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12.音と味の導き、記憶のかけら
(武視点)
朝廷を思い出すことがある。
みだい様がおやつに出してくれた、トーストにバターを塗った時。
そしてヨーグルト…。
これは、昔自分が馬の乳で作り、朝廷に献上していた。
大変な作業だった。
この場所では、スーパーで誰もが手に入れられる。
しかも量もたくさんある。
おいしい…。
じっと噛みしめる。
「ただのパンとバターとヨーグルトでそんな喜ぶんだ?」
みだい様はじっと顔を覗いてきた。
「京を思い出す味で…」
と答えると
「はあ?こんなんで?
てか太秦とかで働いてたのかな?」
とみだい様はおっしゃった。
また、心殿はタブレットで雅楽を聞いていた。
「音楽の授業でやったんだよ。
『越天楽』だったかな。
楽器の名前とか、配置とかテストに出るらしくて。
その前に課題出されたから、ちょっと動画見てたんだ。」
一緒に見せてもらった。
やはり記憶にある。
京で少し聴いたのだ。
風景は思い出せないが、音はこれだった。
また音楽で思い出したのは神田明神の声。
聴いた事がある。
感覚として残っているが、一体なんだろう?




