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「ユーリ。おい、起きろ。うぉっ!」
ばちぃぃぃぃん!
・・・・
あれ?
えっと・・・・・
「あ、ごめんなさい。寝てました!」
私はあわてて飛び起きました。
茂みの中で、うとうとしていたようです。
え?
誰ですか?
「あ、あの、どなたでしょうか?」
「よっしゃあ! 俺の変装完璧だな。念のためだが、依頼主に出くわしたら面倒だからな。」
どうやら、目の前の男の人はアークのようです。
綺麗な金髪は、薄い茶髪に変わり、茶色の口ひげつけてます。
一番の違いは、なんと、メガネをかけてます!
この世界にもメガネあるんですね。
元々整った顔をしていたので、何をしても似合います。
黙っていればカッコいいのですけど、残念です・・・・
「ユーリ、とりあえずこれに、着替えてこい。もうそろそろ日が暮れる。」
アークは、可愛らしいピンクのワンピースと白い編み上げブーツを目の前に出しました。
あら。
アークってば、なかなかセンスがいいんですね。
性格は残念ですが。
やってきました!
ランドークの町です!
ファンタジーです!
異世界です!
右も左も何もかもすごいです!
いろんな種族が歩いています!
興奮度MAXです!
町の中は、ヨーロッパをイメージさせる綺麗にしきつめられた石畳と、これまた綺麗な色とりどりの石造りの建物が建ち並んでいます。
門から一直線に伸びた大通りを歩き、開けた場所に出ました。
その中心に剣と盾の模様をかたどった大きな建造物があります。
その周りに色んな種類のお店が広がっていました。
人通りも多く、賑やかな一角でした。
「ユーリ、落ち着け。」
アークの言葉は右から左へ流れていきます。
私はあっちへふらふら、こっちへふらふらしながら、何度も転びかけ、ぶつかりかけ、そのたびにアークに腕をひかれました。
もちろん、結界は町の門をくぐる前に解除しています。
間違って誰かを弾き飛ばすと大変です。
「ユーリ、時間がない。先に宿屋へ行くぞ。明日ゆっくり観光すればいい。ほら、行くぞ。」
アークは急かすように私の手を取って引っ張りました。
仕方ありません。
後ろ髪惹かれましたが、大人しくアークに着いて行きました。
大通りを抜けてしばらく行くと、門構えが立派な、2階建ての宿屋の前に着きました。
入り口には、大きな木彫りの美しい細工の付いた立派な両開き扉がありました。




