表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/9

第八話

今回は短めで、あまり面白くないです。

期待しないでください。

最初からしてなかったりするかもしれませんが。

「.......本物は写真見るより、かっこいいな」

「...........そりゃ、どうも!」

俺は相手との距離を一気に縮め、相手の腹に拳を叩きこむ。

「.......なかなか、いいパンチだ」

「.......動かない!」

が、拳が白い鎧に届くことはなかった。

「.......次は僕の番だ」

相手周りには無数のナイフが浮かび上がる。

そして、次々に俺に目掛けて飛んでくる。

後ろに跳躍しながら避けていく。

「機剣エクソード!」

「転送完了まであと、一秒」

機剣エクシード。

一葉の祖父が開発した剣だ。

持ち手のところに引き金があり、それを引くと刃に高圧電流が流れる作りになっている。

異空間から機剣を転送したのだ。

「.........っ!」

弾ききれないナイフはエクスのスーツだけではなく、俺の皮膚まで届いていた。

「くっ!」

所々から血が噴き出し、一瞬気を失いかけた。

「なかなか、呆気なかったな。もう少し楽しめるかと思ったんだが........」

「.........」

また、無数のナイフが宙に浮かぶ。

「くっ!」

「.......そんなものか」

飛び交うナイフをかわし、弾き、前に進む。

「とりゃぁぁぁぁぁ!」

「..........甘い!」

相手の仮面に向けて、機剣を振るう。

しかし機剣は、肉を斬ることはなかった。

避けられてもないし、刃にも触れられていない。

刃は仮面の目の前で止まっていた。

「........またか!」

まるで、見えない何かに止められているような感覚だ。

「.........飛べ」

「うっわ!」

殴られたような感覚と共に、後ろに吹き飛ばされてしまう。

遊具やベンチを破壊しながら、俺は地面に打ち付けられていた。


「.........最後だ」

ナイフが身体を貫こうとする。

「ご主人様!」

黒い影がナイフを弾き返す。

影の正体は.......

「.......姫子」

姫子だった。

獲物を狩るような瞳は赤く爛々と、怪しげに輝いている。

真っ赤な唇から覗く八重歯は鋭く尖っていた。

黒のゴスロリの衣装は背の低い姫子には似合っている。

「........その声、やっぱりご主人様ですね」

「あ、ああ」

姫子の正体は吸血鬼である。

姫子は自分の血に魔力を混ぜ、その血を使って戦闘を行う。

「ここは私が」

「.......ダメだ、姫子!」

姫子は腕を横に振るう。

黒い液体が飛び散り浮かんでいるナイフや鎧に付着する。

その瞬間、ナイフは爆ぜた。

しかし、鎧には傷一つ着かなかった。

「.......効かない!それなら........」

黒い液体を土に垂らし、姫子は叫ぶ。

「錬金召喚、ゴーレム!」

土が盛り上がっていき、人の形になる。

「行っけー!」

「..........ふん!」

走っていくゴーレムに無数のナイフが刺さっていく。

「........っち、不死身か」

ゴーレムのタックルが入る前に、相手は飛びのいていく。

「今日はここまでにしよう」

マントを広げると、一瞬でゴーレムが土に戻っていた。

「明日、同じ時間に待っている。来なければ君の正体をばらす」

「!」

いつの間にか相手は横に立っており、耳元でそう言った。

「........君も正体を知られたくはないだろう?」

「..........ああ」

「おっと、そうだ。僕はレジェンドの一人、白き死神デスワイトだ。よろしく」

また、いつの間にか白き死神は離れたビルの上に立っていた。

声が聞こえたのはエクスの性能のおかげだ。

「.......真神君」

一葉が駆け寄ってくる。

「......ごめん」

「いいんだよ。御剣さんのせいじゃない」

俺は一葉を抱え、空に飛び上がりながら姫子を呼んだ。

「姫子、帰るぞ!」

「.......は、はい!」

姫子の背中に大きな蝙蝠のような羽が生え、姫子は飛び上がってくる。

姫子の美しかった顔は悔しさからか、涙で汚れていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