表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
78/80

其七十八…『昼休み怪談部事始め:『親子の愛にまつわる話』』

『私』こと『高宮柚葉』が『語り部』を務める『今回』の『怪談』は『雨晴あめはらし』という『女子生徒』が持ち込んできたお話で、この女子は『1年5組』では『霊感のある女子』としてちょっとした『有名人』なんだって。



「へ~、『霊感持ち』ってまだ『一年生』に居たんだね~! もう全員『友達』になったって思ったけどまさかまだ隠れてたとは驚き~!」と『私』


「…………実を言うと今までは『私霊感あるよ』なんて誰にも言ってなかったんです……だって普通に『イタイ』じゃないですか……それに『私の霊感レベル(?)』は『姫川君』に比べたら全然『大したことない』から猶更言えなかったんだよね……あはは」と『雨晴さん』


「その言い方だと俺が『滅茶苦茶痛い奴』になるんだが(困惑)」と『姫川君』


「「(笑)」」と『ナツメちゃん』&『やっくん』




 これはそんな『雨晴さん』の『お兄さん』に関する話だ。実は彼女の『2歳年上のお兄さん』は『10歳』の時に『病気』で『亡くなって』しまったらしい。もともと『産まれた時』から『持病』をかかえていたので『入退院』を繰り返していたらしいんだけど、『10歳』までしか体が耐えられなかったんだって。



 もちろん『お兄さん』が亡くなった時は『雨晴さん』も悲しくて悲しくて仕方なかった。そして『お兄さん』は『亡くなる直前』に『家族』にこんな『遺言』を遺していたらしい。



『もっとパパやママや『あかり(雨晴さん)』と一緒に居たかったけど、先に行くね……ダメだよ皆! 悲しまないで! みんなが『笑顔』で送り抱いてくれないと僕嫌だよ! 『天国』で先に待ってるから、また『家族みんな』で一緒に暮らそうね! だから『さようなら』なんていわないよ、『また会おうね』!』と『お兄さん』




『お兄さん』が亡くなってから『一週間』は『雨晴さん』は『毎晩泣きつかれて寝る』という生活をしていたそうだが、『両親』の悲しみかたはその『比』ではなく、『父』も『母』も『何をするにも上の空』状態で、ことあるごとに『亡き兄の思い出』を語り合っては『泣き続けた』そうだ。


 あまりにも『両親』がずっと泣いているので──『幼い子供』は本当に切り替えが早いと思う──『雨晴さん』の方が『呆れて』しまって『涙』も引っ込んでしまったそうである。



『もー! 『お兄ちゃん』が『悲しまないで』って言ってたじゃん! もう泣くのやめようよ! このままだと『泣きすぎて』私たちも『ミイラ』になっちゃうよ!』と『雨晴さん』


『そうだね……いつもでも泣いてたら『お兄ちゃん』にも悪いもんね……』と『父親』


『あかりは強いわね……パパとママはそういう風にはなかなか切り替えられないの……』と『母親』




『お兄さん』が亡くなった後『両親』は『家』から『10キロ』ほど離れた所にある『霊園』にある『お兄さんの墓』に『休みの日』になるとは通っていたらしけど、『ある日曜日の昼』もいつものように『両親二人』で『墓参り』に来ていた。すると『霊園の管理人おじいさん』が近づいてきて、



『毎日来てますね。やっぱり『小学生の息子さん』ですからねぇ、お気持ちは痛いほどわかります。私も『戦争』の時に『年の離れた兄』が『出征』しましてね……(思い出話)』と『管理人』



『ありがとうございます。やっぱりどれだけ経っても『寂しく』て……すみません、すぐに思い出して泣いてしまうんです……(涙)』と『母親』


『……実は『ここだけ』の話ですし、『信じがたい話』ですし、なんといっても『ご気分』を害されるかもしれませんが……実は『亡くなった息子さん』が『出る』という『目撃情報』が我々のもとに入ってるんですよね……』と『管理人さん』


『……え?? うちの『息子』が『出る』っていうんですか??』と『父親』




 この『霊園』は『交通量の多い道路』に面していて、しかも『霊園』を囲んでいる『垣根』が『低い』ことから『夜間』でも『霊園』の中が『善く見える』らしい! 割と『霊園』の『あるある』じゃね?? それでたまたまそばを通りかかった『通行人』が『霊園の中に奇妙なもの』をたびたび目撃しているらしいときたもんだよ~!(わくわく)



