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護衛依頼は、街道に迷い出た魔物から依頼者を守るというものだ。
基本的に魔物はそんなに襲ってこない。
ましてや、街道や都、町や村などに姿を現すのはまれだ。
なのに、護衛の依頼だけが増えていき、圧倒的な冒険者不足になっていった。
現実には、街道にでて、攻撃してくる魔物達が圧倒的に増えていた。
しかも強い魔物が現れるようになって、命を落とす者が増えていたのだ。
その為、さらに冒険者不足は加速した。
そんな状態が続いていた。
二日前の事だ。
俺は、イスラから北の商都オロストへの護衛依頼を受けた。
依頼主は変わった一団だった。
3人いたが、皆黒いフード付きの長いローブを着ていて、顔も姿も隠れていた。
旅の行程表を無言で渡した後も、一言も声を発することはなかった。
その一団は、俺の他にも3人護衛を雇っていた。
俺はAランク、3人の護衛はみなBランクだったが、それなりに名の知れた奴らだった。
北への護衛依頼は一番危なく、魔物も強いと聞いていたのだが、この4人なら大丈夫だろうと思ってい た。
おかしいと思ったのは、一つ目の村を超え、野営の準備をしていた時の事だ。
夜になると、いつの間にか依頼主3人がいないのだ。
護衛だけ残していなくなるなどありえなかった。
何のための護衛なのかと思ったが、それより、俺たちの目を盗んでいなくなる事、そもそもそれがありえ ない。
4人の護衛の目を盗んで、3人もの人間が消える、その事に背筋がヒヤッとした。
しかも、いつの間にか3人とも戻っているのだ。
何事もなかったかのように、平然と。
その夜、三の刻を過ぎたあたりで異変が起こった。
魔物の群れが襲ってきたのだ。
円陣を組んでいた、その内側から・・・
一瞬の出来事だったが、経験も実力も伴った俺たち4人は、なんとかその魔物の群れを倒した。
一人は重傷を負ったが、あとは軽傷で済んだ。
俺たちは誰も命を失うことなくやり過ごせた安堵感で、一瞬だけ気を緩めていた。
その時、尖った何かが心臓めがけて後ろから伸びてきた。
咄嗟に横に飛び軌道をそらしたが、それは背中に刺さり、すぐ離れた。
瞬時に周りを見ると、3人とも心臓を一突きされ、横たわっていた。
一瞬の事だった。
ほんの少しの気の緩み・・・
狙いすましたような何かは、結局見ることもできず、俺は振り返らず、全力で森の中へ疾走した。
何度か尖った何かが後ろから飛んできたが、すべてよけた。
何度目か避けた時、ちらっと森の木々に刺さるのが見えたが、見たことのない生き物のようなそれは、うねっていた。
そのほんの少し目を向けだ瞬間、何かが俺を覆った。
黒い霧のようなものだったが、見たこともないそれは、俺にまとわりつき、俺の中に吸収されたように見えた。
無我夢中で走っていたのは覚えている。
意識はもうろうとしていた。
いつの間にか木によりかかり座り込んでいた。
そんな時だ、ユーリ、お前に出会ったのは。」
ちょ
なっ
なんか
深刻な話になってきちゃいましたーーーー!




