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「け・・・結界!」
ばちぃぃぃぃん!
「うぉ!」
さ、さすがは無敵結界様です!
し、死ぬかと思いました!
がっつりアークの腕の中につかまっていましたが、結界発動した瞬間、アークを弾き飛ばしました。
「すまない、息上がってるが大丈夫か? ユーリ、お前細すぎだぞ。柔らかいし、すぐ潰れそうだ。」
弾き飛ばされたはずのアークは、なんともないのか、すぐに私のそばに飛んで戻ってきた。
結界を警戒してか、両手を空中で所在なさげにゆらゆら動かしていた。
「アーク、力強すぎです。それにむやみに抱きしめたりしてはダメです。」
ぽっとほほが赤く染まりました。
仕方ありません。
先ほどは何が起きたかよく分からなかったけど、抱きしめられたんです。
この世に生まれて17年間、男の人に抱きしめられたりされたことありません。
学校とバイトと病院を往復する毎日でした。
「ユーリ可愛いな。男を知らないなら教えてやろうか?」
アークは、途端にニヤッと悪い笑顔になりました。
うん。
結界はしばらくそのままにしておきましょう。
アークは、悪い大人です!
見えました!
町です!
あれから、大人になったアークとは適度に距離を保って歩きました。
もちろん、結界は常時発動中です!
アークは懲りずに何度か私の肩や背中に触れようとして手を弾かれてました。
全く、油断も隙もありません。
アークがあんな人とは思いませんでした。
それはともかく、町です!
わくわくします!
「さて、ユーリ。お前ここでしばらく待て。結界は発動してるな? 絶対消すな。俺が戻るまで隠れてるんだ、いいな。」
アークは街道の脇を指さし、そっと私を押そうとして、またばちっと弾かれ、なぜか嬉しそうにしながら、もう一度結界に触れ、弾けさせました。
「・・・アーク、何してますか?」
「あ・・・いや、なんか面白いぞ。見えない壁に弾かれるのはいいな。ユーリに触れられそうで触れられないのもすごくいいぞ。」
・・・・
アークって
変態さんですか?
こんな性格だなんて思いませんでした。
「よし。先に町に入って服とか調達してくるから。あと、ここは門番からは見えないが、もしこちらに来ても何も話すな。できるだけ離れてろ。すぐ戻る。」
「アーク、いってらっしゃい。よろしくです。」
アークが門をくぐって見えなくなってから、街道脇の茂みに身を隠しました。
私の服が目立つので先に調達してくれるそうです。




