【たっちゃん】次の配信で新人がくるってよ【鍬使い】
ざわ…ざわ……（）
明日ちょっと持病の通院あるので、間に合わなかったら更新回数減るかもです。
朝に報告するので、確認いただけますと幸いです。
数日後の夜、掲示板に一つのスレが立った。
その内容というのも、いまや時の人である達治たちが次回配信で何やら新人を参加させる、というもの。達治と涼子の二人もまだ新人であるにもかかわらず、さっそくの新展開にスレ住人は沸き立っていた。しかしその反面、不安に思う者もいるようで……。
『大丈夫なのかな、いきなり新しい奴いれて』
『それな。たっちゃんだって、オッサンだけど新人だろ』
要約してしまうと、達治にとってのキャパオーバーになるのでは、ということ。
その不安の書き込みはいつになく多く見られて、下手したら今回こそ事故配信になるのでは、と悲観する者もいた。一部の信者的な住人は、達治なら乗り越えると信じていたが。
しかしながら、その反応も当然だった。
実際、達治のこれまでは幸運にも恵まれていたのだから。
『そもそも、達治って奴はそこまで強くないだろ』
『……ここにも、アルビレオの信者か』
『は？ 信者じゃないが？』
などと皆が思っていると、何やらきな臭い書き込みが見られ始めた。
どうやら、先日の最強ランキングの流れから発生した達治のアンチ――いいや、正確にいえばアルビレオの信者のようだ。その配信者のファンはあの後、達治を囃し立てる書き込みやコメントに冷や水をかけて回っている。
今回もその一端らしく、スレの原住民たちは辟易としていた。
『スレ違いだから、出てってくれ。頼むから』
『知らんし、達治が弱いから悪い』
『反応すると収拾つかなくなるぞ、スルースキル養ってこうぜ』
そのため、普段は温厚な達治ファンたちも苛立ち始める。
ついつい反応してしまう者に、そこに噛み付く者、そんな彼らを諫めようとする者。仲間内でさえもギクシャクし始めて、軽いボヤが起こっているようなものになっていた。
だが、そのスレにいるほとんどが知らない。
この様子を見て、
「ふふふ、いい気味だよ」
まるで思惑通りと言わんばかりに、ほくそ笑む者がいるということを。
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