だいじゅうさんわ 呪われた雉の特殊能力
じゃんじゃかじゃーんっ!
そうです!
かつて、鬼退治に活躍したんだったかどうだったか微妙だったあのキジさんが、
この主人公、うりぃの危機に駆けつけて来たのです!!
「おお、キジかっ!」
「キジさんっ!!」
うりぃもいぬも歓喜と安堵の声をあげます!
そして彼女たちに応える救援者・・・
いえ、救援鳥!
「姐さま! 助けにきましたんどー!」
・・・
部屋の空気は一瞬、凍りつきました。
でも今はそんな事にかまってられません。
「・・・なんや、その語尾・・・
ま、まぁ、ええ! キジぃ!
おんどれ、今の状況はわかっとるんか?
部屋は真っ暗やけど、
どこに敵がおるか、ちゃんと見えるんか!?」
キジは、ぶわささささ、と羽を広げます。
「あ、は、はいぃ!
正直、鳥目でよくわからんとですが、
ヤバか奴の気配がぷんぷん匂いますどっ!」
いぬも心配してフォローを入れます。
「キジさん、
敵は姐さんの宿敵、あーまーじゃっくです!
他人の心を読むおっそろしいヤツです!
・・・なんとかなりそうですか!?」
キジは片方の羽だけ広げ、
なんとも誇らしげにパフォーマンスを見せました。
「いぬさん!
おいは、姐さまをたすけるべく、
世界最恐の和製ごすろり少女、
うりぃ姐さまの使い魔にふさわしい能力を備えて、
この場にやってきましたんど!」
「おお!
頼もしいこと言うてくれるなぁ?
ほんで、キジィ、
お前の特殊能力はなんやぁっ!?」
よほど、自信があるのでしょう、
キジさんは、
誇らしげに首を振っては、うりぃの問いかけに答えます。
「ふっふっふ、
よくぞ聞いてくれましたんど、
おいが授かったこの力は、
まさに暗黒の世界の住人にふさわしい呪われた能力・・・。」
「もったいぶらんと、
はよう言わんかいっ!」
「ふふふ・・・、
ではお見せしましょうど!
この・・・おいの恐ろしい能力とは!!」
うりぃ&いぬ
「「その能力とはぁ!?」」
その瞬間、
キジは空中に跳びあがり、
一気に甲高い声で叫びます。
「吸血鬼・・・じゃなくって、
吸血雉ぃぃぃぃぃッ!!」
うりぃ
「えっ?」
いぬ
「えっ?」