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#9 幻魔の牢

また前倒し更新をやってしまいました!

「う、嘘……」


 リアが呟くと共に面に入った切れ目からヒビが広がっていく。そして……


 カッ!


 閃光のような光が広がった次の瞬間、牢は跡形もなく消えていた。


「えっ……消えた!?」

「大丈夫。ここにあるよ」


 サラは床から小さな珠のようなものを拾った。


「多分、破壊された時の保険としてこうなる機能がついていたんだと思う」


「そんな魔導具が!?」


 魔導具のことはあまり良くわからないが、確かにびっくりだな……


「幻魔の牢自体はシデンが壊したから中の人達は無事。単に閉じ込められてるだけ」


「中の人は無事か?」


「分からないけど、さっきまでよりはマシのはず」


 そうか……でも、弱ってる人もいるし、急いだ方が良さそうだな。


「閉じ込められている人は解放できそうですか?」


「正直分からない。とにかくここを出ないと」


 まあ、そりゃそうだ。それに出来たとして、大勢の弱った人を俺達が連れ出すのは無理だ。


(とにかく脱出するのが先か)


 なら、先を──


 ゴゴゴ……


 な、何だ? この地響きのような音は!?


「まさか……崩れる!?」


「多分、この要塞は幻魔の牢に支えられてたんだ! それがなくなったから!」


 マ、マジでか!


「とにかく走るぞ!」


 俺達は出口へ急ぎ、階段を駆け上がった! 


「いくら何でもそんな無茶な話が……」


「多分、無茶な増改築のせいだと思う。構造的にみておかしい位置に貴賓室とか要塞の機能に関係ない部屋が多いから」


 走りながらもこぼれたリアの呟きににサラが答える。


(やたら複雑なのもそのせいか……)


 元の要塞のままならこうはならなかったって訳か。


「何だ? どうした?」

「揺れてる? やばいぞ!」


 兵士達が騒ぎ出し、どんどんその人数が増えていく。それに伴い、灯りの数もどんどん増えていく……


(駄目だ、このままじゃ見つかる!)


 その時、俺の前に大きな窓が現れた。よし、これしかない!


「飛び降りる! サラ、頼めるか?」

「任せて! 先行くね!」

 

 サラが飛び降りた後はリアだ。急がないと……


「と、飛び降りる? ここから? 三階ですよ!」


 そうなのだ。地下まで降りた俺達は階段を駆け上がり、今は三階。人のいそうな場所はなるべく迂回しているせいだが、そのおかげでまだ見つかってないとも言える。


(まあ、普通無事に降りられる高さじゃないな)


 だが、説明してる時間はない。だから……


「悪い! 後で説明する」

「え!? ち、ちょっとシデンさん!」


 慌てるリアを抱き上げ、俺は窓から飛び降りた!


「──ッ!」


 地に足付かない浮遊感にリアが見を固くする。無限に続きそうなそれは、すぐに……


 ボフ……


 俺達は柔らかな何かに受け止められる。これはサラの便利グッズの一つだ。


「リア、大丈夫?」

「わ、私、何ともない……」

「これのおかげさ」


 俺は足元にあるフワフワのマットを摘んで見せた。が、リアはまだ頭がついてこないらしい


「このマットはどこから……っていうか、ここは」


 うーん、ちょっと時間がかかりそうだな。まあ、冒険者でもこんな高さから飛び降りるなんてことはまずないだろうし、仕方ないよな。


(要塞の方はどうかな?)


 以前サラから貰った遠くを見る道具で要塞の様子をうかがうと……わ、えらい騒ぎだな。


(こりゃ、俺達どころじゃないな)


 奴らが追手が出すまでは時間がかかりそうだ。


「シデン……」

「ああ、今のうちに距離を」

「じゃなくて……」


 サラは俺に目配せをする。ん……リア?


(あ、そっか)


 説明ないまま飛んだしな。それに説明しなきゃいけないこともあるし。


「ここは要塞から近すぎる。とりあえず休める場所まで移動しよう。リア、立てるか?」


「だ、大丈夫です」


 多少ふらつきながらもリアは気丈に立ってくれた。見た目からは想像できないくらいタフな娘だな、リアは


(けど、早めに休ませた方がいいな)


 だが、とにかく今は移動しないとな……

 よし、今日はよく見かけるアレをやってみるか……頼むぞ、シデン!


シデン 

「……大人の事情って奴だな。よし。面白ければ★★★★★、そうでなければ★で評価をお願いします!」


 頑張れの意味での★★★★★、もう少し読みたいの意味での★★★★★も大歓迎です!


シデン 「欲張り過ぎじゃないか?」  


 引き続きよろしくお願いしますm(_ _)m

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