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其の七十五……『昼休み怪談部事始め:姫川君の異世界冒険譚『その七』』

 今回はもちろんのこと『其の七十二』の『続き』である。『野崎さん』が『挑戦』した『五回目』で『姫川君』が『死会社』の『隙』を突いて見事『爆殺』を果たすも、その『死会社』が『不死身』かつ『倒すことがクリアー条件じゃない』ことで『失敗』になってしまったのである。『野崎さん』は『モブ生徒落ち』に、そして『残りの挑戦者』たちもすっかり『意気消沈』してしまったそうだ。




 みんなの『絶望的な顔』を見渡して『姫川君』がつぶやく。


「………………なんとなくわかってはきた…………恐らく『野崎』がいっていた──(朝倉君からのまた聞きだが)──ことが『事実』だろう。この『ゲーム』は『難波先輩の悪霊』が仕掛けているもので、恐らく『いじめを苦に自殺か殺された彼』が『自分が死ぬ前に誰かに助けてほしかった無念』を少しでも晴らしたくて、『俺たち』に『正義のヒーロー役』を演じてほしいんだろう。『現実』はそうじゃなかったわけだが、せめて『救われた夢』だけでもみたいのかもしれない…………」





「………………だから『ゲーム』がどうのこうの言って『俺たち』を『騙して』こんな『異世界(?)』に引き込んで、『失敗』したら意味わかんねー『モブ生徒』にされちまうわけか………マジで『悪霊』だな。俺達スッゲー『やばいやつ』に捕まっちまったわけか………」と『朝倉君』



「『モブ生徒』になったら『クリアー』が出るまで『飲まず食わず』で『悪霊の操り人形』にされちゃうんでしょう? 人間って『水』飲まなかったら『三日』で死ぬんだけど………(真っ青)」と女子生徒α。


「そういえば『何時間』経ったか全然わからないけどさ。確かに『全く空腹』にならないし『のどの渇き』も感じなくない? 『トイレ』行きたくもならないし、そもそも『汗』を全くかかないんだけど………」と女子生徒Γ。


「マジで『脱水症状』になると人間って暑くても一切『汗』かかなくなるらしいよ…………」と女子生徒Γ。


「「「「………………」」」」




 ここで何人かが『泣くそぶり』を見せたわけだが、『姫川君』が確認しても『涙』は全く出ておらず、『目の潤み』すら見えなかったらしい。なので猶更『全員』が『蒼白』になって黙りこむ。




 そしてそこに『テレビ』にうつる『死会社』の声が響き渡った。



『皆さんご機嫌麗しゅう! さぁいよいよこの『ゲーム』の『クリアー条件』が見えてきましたねぇ! それでは『次の挑戦者』を忘れていたので『指名』しましょうか! 『朝倉君』です! 幸運を祈ってますよ! グッド………』


「待ってくれ『死会社』。『俺』に『挑戦』させてくれ」と『姫川君』




『姫川君』の唐突な『立候補』に『死会社』だけでなく『皆』が驚いた。『朝倉君』は『うれしい半分心配半分』の顔で、


「『姫川』急にどうした!? そりゃあ『俺』的には全然問題ねーけど………もしかして『クリアー方法』が分かったのか?」


『姫川君』は『死会社』を睨みながら、



「………………『確実にこれだ』という方法は思いついてないが、『たぶんこれだろう』ってのはわかってる。だけど『ゲーム』を始める前に『皆の考え』を聞かせてくれ。『皆』の中で『クリアー方法』をおもいついている人はいるのか?」と『姫川君』




『死会社』がジェスチャーで『続けてください』と合図したので『皆』が顔を見合わせるが、そんなものを思いついた人は一人もいなかったそうだ。



「さぁ…………正直全然思いつかないよ………そもそもそんな方法ないんじゃないかと思ってくるくらいだし…………」と女子生徒α。


「それな。正直『死会社を倒しても意味ない』ってわかった時点で『やる気0』だよ………(溜息)」と女子生徒β。


「いやぁ、でもやっぱ『サンシ先輩』を『倒す』っつーか、『難波先輩を庇う』ことじゃねーか? でもそれをやっても…………」と『朝倉君』


「…………『米原さん』の二の舞になるだけだよね…………『サンシ先輩』は『怖い』上になんか『権力』あるらしいし…………」と女子生徒Γ。


「『米原の件』は『権力』とかじゃなくて『難波先輩が米原の両親を祟った』だけだよね?? まあどっちにしてもあんなことされたら絶対に勝てないけどさ………………」と女子生徒Δ。