『『複数人の通行人』から『墓石の上に誰かが座っているのが見えた』という『通報』が何件も入ってるんですよね。なので『警備員』増やして『夜間パトロール』を実施していたのですが、その『警備員』たちも『ある墓石の上に座っている『男の子』が見える』と口をそろえて言ってましてね……その『お墓』が『これ』なのですよ。もう『雨晴さんのお兄ちゃんの御霊』としか思えませんで……』と『管理人』



 この話を聞いて『両親』は『馬鹿馬鹿しい』とか『不謹慎』だとも思わず、むしろ『喜んだ』わけよ。


『それは本当ですか!? では『夜間』にもう一回ここに来てもいいですか!?』と『父親』


『お願いです! 『警備員』立ち合いでもいいので『夜』ここに入らせてください! 一度でいいから『息子の幽霊』と会話したいんです! お願いします!』と『母親』



『そ、そこまで熱心に頼まれるのなら、ちょっと『住職』と相談してきますね……』と『管理人』




 えーと、この『霊園』は近くにある『お寺』が運営しているので、そこの『住職』から『許可』を貰えば『夜間』でも『立ち入り』は可能らしいんだって。そんで『同情』した『住職』が『許可』をくれたので『雨晴さんの両親』が『夜』に再度この『霊園』を訪れたわけ。ちなみに『あかりさん』は『祖父母』のもとに預けたんだって。




 そしていざ『夜の霊園』に『両親』が『警備員』と一緒に入って『お兄さんの墓』までやってくると、確かに『墓石』の上に『お兄さんの幽霊』が座っていたのであるのです……!



『! 『りょうすけ(お兄さん)』! やっぱりあなたなのね! 会いたかったわ!!』と『母親』


『こうやってまた会えてうれしいぞ! 今日は『あかり』を連れてこられなかったのが残念だが、また今度連れて来てやるからな! ……『りょうすけ』?? 何してるんだ……??』と『父親』



 だけどその『お兄ちゃんの幽霊』は『両親』が現れても『無関心』な風で、ずっと『足』を組んで『墓石』の上に座りながら『スマホ(の幽霊?)』をいじっていた。そして『両親』が声をかけても『一瞥』するだけですぐに『スマホ』に目線を落とす。



『ちょっと『りょうすけ』! いったい何を見てるの!? お母さんとお父さんが会いに来てるのよ!? なんで『無視』するの!?』と『母親』




 すると『凄くうざそうな顔』で『お兄ちゃん』がやっと『両親』を見て、




『……うるさいなぁ。なんで『肉体から自由』になってる『僕』が『人間』から『指図』を受けないといけないんだ? ていうか誰が『僕のパパとママ』だって?? 『あんた』たちは『僕のパパとママ』なんかじゃないんだよ、『馴れ馴れしく』してくるのやめてくれる??』と『お兄さん』




『はぁ?? りょ、『りょうすけ』…………だよな??(絶句)』と『父親』


『も、もしかして『死んだ』時に『パパとママ』のこと忘れちゃったの??(混乱)』と『母親』




 すると『お兄さん』が『馬鹿にした笑み』を浮かべてこういったそうだ。


『は! これだから『まだ一回も死んだことない奴』は困るんだ。あんたらは知らないだろけど、『生きていた人間』が『死ぬ』と『あの世』に『生まれ変わる』、つまり『あの世の両親』のもとに『幽霊』として『産まれる』んだ! だから『幽霊』になった『僕』の『両親』は『あの世』に居て、もうあんたたちは『僕の両親』じゃないんだよ! だからもう『僕の両親面』するのやめてくんない!? 『赤の他人』に『あなたのパパとママだよ』とか言われるぶっちゃけ『キモイ』んだよね!』と『お兄さん』




『『……りょ、りょうすけ……(唖然)』』と『両親』


『ちょ! 大丈夫ですか!? と、とりあえず一回出ましょう!!』と『警備員』




 ちなみに実は『警備員さん』には『お兄さんの幽霊』は見えていなかったらしく、『両親』が『呆けた顔』でその場に『尻餅』をついたので『何かやばい』と思ったとか。んで『二人』を強引に歩かせてすぐに『霊園』から出たらしい。


