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【真相】ゼクスとは何者か【究明】

お久しぶりです(*'▽')

夏場しんどいっすね、マジで……。







 ――その日、掲示板に一つのスレッドが建てられた。

 誰に求められたわけでもない内容ではあったが、それでも『秘境のダンジョンちゃんねる』の住人たちにとっては旬な話題。いつもの活気には到底足りないが、それなりの人数が書き込んでいる様子だった。



『それで結局、スレ主は正体を突き止めたのか?』

『いや、色々と過去の情報を探ってるけどまだ』

『普通に無能で草生えた』



 とはいえ、誰も本気ではないらしい。

 もとより賑やかし程度に用意された場所ではあるため、さもありなんといった感じであったが。しかし中には、妙に知識自慢をしたい者がいるらしく……。



『見つけてきたぜ』



 自信満々に書き込まれたそれに、周囲は微かに反応を示した。



『いやー、自分の情報収集能力が怖いわ。思えば学生の頃から友達は多かったし、生徒会では陰の実力者って呼ばれてたからな。何もしなくてもみんな自分のために動いてくれるっていうか、気付けば思ったようになってるというか?』

『もったいぶってないで、さっさと報告しろって』

『お前の自語りには興味ないので』

『みんな辛辣で草』



 などと、本気とも取れない会話を交える。

 そうしていると知識自慢の者は、いよいよ説明を始めた。



『えーっと、まずアクシズというグループについて。メンバーの名前はドイツ語の1~6の整数を使ってる』



 賑やかしに書き込んでいた者も、それなりに空気を読んだらしい。

 次の説明があるまで、気持ち程度に速度が落ちた。



『ゼクスっていうのは、つまり6って意味だな』

『でも、どうして6なんだよ。本スレでも言ってる奴いたけど、アクシズは5人グループなんだし、数字飛んでるだろ?』

『まぁまぁ、そう急かすなって。いま資料見ながら書き込んでるから』



 その返答から数分後。

 また同じ住人によって、このような書き込み。



『たしかに、初配信時からアクシズは5人だった。ただ噂によると、いたらしいんだよ。もう一人のメンバーが』

『もう一人のメンバー?』

『つまり、数字でいうところの5のやつか』

『そういうことになるな』



 そこに至って、ようやく真相究明か。

 過疎なスレながらに住人たちは、にわかに活気付いた。ようやく喉の奥に刺さっていた魚の小骨が取れる、いった雰囲気に変わっていく。

 しかし――。



『……でもさ、だから何なんだ?』



 一人の冷静な書き込みによって、熱は急速に冷めていった。



『何なんだ、って。それはまぁ、なんだ?』

『アクシズにはもう一人メンバーがいたのは分かった。だけど、それが分かったとしてゼクスの正体は分からなくないか?』

『あっ……(察し』

『これは、ぐう正論』

『知識自慢くん、冷えてるって』



 調査は再び暗礁に乗り上げ、スレは落胆の色に染まっていく。

 そんな中で、一つの憶測による書き込みがあった。




『当初はゼクスはメンバーじゃなくて、一人抜けたから人数合わせだった。とか考えたけど、ソースなしだから黙っておくわ』

『黙れてないって笑』




 もっとも、いつものように本気で扱われることはなかったが……。




 

https://ncode.syosetu.com/n9876jk/

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