「でも結局『死会社』や『ナマズ爆弾魔』を倒しても意味ないわけだし………じゃあどうすりゃあいいんだよマジで………でも『姫川』は『クリアー方法』を思いついたんだろ!? それってなんなんだ!」と『朝倉君』


「………………みんなの意見を聞かせてくれてありがとう。『俺の考え』は今から見せるさ。『死会社』、いいよな?」と『姫川君』




『死会社』は躊躇うことなく要求を呑んだそうだ。


『いいでしょう! 『立候補』するその心意気を買いましょう! では次の『挑戦者』は『姫川君』です! 正直言うと君は『期待の星』でしたので『最後』まで取っておこうと思っていたのですが、『立候補』するのでしたら話は別です! これが『最後の挑戦』になることを心から祈ってますよ! グッドラック!!』




 そうやって『六回目の挑戦』が始まり、『モブ生徒』たちがどやどやと『教室』に流れ込んでくる。彼ら彼女らも『挑戦者』も皆が『モノクロ』で、この『世界』で唯一『カラー』になった『姫川君』が鋭い片目で、まるで『眼帯』をつけた『海賊』のような視線でつぶやいたのだった。




「………………これが『最後』だ」





 ここからの『展開』は『いつも通り』なので省略してもいいと思う。相変わらず『失格』になった『倉橋さん』、『塩尻さん』、『米原さん』、『野崎さん』は『モブ生徒』の中に混ざって『わちゃわちゃ』していたそうだ。といっても『野崎さん』は『姫川君』の目には見えないが、『倉橋さん』が『何もない空間』に向かって一人で『じゃんけん』しているので分かったらしい。



「くそっ! 『アユ』は『じゃんけん』強すぎでしょ! なんで同じ『悪霊』に操られてるのに勝てないわけ!? ………………そりゃあ『悪霊』がそうさせてるからってだけか! なははははは!!」と『倉橋さん』



「………『野崎さん』は『難波先輩』の力をもってしても『俺に認識させること』ができないみたいだな。一体『何が起こっているか』は『先輩』にもわからないのか?」と『姫川君』



「え? もしかして『姫川君』は本当に『野崎さん』が『認識でない』の? なんか君たちの会話でもそんな話がでてたけど、本当に?? 今『野崎さん』が君を殴ってるんだけどわからないの?」と『倉橋さん』


「そうなのか? わからない。本当に何も感じないんだ」と『姫川君』


「………………今『椅子』で殴ったんだけどマジで効いてないね(驚愕)。『主催者』もびっくりしてるよ、一応『野崎さんのコピー』を作って君に抱き着かせてるんだけど、もしかして『コピー』も認識できてない??」


「『コピー』も作れるのか………。でも何も感じてないな。『倉橋』しかみえてないし感じても居ないぞ」


「うーん、もしかしたら『君』は『とんでもない霊能力』をもっているのか、そうでないのなら『余程強力な霊に祟られているのか』のどちらかだ。どっちにしても『普通の人間』ではないね~」


「………………『悪魔』らしいから驚きはしないな」





 そして別のところでは『塩尻さん』が『出刃包丁』を振り回して『モブ生徒』の一人を『解体』していた………………『姫川君』は思わず『目を疑った』が、本当に『塩尻さん』は『豆腐』を切るように『モブ生徒』の一人を『バラバラ』にしていたのである。だがその解体されてる生徒は普通に元気そうで歌をうたっていた。



「あごえうあおげいあんごえなうあおえういるえ~♪」と『解体されてる生徒』


「おほ~! なるほど、『刃物』で『人間』を切るとこんな『感触』なんだ~! これは『遊び』だけど『感触』だけは『本物』なんだよね~! 果たして『君』はこれを『忘れる』ことができるかな!? きっと『夢』に出てきちゃって一生『料理』できないね~! ぎゃははははは!」と『塩尻さん』


「………………悪趣味だな(嫌悪感)」と『姫川君』





 するとそこにやっぱり『サンシ先輩』が『難波先輩』を殴りながら『教室』に『乱入』してきた。彼は『片手』で軽々と『難波先輩』を持ち上げながら、



「………………いっつもいっつも『同じこと』ばっか繰り返して嫌になるぜ。なぁ『難波ぁ』?? お前も何回やっても『俺の考え』を理解できずに俺を『キレさせる』てるよなぁ!! いい加減お前の『頭の悪さ』に俺も『うんざり』してんだよおらあああああああ!! いい加減マジで死ねやおまえはああああああ!!」と『サンシ先輩』



