だいじゅうななわ 乙女の危機
ガチッ!
あーまーじゃっくの伸びた右手が、
もんぺ姿のうりぃの腰紐あたりを掴みます!
「うわぉぉぉぉっ!?」
勢いあまって、うりぃは前のめりにこけそうに・・・
ズダァッンっ!
あ・・・
いぬがクッションになったようです・・・
いえ、もう口から泡しか吐いていませんが・・・。
しかしこれはどういった能力でしょう?
あーまーじゃっくの腕は、
2メートルほどの長さにまで伸びきっています。
よく見ると、
右腕のひじの辺りが蛇腹状に伸び縮みしています。
どうやらこれも、
隠されていたあーまーじゃっくの特殊能力なのでしょう。
「おっ! おっ、コラァ、ナレーション!
い、今は他にゆーことがあろうがっ!?
なに冷静に解説しとるんじゃっ!」
あらあら?
ついにナレーションにまでツッコミを入れ始めましたか?
仕方ないですねぇ?
どれどれ?
あー、これは大変です。
ぺろん・・・
あーまーじゃっくの右手は、
うりぃのもんぺを掴みきっています。
その為、
・・・あろうことか、うりぃのおしりが・・・
ええ、生ケツです。
ぺろんとむき出しになってしまいました!
良かったですね、うりぃ・めりー!
この場に年頃の男の子とか、梅八クンとかいなくて。
とんでもない事態にうりぃは半狂乱です。
「おっ、おっ、
ナレーションのアホウっ!!
余計な解説はいらんっちゅーねんっ!
実況だけでええんやっ!!」
いえいえ、
ここは新たな展開をせつめいしないといけません。
うりぃちゃん?
あなたもこの「世界」の主人公なら、
このぐらいは覚悟してくださいね?
「あっ、あとで殺したるぅぅっ!
覚えとれよ!?」
言いたい事はそれだけですか?
では皆さんにご説明いたしましょう。
人間でいえば、
10歳程度のボディの持ち主であるうりぃ・めりー。
しかし、
文字だけの物語では、皆さんもおわかりにならなかったでしょうが、
もんぺの下のうりぃのボディには、
とってもエロい肉体が隠されていたのです!
おしりはつるんつるんでぷりんぷりん、
胸元が、はだけたときに見える、その薄暗がりは、
少し鳩胸っぽいかんじではありますが、
男の子が見たらついつい、
視線や指先を伸ばしたくなるような・・・、
そんなロリエロぼでぃこそ、
うりぃの隠された姿なのです!!
「ちょっ、
い、いいい今になってそんな設定・・・!」
何をいってるんですか、
別の民話では、殿方たちに求婚されまくるお話もあるんですから、
器量よしの設定で、何の問題もありませんよ。
ご自分の本当の正体を忘れてはいけません。
おっと、
確かに余計なことまで説明してしまったようです。
現状、
バタバタ暴れるうりぃは、
片手でいぬを抱いたまま、
もう片手であーまーじゃっくの腕を外そうともがいていますが、
そう簡単に鉄の腕は外れません。
それどころか、あーまーじゃっくは、
伸ばした腕を戻すつもりのようです、
そうなったらうりぃのカラダは、
あーまじゃっくの万力のような腕で、
捻りつぶされてしまうかもしれません。
「キッ、キジィッ!!」
「は、はいな姐様っ!?」
「そいつに攻撃しても無駄や!
伸びてる腕のじゃばら部分なら、
おんどれのクチバシで突っつけるやろっ!?
そこを狙うんやっ!」
「はいな! 了解しましたんどっ!!」