表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/10

プロローグ


 

 ――……



『キリムはリムということで、よろしいですね』

『はい』

『あと、そろそろこちらの音も出してみましょうか』


 言われて、相手が出した音を女はまねる。

 口をすぼめて言ってみる。だが、なかなかスムーズにいかない。

 発声が難しいのだ。


『……まずまずですね。それは練習課題ということで……』

『はい』



 鍋の煮える音がする。

 薬草の匂いだ。

 女はもういちど習った音を口にしてみながら、いつかこの匂いにも慣れてゆくのだろうと思った。

 それは自分にとって良い選択だった。


 女は再び、口をすぼめ、その音を練習した。




  

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