表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

45/65

6.闇夜に聞こえた呻き声。

お久しぶりです(´;ω;`)

帰って参りました。あと、カクヨムさんにも転載してます!

そちらでも応援してね!!







「……さて、と。明日の準備は、こんな感じで良いかな?」



 ゼクスたちとのコラボ配信を明日に控えて、涼子は必要物資の再確認を行っていた。今回はいつものそれとは違い、大手配信グループの一人とのコラボだ。

 なにか問題が起きてからでは、遅すぎる。

 一つのミスも許されない。そんな状況だからこそ、涼子の気合もいつもと違った。

 近衛の家に泊まってまで準備しているのは、それが理由の一つでもある。

 そして、もう一つの理由は――。



「むー……たっちゃん、また玲音ちゃんと二人きりだ……」



 彼の家に宿泊するというもう一人。

 白鳥玲音の存在を警戒、監視するためでもあった。

 鈍い達治は気付いていないが、以前の一件以降の彼女は彼への好意を隠そうとしていない。いまは何か別の要件を確認しているみたいだが、いつ動きがあるか分からなかった。

 もっとも従兄妹の関係を抜け出せない自分の歯痒さに似た感覚が、玲音の中にもあると考えたら同情してしまうのが涼子らしい。とにもかくにも、達治が悪い。



「まぁ、すぐには変わらないよね。……それじゃあ――」



 ひとまず、いまのところは大丈夫だろう。

 そう思って彼女が気持ちを切り替えた。その時だった。



「え、え……!? なに、いまの声……!?」



 何かが呻くような、恐ろしい声が木々の合間から響いたのは。

 涼子はとっさに身構えつつ、周囲を確認した。



「熊、じゃない。いまのは、もしかして……」



 モンスターがダンジョンの中を出る、ということはあり得ない。

 だとすれば、山に近いここでは熊の出現が思い浮かぶ。しかし涼子の経験上、いまの声は野生のそれのものではなかった。そうなってくると、次に考えられるのは……。



「ひ、人の声……?」



 尋常ではないが、人間の呻き声という結論だった。

 そして、もしそうなら相手は相当に危険な状況だろう。それほどまでに、苦しげな声色だった。だから涼子は声のした方へとゆっくり、注意を払いつつ近付く。

 すると、何やら草木を掻き分ける音がして気配は消えた。

 何事もなかったかのような静寂に包まれて、涼子は呆然と立ち尽くす。



「……いったい、なんだったの?」



 そして改めて、困惑の言葉を口にするのだった……。



 


面白かった

続きが気になる

更新がんばれ!




もしそう思っていただけましたらブックマーク、下記のフォームより評価など。

創作の励みとなります!


応援よろしくお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