virtuala新年会! 本日は無礼講、ぶっちゃけスペシャル! vol.1 司会:赤城クロノ
「はい、どーも。新年とともに謹慎が明けました、赤城クロノです。どうぞ本年も宜しくお願いします! 本日は、え〜、『virtuala新年会! 本日は無礼講、ぶっちゃけスペシャル!』と題しまして、豪華ゲストの方々にお越しいただいております。自己紹介お願いします」
「地球のみなさん明けましておめでとう! 今日も元気に侵略中! バーチャル侵略者の宇宙ランなのだ! 今日は後輩の枠で暴れちゃうのだ。イェーイ!」
「こんミキ〜。バーチャルイラストレーターのギンガミキで〜す。明けましておめでとうございます〜」
「こんゆんわ。今年もバーチャルでものを揺らしたい。揺れもの大好き天河ゆんだよ〜。クロノくん今年は燃えないでね〜」
「あ、次ボクか。明けましておめでとうございます、蒼川ハクトです。せ、先輩方に囲まれて緊張してまーす」
なかなかに画面が賑やかな新年の初配信である。謹慎明けのクロノの枠で、virtualaメンバーが一堂に会している。枠主のクロノと、ハクト、モデレーターの私は事務所から、他のメンバーはそれぞれの自宅から参加している。
ランたそ激推し「あけおめ」
miroro「明けましておめでとう」
にんにん丸「あけおめ〜」
ytc9999「あけおめ」
コメント欄も盛り上がっている。
「本日の趣旨としましては、司会のオレ以外はお酒を飲みながら、無礼講でぶっちゃけ話をしようという会です。ハクトお酒飲めたの?」
「飲めまーす!」
miroro「お酒合法_φ(・_・」
はなたん「ハクトは呑める年齢」
「じゃあ飲む銘柄、教えていただきましょうか。代表?」
「ワタシはモエ・エ・シャンドン!」
ランたそ激推し「さすランwww」
tktk「景気良すぎ」
ありりん「いいねぇ〜」
「高級! さすが! ミキさんは?」
「私は日本酒〜」
ろぶすたぁ「ミキママ日本酒好きね」
ぷりんどん「日本酒のなに?」
ytc9999「日本酒すこ」
「いいですね! ゆんさんは?」
「わたしはウイスキー派だよ」
さんたそ「ウイスキーお好きでしょ」
大五郎「ウイスキー派」
ナイトウ「ウイスキーで乾杯」
「お、ここまで全員種類違いますが、ハクトは?」
「ボクはさっきそこで買ってもらったワイン〜」
「はーい。赤? 白?」
「赤」
ちなみに私がスーパーで買ってきた3,000円のワインである。
「ハクトなのに白じゃないんかい! まあいっか。じゃあみなさん用意はいいですか? せーの、かんぱーい」
「カンパーイ」
「かんぱ〜い」
「かんぱーい」
「か、乾杯」
見事にバラッバラなのは、リモートだからかvirtualaだからか。まあいっか。
クロノ以外が一杯目を飲んだところで、本日のお題一つめである。
「えー。本日のお題一つ目は、『一期生デビュー裏話! オーディションぶっちゃけ編!』です。大丈夫、これ?」
ちなみに本日の流れをざっくり書いた台本を書いたのは、弊事務所代表にして宇宙ランの中の人、宝蔵寺美宇である。事務所代表、新年そうそうぶっこむなあ。
「聞くの怖いんですが誰からいきます? というかどういう流れで話します?」
ワイプの面々が一斉に話し出す。
「ハイハーイ」
「は〜い」
「ハワイ〜」
画面左端に映っているクロノが苦笑いになる。
「一度に話さないでくださーい。あとゆんさんハワイって何〜? まあいいや、代表からミキさん、ゆんさん、ハクトの順でいきましょう。代表、何かぶっちゃけ話ありますか?」
正月衣装の宇宙ランがワイプの中で不敵に笑う。
「やっぱ一期生デビューの企画を主導してた旧マネちゃんがとんじゃったことかなー。あと暴露されまくりで三人デビューが二人デビューになって〜」
「ちょ、最初っからとばしますね! 」
開幕そうそう、事務所代表のぶっちゃけ話が、ぶっちゃけすぎるvirtuala新年会である。
「もともと『感情交差点』の企画持ち込んできたの旧マネちゃんだったんだよ。ね、ミキママ?」
