぉっ!!」


最後までやかましいうりぃたちは、

そのまま大騒ぎしながら、

何とかドタバタのお屋敷を後にしたのです・・・。

 



お屋敷に静寂が戻りました・・・。

いえ?

何か聞こえてきます。


 パチパチ・・・パチパチ・・・


その内、焦げ臭いにおいも・・・。

どうやら火が出たようです。

うりぃたちが逃げるときに、

行灯の火でも倒したのか、

それとも「誰かが」意図的に放ったのか、

お屋敷が燃え始めました・・・。

この時代の建物は木造です。

おそらくすぐに火はまわるでしょう・・・。


「彼」はどうしたのでしょうか?

いくら足が遅いとはいえ、

この屋敷が火の手に包まれる前に脱出する事は可能なはず・・・。

そして、

ついにお屋敷は紅蓮の炎に包まれ始めました・・・。

もう・・・ここで何があったのか、

他人には、

確かめるすべさえ残らないでしょう・・・。

 


 おや?

また何か、

建物が燃える音とは別に・・・

金属的な・・・機械的な音が聞こえてきます。


 ガシャン・・・  ガシャン!

 ・・・ガシャン! ガシャンッ!!


やはり・・・、

その鋼鉄の鎧に、

火炎など、何のダメージを負わすことはできないようです!

「奴」・・・、

あーまーじゃっくは何事もなかったかのように、

彼もまた、外の世界に解き放たれたのです!!



 「う・・・うりぃ・めりー、

 わ、我から逃れることなど、か、かなわぬ・・・!

 おまえをこの世界から、

 ま、抹消することこそ、わ、我が使命・・・!!」


アーマージャックは足を止め、

空を見上げました・・・。

そこには明るく、銀色に輝く月が浮かんでいます。

彼にも何か思うことがあったのか、

しばらく、同じ姿勢で、

・・・ずっと「月」を見上げ続けていたのです・・・。

 


次回、3匹目のあいつがやってくる!

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