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其の八十八…『近所に住むお婆さんの『瞋恚の炎』』にまつわる話『その1』』

 これは『昼休み怪談部』の部員ではないが、『ユズハさんの友達』かつ『豊富な怪談』をもち『昼休み怪談部』への『怪談提供数』で『トップクラス』である『サンシ先輩』と競い合っている『ノナさん』が提供してくれた話である。




「…………え? 『私』そんなに大量の『怪談』持ち込んでんの?? てゆーか『サンちゃん(サンシ先輩)』と並んで『同率一位』だったのは知らなかったわ………みんなは結構『つまんない人生』送ってんだね~」と『ノナさん』




「いえ、『怪談』をたくさん知る羽目になる『人生』の方がよくないと思いますよ(ツッコミ)。でも実は『ノナさん』が持ち込んだ怪談の大部分って『冊子』には収録されてないんですよね………なんでかわかります?」と『私』


「あれか、『ひむろん』と『サカナちゃん』に止められてるんでしょ、『ノナさんのはガチだからダメ』って?」と『ノナさん』


「明らかに作り話だからだよ(無慈悲)」と『ユズハさん』


「俺は地味に『怪談持ち込みが一番多い』ってのが『ショック』だぜ………まるで『四季咲の馬鹿教師』と同レベルみてーじゃねーか(不本意)」と『サンシ先輩』



 その後『ユズハさん』が『怪談提供者ランキング』を『教室』の壁に貼りだすと『サンシ先輩』が『やめろ! それは恥ずかしすぎる!!』と猛反対したのだった。






 さてさて、『今回』の話はそんな『ノナさん』の住む『町内』に住んでいる、ある『おばあさん』についての話だそうだ。



「なんか『作り話』とか『冤罪』かけられてるから言っとくけど! 私が持ち込む話は全部本当だし、今日持ち込んだ『この話』は『とれたてほやほや』! ガチのマジで私の『ここ一週間以内』の話だからね! 『私の家』の『町内』には『一か月前』に『東京』から引っ越してきた『小豆おばあちゃん』っておばあちゃんがいて、『古い中古の家』を買ってそこで『一人暮らし』してるんだよね………」と『ノナさん』




『小豆さん』は『金沢』に全く『縁もゆかりもない人』だったそうで、『産まれ』は『横浜』、『中学生』から『東京荒川区』で育ちずっと『都内』から出ることなく『大学』までいき、『結婚』して『72歳』までそこで暮らしていたそうだ。もちろん『親戚』も『関東』と『東北』出身者しかおらず、『北陸』は『福井』の『東尋坊』に一回行ったことがあるのみだったそうだ。




『若いころ『東尋坊』から『日本海に沈む夕日』を見た時は『感動』したのを憶えているわぁ。『赤々』と燃える『太陽』と、その赤い色が『反射』してる『海』、そしてその中の『たくさんの人影』……そう、『若い日』に見た『両親』もあんなふうに『踊っていた』のよね……(遠い目)』と『小豆さん』




「…………はい??」と『ユズハさん』




 だがそんな『小豆さん』の『お兄さんのお孫さん(大甥)』が『務めていた会社』で『異動』になり、新しく開設されたばかりの『北陸支社(所在地金沢)』に勤務するために『家族丸ごと』引っ越したらしい。その『大甥一家』が『小豆さん』にも『金沢に来ない?』と勧めてきたのだそうだ。




『…………私はいってみれば、『テレビ』で話題の『独居老人』ですよ。『たかし(大甥)』以外に『身内』がいないから、『たかし』が『近くに住んでくれると『守れる』から安心できる』っていいましてね~。私は最初は『火』で反対したんだけど、『たかし』が『幸せになっちゃいけない義務なんてない』って言ってくれたのよね………いい歳して『冒険』なんていいじゃない♪ なんて、うふふ。ついてくることにしたんですよ~』と『小豆さん』





「…………ん?」と『私』





『小豆さん』は『たかしさん』が用意した『中古物件』に『一人』で暮らすことにした。『たかしさん』は『一緒に住もう』と言ってくれたが、『とても危ない』と『一人暮らし』に拘ったのだ。だが『たかしさん』の強い意向で『たかしさん家(こちらも中古物件)』からそれほど離れていない場所にしたそうである。





「「『危ない』……??」」と『私&ユズハさん』





 そこで『ノナさん』がちょっと『神妙な顔』になって、


「…………その『小豆おばあちゃん』が『私のママ』と『引っ越して』すぐに仲良くなったから、その関係で『私』も『小豆おばあちゃん』と仲良くなったのよ。だから『ママ』が『人参ケーキ焼いたからお婆ちゃん家に持って行ってあげて』とか言われて『小豆おばあちゃん』の家に遊びに言ったりもしてたんだけど………なんていうか、『小豆おばあちゃん』って本当に『不思議』な人なんだよねぇ………」




『ノナさん』の『小豆さん』への『第一印象』は『不思議な人だった』そうだ。なぜそうなったかというと、『ノナさん』が『小豆さん』に『人参ケーキ』を届けるために『家』を訪れた時に見た『光景』が『理由』だからそうである。