「そうね〜。旧マネは芸能関係の仕事してた人だから、私たち、彼のこと信頼しきってたもんね〜」
チラッと聞いてはいたけど、私の前任者は有能とみられていたみたいだ。まあとんじゃったんだけど。芸能事務所で働いていたことがある、野心家な男の人だったと聞いている。
「男ユニットやろうって言ってきたの旧マネだったんすか?」
司会者クロノの質問がとぶ。
「そうそう。美少女Vtuberはレッドオーシャン化してるから、違う路線目指そうってことで、旧マネちゃんが前職でプロデュースしてたのに近い感じを目指したんだよ。旧マネちゃん、音楽派男性アイドルプロデュースしてたから。ワタシたち結構悩んだんだけど、まあ魅力的ではあったし、ゆんおじに『娘と息子どっちほしい?』って聞いたら『悩むけど息子』ってきたから、チャレンジしてみることになったんだよね」
「いきなりチャットで聞かれたから、まさか事務所の新人のことだと思わなかったけどね……」
ワイプの金髪美女が苦笑いを浮かべる。美少女から低音イケボが聞こえることになんの違和感も覚えないの、Vtuber界隈あるあるかも。
「え、じゃあゆんさんはリアル息子欲しかったんすか?」
「いや、まあ、わたしの世代は、イイ年齢になったら結婚して子どもができて息子と河原でキャッチボール、みたいな幸せの雛形があったから……。独身貴族楽しいからいいけど、ね……」
画面の美女の笑顔が心なしか寂しげに見える。エリート銀行マンから脱サラして好きなモデリングの仕事してバ美肉して……と一見して自由気ままな独身生活を謳歌しているかに見えても、裏ではいろいろ思うこともあったのかもしれない。
「あ〜。今度、河原でキャッチボールします? オレ結構うまいっすよ。ハクトは動体視力クソ雑魚だからだめかもしんないけど」
「ボクに流れ弾とばすのやめてくれません?!」
「や、さすがにリアル親子の年齢差ではないでしょ。クロノくん、お父さん何歳よ?」
「え〜っと、たしか今年で五十っすね」
「ぎゃあ」
ゆんさんの笑顔が凍りつく。ミキママが笑ってるのちょっと怖いな。
さんたそ「ゆんおじにダメージが!」
大五郎「もうやめてゆんおじのライフはゼロよ!」
ナイトウ「アラフィフに大ダメージ入ってて草。昭和仲間にも笑われててさらに草」
「わ、若いね、クロノくんのお父さん」
「あ〜、うちデキ婚なんで」
「あ、授かり婚なんですね。ね、クロノ?」
ハクトがサラッとコンプラ修正してくれている。ナイスフォロー。
「あ、そうそう、授かり婚なんすよ」
クロノも気がついたみたいだ。本当は発言する前に気がついて欲しいけど、まあ気がついて修正しただけ成長かな。
「オーディションって、どういう感じで選考したのかとかきいていいすか?」
「あ〜全然いいよ。ワタシから話すけど、オーディションのメール送るのは、ワタシかミキママ、ゆんおじ、あと旧マネちゃんのうち誰かが推薦した人で、履歴書もろもろきちんと出してくれて四人中三人がこの子入れようって言ったらオーデ通過。そしたら結構メール出したのに残ったの三人だったってわけ」
「メールが怪しかったからかオーディションに来てくれない人が多かったね。私とゆんおじが推薦した子は全然オーディション来てくれなかったわ。知り合いに直接頼んだのに断られた時は落ち込んだわ〜。その点、ハクトくんは旧マネ推薦、クロノくんがランたそ推薦だからやっぱ二人は見る目あるのね」
「え、知らなかったです。ボク、旧マネさんと面識なかったですよ」
面識がない子を推薦する旧マネ何者? あれでもオーデ通過は三人だから……。
「いやいやミキママ、幻の三人目はゆんおじ推薦でしょ?」
「ランちゃんそれ言う? わたしも反省してるよ、あんな子だと思わなくてさ。まさかミスアノ……」
「ちょ、ストップ! ストップ! さすがに危険なこと喋りすぎですよ!」
クロノに止められるレベルの話題も飛びかうほど、お酒のまわってきた新年会、その行方やいかに。