 そんな『三人』を『お兄さん』は『無視』してまた『スマホ』をいじっており、そこに『知らない大人二人』が現れると『お兄さん』が、


『あ! やっと来た! ずっと待ってたんだからね~! さっさと行こうよ!』



 と叫び『消えた』しまったのを『両親』は確かに目撃したとさ。




 最後に『雨晴さん』がこういって『締めくくった』わけ。


「…………その時から『うちの両親』はもう『お兄ちゃん』のことで『泣く』ことは一切なくなったねぇ。それどころか『人間死ぬとそれで『全部』なくなるから悔いのないように生きなさい』がくちぐせになったわw 私の話はこれだけ! どう? 『怖い話』じゃないけど結構いい感じじゃない?」



「確かに『怪談』と言うか『奇談』ですけど『僕』は結構好きですよ」と『やっくん』




 だけどそこで『私』は『目』を『キラリ』と光らせて『昼休み怪談部部長』の『面目躍如』ってやつをみせつけたわけですよ。



「…………ちょっと『昔の中国』に伝わってた『古い怪談』なんだけどさ。昔『晋』って『国』に『郗超ちちょう』って人がいてさ。この人の『お父さん』は『郗愔ちいん』っていうんだけど、『晋の皇帝』に『忠誠』を尽くしてた人だったんだって……でも『息子』の方は当時『晋』の国で一番の『大貴族』だった『恒温かんおん』の部下になって、『恒温』と一緒に『反乱』を起こす『策略』を練っていたそうだよ……」と『ユズハさん』




『中国史』の難しい話はこの際『省略』するが、つまり『郗愔さん』の方は『皇帝陛下』に忠実で『野心』なんて一切持ってない人だったそうだが、その『息子』の方は『反乱を起こして自分が皇帝になりたい』と思っていた『大司馬(国防大臣)恒温さん』と一緒になって『陰謀』を巡らしていたらしい。


 でも結局『運命』というか、『郗超さん』は『病気』になったせいで『お父さん』より先に『亡くなって』しまい、結局『恒温』の方も『有能な部下』がいなくなったせいで『反乱』を諦めてしまったそうである。だが『郗超』が亡くなった時当然ながら『父』の方は『息子』が『反乱を起こそうとしている』なんて全然知らなかったらしい。



 そして『郗超』は『死ぬ直前』に『一つの箱』を遺しており、


『私が死ぬのはどうやら『天の定め』のようだが、きっと『父上』は悲しみのあまり『病気』になってしまうだろう。あまりにも『父の悲しみ』が深かったらこの箱を開けて父に見せてくれ』



 と言い残して亡くなったそうだ。



 彼の『予言』通り『父』は『自慢の息子』を失くしたことで『甚だしく嘆き悲しみ』、『食事』も全然食べなくなったらしい。なので『家族』が『遺言』を思い出して『例の箱』を『郗愔』に渡し、『父』が『箱』を開けると中には『郗超と恒温が『反乱計画』についてやり取りしていた手紙』が出てきたのである。



 それを読んだ『郗愔』は当然ながら怒り狂って、



『息子が死ぬのは遅すぎたくらいだ!!』



 以後彼は『息子の死』を全く悲しまなくなったとか。ちなみにこの話にはこんな『注釈』がついている。




『『郗超』は『父を愛する』からこそわざと『反乱の証拠になる手紙』を残して『父の悲しみ』を止めさせたのだ』





『史実』では『恒温さん』が『反乱を起こそうとしていた証拠』はないらしく、もしかしてその『手紙』じたいも『嘘』だったのかもしれないと……なので『私』は、



「…………まあ『あの世』のことは知らないけどさ、たぶん『お兄さん』も『家族』がずっと悲しんでいるのが辛かったんだろうね……」



「…………この話をしたらまた『パパとママ』が泣いちゃうから内緒にしとこっかな……」と『雨晴さん』



 今回の話はこれで『おしまい』♪ じゃあね~。

 やっくん『もしその『反乱の手紙』が『嘘』なら『恒温さん』とんだとばっちりでは???』


 ナツメ『息子が実際に『反乱』を成功させてたせいで本人は『忠臣』なのに偉い(ひどい)いわれようだよね(笑)』


 姫川『……Wikipedia調べてみたんだが、この人実際に『クーデター』を成功させて『傀儡の皇帝』を擁立してるぞ。ただこの人の時代の『晋』は『最盛期』だったことも確からしいな……』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