『さぁ『ノナちゃん』だったね? このまま『届けもの』だけして帰っちゃうなんてあんまりだわ。ちょっと『お喋り』しないかしら? でも『人参ケーキ』がそれだけだと『足りる』かしらねぇ………?』と『小豆さん』


『『足りない』ってどういう………って、なんか『パーティー』でもやってるんです??』と『ノナさん』



『玄関』からすぐのところに『リビングのドア』があるのだが、その向こう側からなにやら『大勢の人たち』の『話し声』が聞こえてきた。そしてその『ドア』をあけて『若い男の人』と『中年女性』が出て来て、


『あら!? また『お客さん』なの『小豆さん』!? 本当に友達が多いわねぇ!』と中年女性。


『お、今度は『JK』か! これで『三人目』だな! でも『制服』が違うなぁ~? 君はどこの高校の子??』と若い男性。


『ちょっと! 『小豆さん』の家で『ナンパ』なんてするんじゃないわよ!』


『いて! ナンパじゃないっすよ! 学校聞いただけじゃないですか!』




『………えっと、ご家族ですか??』と『ノナさん』


『うふふ、それに近い関係よ? でも『血のつながり』はないわねぇ(ニコニコ)』と『小豆さん』



 その日『小豆さん宅』には『ノナさん』を除いて『10人』の『お客』がいたそうだが、皆の身分は『ご近所の奥さん』とか『小豆さんが常連になっているカフェの店員の男子大学生』とか『小豆さんとネット上で知り合った女子高生』などだった。その中にいた『石川県内』で最も『偏差値が高い高校』である『付属高校』の生徒(女子)に至っては、



『………あなたたち『付属の子』だよね?? 『小豆おばあちゃん』とはどういう関係??』と『ノナさん』


『そういうあなたは『黒百合』だよね? 私たちは『ボランティア部』の活動でここに来たの。うちの部活では『地域の独居老人の見回り』をしてて、『小豆さん』のその対象の一人ってだけ。そういうあなたは? 同じような感じ?』と『付属の女子』


『いや、私はただ『近所に住んでる』ってだけ。『ママ』から『人参ケーキ』をもっていって言われたから届けただけ~。でも私は『ノナ』、よろしくね~!』


『ふぅん、私は『尼御前桜』よ。あんたの『苗字』は?』


『いいよ『ノナ』って呼んでくれれば。よろしくね~』




 そんな風に『小豆さん』は『誰とでもすぐに友達になれる』人のようで、『彼女』が発する『暖かさ』に惹かれるように『たくさんの人たち』が『小豆さん宅』に毎日のように集まってきているのだった。そこで『ノナさん』が笑って、



「実は『私の家』は『おじいちゃん』と『同居』しるんだけどさ、普段『おじいちゃん』は偉そうにふんぞり返ってるだけで『家のこと』は一切何もしないのに、『小豆おばあちゃん』の家に毎日通っては『家の手伝い』してるんだよw 『女性一人で暮らすのは大変だから』とか言って『庭も手入れ』や『荷物持ち』とか進んで買って出て~ww でも『パパとママ』は『お祖母ちゃんが亡くなってるからってそれは浮気だろ』って怒ってるけど『おじいちゃん』は無視してるねw 私は『青春』だねぇって面白がってるけどさw」と『ノナさん』



「『小豆おばあちゃん』って『老若男女』に『モテる』んですね………確かにそれは『不思議な人』ですね………(興味津々)……….でもなんか『言葉の端々』に気になる点が………」と『私』


「ていうか『ナツメ』なんか『不機嫌』になってない?? もしかして嫉妬??」と『ユズハさん』


「違うから(怒)。ただ『彼女持ち』のくせに『他の女』に興味出してる『どっかのアホ馬鹿』にイラついてるだけだから!!」と『ナツメちゃん』


「その苛立ちはちょっと『アクロバット』すぎないか………???」と『姫川君』




 ああ、今日は一応『聞き手』に『ナツメちゃん』と『姫川君』もいるんです(二人は『お客さん』がいるときはあんまり喋らないんだよねぇ)。おっとと、話題を戻しましょう。




『ノナさん』は『人参ケーキ』を持っていて以来、何かと『理由』をつけては『小豆さんの家』を尋ねるようになったらしい。まずなによりも『ノナさんママ』が『小豆さん』を気に入って『お菓子』を作っては『おすそ分け』するようになり、さらに『小豆さん家』に『たくさんの人』が集まってると聞くと『ならもっとお菓子を作らないと!』と張り切ってしまったらしい。


 それに先にもあげた『ノナさんのお爺さん』の『お迎え』も必要だったそうだ。何と言っても『お爺さん』は実は『足が悪い』そうで、『ノナさん』が毎回連れ添って『小豆さん家』へ向かっていったそうだ(もちろん徒歩で)。ちなみに『お爺さん』は『孫娘』にだけは『滅茶苦茶優しい』らしいので『ノナさん』も喜んで『おじいちゃん』を送り迎えしていたそうである。





