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「ユーリ。エイムズにユーリの事全部話していいか? 元々エイムズには相談するつもりだったんだが・・・クリスタへ向かう目的がエイムズだったからな。まさかイスラにいるとは思わなかった。」
私はアークのその言葉で思い出しました。
そういえば、私達はクリスタのエイムズさんの所へ行く途中だったのです。
私はもちろん、と頷きました。
「エイムズは、少し、その、な、興味のある事への執着が尋常じゃないんだが、決して悪い奴じゃないからな。ユーリをその、見極めの部屋 に入れたのも、たぶんだが、ラピスラズリ石が何か関係あると思う。妙な魔石ってのに関係あるみたいだな。俺は初耳だが。」
アークはそう言うと、深くため息を吐いて、ぐっと表情を引き締めると、エイムズさんの方へ向きました。
「エイムズ。とりあえず、俺の知ってる事は全て話すから、一旦、落ち着け。」
エイムズさんは、全く聞いておらず、ただひたすら手元の紙とローブを見ながらブツブツ言っています。
そんなエイムズさんにアークは、ふぅっと小さくため息を吐いて、サッとローブを取り上げました。
「エイムズ! 話を聞け!」
エイムズさんは、咄嗟に取り返そうとローブに手を向け、あれ? というように首をかしげました。
「・・・おや・・・? アークですか? あなた、何故ここに?」
エイムズさんの視界にやっとアークが入ったようです。
うん、よかったです。
やっと話が出来そうです。
アークが一通り説明すると、エイムズさんはスッと表情を緩め、それはそれは綺麗な微笑を浮かべながら私に向き直りました。
「ユーリ。あなたが異世界から来たという事と、青い血、奇妙な魔石、これらは、つながっていると思いますよ。」
エイムズさんの言葉に、私もアークも思わず えっ! と声を合わせました。
「もちろん、まだ仮説ではありますが・・・」
「エイムズ、どうゆう事だ?」
アークが首を傾げながらエイムズさんに詰め寄りました。
エイムズさんは、アークが見えていないようにただじっと私を見ていて、緑の瞳が何故だか怪しく光ったように見えました。
なんでしょう。
嫌な予感しかしませんが・・・
エイムズさん、こっち見ないでください。
アークが質問してるんです。
私は何も聞きません!
「ユーリ、色々調べたいので、是非協力お願いしますね。必ず証明しますので。」
怖いです。
エイムズさんは笑顔なのに、緑の瞳が逃がさないというように私をとらえています。
私は蛇に睨まれた蛙のように動けず、つつーっと嫌な冷たい汗が背中を伝いました。
ロックオンされてます。
どうすればいいのでしょうか。
アーク助けてください!
「・・・エイムズ。まぁ、こうなるような気はしていたが・・・。ユーリ、いざとなったら、結界で頑張れ! 俺はちょっと出てくる。」




