これにて一見落着で候
よくわからないが、みっくんがなんかしてなんやかんやあり、ゆんさんとミキママは仲直りしたらしい。完全に蚊帳の外だった……。
「何か大輝と話した?」
とみっくんに言われたけれど、大輝は妙に緊張していて当たり障りのない会話しかしなかった。何か相談したいことでもあったんだろうか。そのことを伝えると
「ヘタレめが…‥」
なんてみっくんは呟いていた。
「枕投げクソ強いくせに…‥」
まって。それはどう言うこと?
「大輝と枕投げしたの?」
「あいつ、動体視力ごみだけど他はバケモンだよ」
「そうなんだ……」
蚊帳の外でよかったかも、それは。というか、みっくんはともかく大輝も枕投げとかやるタイプなのね。
「最初に断られた時に大人しく引き下がっておけば……」
何があったの。枕投げで。
「ひかるー! チェックアウトしたら集合写真とろー!」
「はーい」
ちょっと不穏だった旅行も結局、サウナと岩盤浴を満喫して終わってしまった。いや、いいことなんだけど複雑……。
「旅行楽しかった〜!」
一肌脱いだらしいみっくんは満足げだ。
「そうだね」
「修学旅行やり直し編って感じ? 俺はすんげ〜楽しかった。ひかるちゃんは?」
「私も楽しかったよ。一応、社員旅行的なものなんだけどね、これ」
みっくんはしばし空を見つめて何か考えているようだったが、こんなことを言った。
「ん〜。なんかひかるちゃんは、こう学生ノリやめなきゃ、大人になろう、みたいな気負いが垣間見える時あるけど、そういう気負いがないんだろうなって時の方がいい仕事してるよ。まあ俺もちゃんとしてないサイドの人間だから焦るのはわかるけども、俺らは俺らなんだからそう言う気負いはいらねんじゃね? と思うよ」
みっくんは顎で美宇と事務所のみんなが話している方を示した。大輝はともかく、そういえばうちの事務所ってそれなりに人生経験ある人が多い。美宇は私と同い年、正確には早生まれの美宇の方が年下なのに。クソ雑魚ベンチャーとか煽られることもあるけど、美宇ってすごいよなぁ。
「うちの代表のすごいとこって、明らか人生経験もろもろ目上の人に、このこが上に立ってくれるなら……って信頼されてるとこなわけじゃん。資金はともかく、スーパー経営者なら他にもいんのにね。まあ前にちょっと居心地悪いとか言っちゃったけども、俺がこの事務所いいなって思うのは、そういう空気だからいいなって俺は思うわけで。何がいいたいかって言うと、ひかるちゃんはそのまま頑張れってことよ」
「みっくんってたま〜にものすごい名言吐くよね」
「たまには余計だっつの。俺様いつでも名言吐きだよ」
「どうもありがと」
「ツッコミ入れてよ。どういたしまして!」
私が私のままできることってなんなんだろうなぁ。




