チャンネル名を考えよう!【前編】
幕間的な(*‘ω‘ *)?
ドタバタ雑談的な感じで、三部構成?かな。
※今日は少しゆっくりしますね……(2023年5月12日)
「えーっと、それでは……」
「いくよー? いっせーのーせ!!」
俺と涼子はクラッカーを手にして、声とタイミングを合わせる。
そして、こう言うのだった。
『収益化&登録者十万人突破、おめでとう!』――と。
それは今までの配信活動での成果、一つの区切りの祝いだった。
玲音との一件以降、チャンネル登録者はまたもや右肩上がりとなって、いよいよ大台を突破したのである。それと時を同じくして、申請していた収益化も審査を通過した。
そんなわけで、俺と涼子は二人で宴の真っ只中。
この模様は動画として撮影し、後々にアップロードする予定でもあった。
「しかしながら、こんなに早く達成するなんてビックリだな」
「あはは! たっちゃんが身体を張った結果だね!!」
「本当に骨が折れたけどな……」
楽しげに笑う従兄妹に苦笑いしつつ、自身の左腕を見る。
先日の毒蛇との一戦、ヒビが入っているにもかかわらず俺は全力で刀を振るっていた。その時はアドレナリン全開だったので大丈夫だったが、時間を置くほどに痛みが出てくる。そして診察に向かった結果、今度は骨がポッキリと折れていたのだった。
昔から痛みに強くて鈍感だが、まさか即手術になるとは……。
「だけど、その甲斐あって、って感じだな」
「そうそう! 結果オーライだよ!!」
「そうだな!!」
――後のコメントで、ここは思い切りツッコミを受けた。
あと少し間違えば死に直結していたかもしれない。そんな危険な綱渡りをしていたのだから、リスナーからしたら肝が冷えた、とのことだった。
まぁ、たしかに無茶はしてきたかもしれない。
それでも自分がそうしたいと思っての行動だから、後悔はなかった。
「ん、そういえば……レインからも、お祝いがきてたよな」
そう考えていると、ふいに推定弟子のことを思い出す。
予定が合えば自分も参加したい、と話していたが、どうにも都合がつかなかったらしい。それでも時間は空いているとのことで、いつでも連絡をしてくれとのことだった。
俺がそんな確認をすると、涼子は嬉しそうに首を縦に振る。
そしてさっそく、自身のスマホで玲音に連絡を入れるのだった。
『あ、もしもし! この度は、本当におめでとうございます!!』
すると数回のコールの後、彼女は嬉々とした声で通話に応じる。
動画に乗せることの了承を得てから、俺たちは軽い雑談をするのだった。すると、そんな中で話題に上がったのはこんな内容。
「ところで、たっちゃん? ……チャンネル名、変えない?」
『あー……それは、僕も思ってました』
「え、なんで……?」
あまりに突飛なことに、俺は思わず首を傾げた。
すると、彼女たちは――。
「えー、だって……」
『それは、ですね……』
声を揃えて、こう言うのだった。
『さすがに「たっちゃんねる」ってのはダサいかな……』――と。
それはもう、とても深刻そうな声色で。
俺は軽いショックを受けつつ、新しい名前を考えることになった。
これは、そんな時のちょっとした小話である。
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