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アークは勢いよく顔をあげて、燃えるような赤い瞳で私をにらんで叫びました。
こわいです!
け、結界・・・したほうがいいでしょうか・・・
冷気がびゅんびゅん飛んできます。
難しい年ごろなのでしょうか。
子どもじゃないって言ってました。
大人になりたい年頃なのでしょうか。
はい。
もう二度とおんぶという言葉は使いません!
封印しました。
「あ、アーク・・・その・・・ごめんなさい。赤くなったり青くなったりして顔色悪いし、呼びかけても反応しなくて体調悪いのかと思いました。」
おそるおそるアークを見ると、一気に冷気の渦が空気に溶けたようになくなりました。
「すまない! いや、俺の体調は全く問題ない。・・・それよりも、俺は見た目子供に見えるだろうが、子供じゃない。頼むからちゃんと男としてみてほしい。」
アークは、真剣な表情でまっすぐ私を見て言いました。
子どもじゃないってそのままの意味でしょうか。
小さいですが大人なのですか?
見た目天使でも、男の人と思えなくても、これからは大人として接します。
・・・せっかく可愛い弟が出来たと思ってましたが、仕方ないです・・・
さすが異世界です!
小さくても大人なのです。
「・・・俺の今の姿は本当の姿ではない。・・・・・」
最後のアークの呟きは、私には聞こえていませんでした。
私はこの世界の人は、小さくても大人、という間違った認識をしてしまいました。
アークが先頭で道案内しながら森の中を順調に進んでいました。
アークは無言です。
どうしたんでしょうか。
「あの、アーク? 私何かしましたか?」
前を歩いていたアークは、私の言葉に立ち止まり、ゆっくりこっちを振り向きました。
「・・・・ユーリ、お前は、何もかもでたらめだ! いいか、絶対その力、人のいるところで使うな! いったいなんなんだ!」
え・・・
なんなんだって、こっちが言いたいです。
「アークの言ってる事分かりません。力ってなんですか? 一体なんのこといってるんですか?」
すると、アークは、突然詰め寄ってきて、目の前まできました。
アークの目にギラギラ燃える炎が見えます。
真っ赤な瞳が燃えています!
ちょ
怖いです、近いです、離れてください。
後ろへ逃げようとしましたが、それより早くがしっと、アークに両腕掴まれました。
「ユーリ、いいか、よく聞け。」
アークは、一言一言ゆっくりそう言いながら、さらに私に詰め寄りました。
近すぎです・・・なんか、怖いです・・・
「まず、お前が使ってるアイテムボックスなるものは、この俺でさえ見たことも聞いたこともないぞ。検索、採取、解体、調理、具現化、秘匿だと! そんなスキルもない! スキルというのは主に、武器を扱う段階で派生するものだ。技だ! 鍛錬の成果なんだぞ! だから覚えればいつでも使えるし、MP消費もない。」




