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だいじゅうにわ 天の・・・天井の助け

 

さて、

グダグd・・・いえ、

お互い膠着状態に陥った理由は、至極簡単です。

あーまーじゃっくに心の中を読まれている以上、

うりぃたちが先には動けません。

では、

あーまーじゃっくがうりぃを捕らえるのは簡単かと言うと、

ゆっくりとした動きしかできないあーまーじゃっくは、

出口を離れてうりぃを捕まえることができないのです。

すばしこく、小さなうりぃは、

部屋の中を駆けずり回ってでも、

空いたスペースを見つけて、

出口から出てってしまえばいいのです。


どれぐらい時間が過ぎたでしょう。

うりぃが、

あーまーじゃっくのヘタれぶりから攻めようかと考え始めたとき、

あーまーじゃっくは後ろの襖を閉めてしまいました!

 「あっ!?」

これでうりぃが外に出ようとするとき、

どうしてもタイミングが遅れます。

そして、あーまーじゃっくは、更に一歩! 

うりぃたちの眼前に・・・!!

 

 

 「・・・こら、やばいな・・・。」

 「姐さん、

 おいらが飛び掛りますからその隙に・・・」


実際、それしか手は残されてないでしょう。

ただ、

それで逃げることができるかどうかは、

賭けでしかありません・・・。


 「む・・・無駄だ、

 我の鋼の腕に、

 い・・・いぬの牙など通るはずもない・・・!」

 「そらそやろなぁ・・・

 まいったなぁ・・・。」


ところが、

うりぃが、年貢の納め時かと覚悟を決める寸前、

その部屋に変化が起きたのです。

 

  ガサササ・・・!


部屋にいる全員が、その音を聞きました。

ゴキブリやねずみなんかではありません・・・。

もっと大きい・・・?

 


それはうりぃたちの背後の天井から聞こえてきました。


 ブワササササッ!


確実に猫以上の大きさです。

この極限の状況に、

また何かがやってくるというのでしょうか?

うりぃは思わず叫びます。


 「くぉらぁ! あまんじゃくぅ!!

 おんどれ、いっぴきおおかみ気取っとんやなかったかぁっ!

 はさみ討ちなんぞ男の根性、

 腐ったようなやつやなぁっ!」


あーまーじゃっくは、

またもや精神的にダメージを食らってるようですが、

これはとんだ濡れ衣です。

 「わ・・・我でない。

 そこに、な、何がいるか、わからない・・・!」

 「なんやてぇ?」

 


天井から近づいてきた音は、

ついに部屋の羽目板を叩き始めたようです。

・・・開くことができない・・・?

つまりそれは、ヒトの手ではない・・・?


 ガタタタン、 ガッタタタタタン!


ついにうりぃは叫びました!

 「敵か味方か・・・、

 はよぉ、でてこんかぁい!!」


バカァン!

ついに羽目板が外れました!

そして息をもつかせぬスピードで、

天井から「それ」は落ちてきます!!

真っ黒い何か・・・。

 

この暗がりでもわかります・・・

それは「人間」ではない・・・!

 「お、おんどれ・・・まさか!?」


そしてそれはついに正体を現したのです。

幅・・・1メートルにも広がるであろう、

大きな翼を羽ばたかせて・・・。


それは甲高い声で叫びました・・・!

 「キィジィィィィィッ!!」

 


ついに雉さん登場です!!


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