 そしてそんな『ある日』のことだ。いつものように『ノナさん』と『お爺さん』が『小豆さん宅』を尋ねると『大甥のたかしさん』がいて、挨拶も早々に『書類』への『サイン』を求めてきたのである。



『………いきなりこんなものを『書いてくれ』と言われても戸惑うでしょうが、『これ』が『私ども』がとれる『最大限の配慮』なんです。ですからどうか『書いて』ください、そうでないのならもう二度と『ここ』に来ないように………あるいは『遠く』へ『引っ越す』ことをお勧めするしかなくなりますね………』と『たかしさん』




『………はい?? なんですかいきなり………』と『私』


『………(目を細めて)………『のんちゃん(ノナさん)』ちょっと読んでくれんか? 『じいじ』は『老眼鏡』を家に忘れてきてしまってねぇ………』と『お爺ちゃん』


『えっと…………『誓約書』だって『じいじ』』


『ほえ……何を誓うんじゃ??』



 その『書類』は『ノナさん』の言う通り『誓約書』と言う『仰々しいタイトル』が打たれていて、しかも内容もまた『不穏』だったのである。ほんとうは『小難しい言葉』が踊っていたが『要約』すると以下の通りである。



『『小豆さん』と関わって何らかの『身体的』あるいは『経済的』な『損失』を受けたとしても、『小豆さんの故意による』ことが『証明』できない限りは『小豆さん』に責任を問わないと誓う』




『ノナさん』は『言いたいことははっきり言う』性格なので『不信感全開』の顔で、


『………なんですかこれ?? なんでこんな『誓約書』を書かないといけないんですか?? なんか『小豆さん』を『悪者』扱いしようとしてません?? もしかしてあれ? あなた本当は『偽物』??』



『違いますよ! ただ『こうでもしない』と『後々』になって『面倒ごと』になったら嫌ってだけです! 書いてくださらないのなら帰ってください!』と『たかしさん』


『………なぜ『ぼかす』? 『具体的なこと』が何一つ書かれてないではないか、一体『小豆さん』の『何』が『懸念材料』なのじゃ? それを教えてくれんことには書けんぞこんなもん』と『お爺さん』


『そ、それは………と、とにかく書いてくれないことにはお通しできません!』



 その後もしばらく『押し問答』が続いたが、『たかしさん』は『誓約書を書け』の一点張りで『とりつく島』もなく、だがその『頑固さ』が逆に『ノナさんとお爺さん』を警戒させてしまう。最終的に『家の中』から『小豆さん』が出て来てなんとか『たかしさん』を宥めたのだった。



『たかし、そんな『怖いもの』は引っ込めてあげて。『二人』とも怖がってるじゃない、よくないわよ………』と『小豆さん』



『でも『これ』を書いてもらわないと『大阪』での『二の舞』になるんだよ!! もうあんな目は『こりごり』だろ! だからこれは譲れないよ!!』と『たかしさん』


『………『大阪』って何の話です?? 『小豆おばあちゃん』は『東京』にずっと住んでたんじゃ………??』と『ノナさん』



 だがそこで『小豆さん』が隙をついて『たかしさん』から『誓約書』を奪い………『火』をつけて『燃やして』しまったのである。その『火』を見て『たかしさん』は『真っ青』になって、



『あ、ああ………!!』と『たかしさん』



 そんな『たかしさん』の肩に『小豆さん』が手を置いた。すると『たかしさん』が思わずその『手』を振り払って後ずさる。それから『ハッ』として、



『あ、ご、ごめんおばさん………俺はそんなつもりじゃなくて………』と『たかしさん』



『………『たかし』、だから言ったじゃないか。そこまで『嫌がる』のなら、いっそ『私』を『無人島』にでも連れていけばいいって………それを『反対』したのは『たかし』だよ? なら今から私を『無人島』にでも送ってくれるかい?』と『小豆さん』


『………』



『たかしさん』は黙り込んでしまい、そのままどこかへと『立ち去って』しまったのである。『小豆さん』はすぐに『ノナさんたち』に謝ってから、



『………うちのたかしが御免なさいね。今日は全然『お客さん』が来てないと思ったらあの子が追い払ってたみたいだわ。さぁ『二人とも』中におあがりなさって? 今日は『家の中』が広々してるからゆっくりくつろげるはずよ、おほほほ』と『小豆さん』






 そこまで『ノナさん』が語って、



「…………ここまでだとあんまり『怪談』っぽくはないよねぇ。でもまあ、『私』がこの時すでに『なんか変感じがするなぁ』と『第六感』で『異変』を感じていた、その気持ちはちょっとは伝わるかもしれないねぇ? そんでしかもその『第六感』は『バッチリ当たってた』ってわけだからこうやって『昼休み怪談部』にやってきたわけでね………そのことがこの日から『三日後』に判明したってわけよ」と『ノナさん』



 どうやら『たかしさんに誓約書を書け』と要求された『三日後』に『ノナさん』たちは『たかしさんが何を恐れていたか』を『その目で』知ることになったのだそうだ………その話は次回へ続く。




『………ああ、とてもよくないことだけども………本当に何度見ても本当に、綺麗だわ………(溜息)』と『小豆さん』

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