「ひぎ、や、やめて………………うぎゃああ!!(吹っ飛ばされる)」と『難波先輩』


「! 危ない!」と『姫川君』



『サンシ先輩』は『難波先輩』を『頭上高く』持ち上げてから文字通り『前に力いっぱい投げた』わけであるが、その『難波先輩』の体を『姫川君』が『クッション』になって受け止めた。『難波先輩』がぐしゃぐしゃに泣きながら、


「あ、ありがとう………………で、でも『僕』なんか助けたらダメだよ…………『サンシ先輩』はお父さんが『政治家』だから、『両親の権力』で『姫川君』が『社会的に抹殺』されちゃうよ…………」


「…………ここから『一生出れない』ことも立派な『抹殺』だな(苦笑い)。ちょっとどいてくれ『先輩』、そろそろ『決着』をつけるか…………」と『姫川君』



 彼はそのまま立ち上がって『サンシ先輩』と向かい合って『対峙』する。もはや『六回目の挑戦』なので『まどろっこしい』のは『無し』にしようということらしい。思わず周りの『モブ生徒』たちが『ゴクリ』と唾をのみ、気が付けば『朝倉君』などの『挑戦者』たちも『身体が自由に動く』ことに気づいたという。



「………………あ、動ける………『サンシタ先輩』殺る…………か??」と『朝倉君』


(…………姫川君を助けたいけど…………でもこれは………)と女子生徒α。


(『姫川君』と『サンシタ先輩』の対決………うかつに動けない………!!)と女子生徒β。


(なんでか僕も動けなくなってしまった……)と『難波先輩』




 なので『サンシ先輩』も『余裕の笑み』でどこからともなく『謎のリモコン(?)』を取りだし、



「………『決着をつける』か、なかなか『格好いい』じゃねーか『姫川』よぉ? だけど『米原』の件をわすれたわけじゃねーだろ? 『日本の支配者階級』であるこの『俺様』に逆らうってことは『こういう目に遭う』ってことを思い出させてやるぜぇ! 『黒板』を見ろよオラぁ!!」と『サンシ先輩』



 彼が『リモコン』を捜査すると『黒板』に『ブロジェクター』で『映像』が投影され、そこには『恐らく自室のベッドで寝ている、やせ衰えた妙齢の女性』が映っていたのだった。『朝倉君』も『他の挑戦者』たちもだれも面識はなかったそうだが、ただ『姫川君』だけは目を見開き、



「………………『母さん』………」



 その『女性』が口を開く。



『………………一体『誰』ですか? 私はもう『何年』も『この状態』でしてね。どうしてか『視力が落ちる』のに比例して『見えないものが見えるよう』になったんです。見てのとおり私は『道端のたんぽぽ』みたいに『ひ弱な身体』でして、所詮は『悪魔のおもちゃ』にすぎません。こんな『壊れかけのおもちゃ』に何か御用ですか…………?』と『女性』



 そう彼女が喋っている間に『映像』の隅っこに『黒い人影』がふらりと現れたことに『皆』が気づいた。その『人影』は一言も発しないし音も出さないが、『シルエット』を見ただけで『姫川君』は独り言ちたそうだ。




「………………『悪魔』が『難波先輩』の邪魔をしない………そうか、俺達が『悪霊』に祟られても何もしないもつもりか……………」と『姫川君』




 そして『サンシタ先輩』が高笑いする。


「はははははは! どーも初めまして『姫川和葉』さん! 今日はあんたの『育ての息子』である『姫川正也君』が愚かにも『日本の支配層』であるこの『俺様』に『歯向かった』せいで『死ぬよりもつらい目』に遭う羽目になるんだよあんたはなぁ! でも間違っても『俺様』を恨むなよ? 俺は前に『米原』の件で『俺に逆らうと家族がひどい目に遭う』ってことを『示して』いたんだ………」



 外野の『米原さん』が『そうだそうだ!』と叫ぶ。『サンシタ先輩』は今度は『姫川君』に『リモコン』を向けて、



「………なのにそれを分かっていながら『姫川』は俺に逆らったんだから、もうそれは『家族を苦しめるためにわざと俺を挑発してる』ってことで正しいってことだよな? だからこれから起こる『悲劇』は全部『姫川』の『自業自得』なんだよ………………おい! 『和葉さん』がどんな目に遭うか『姫川』に教えてやれ!」と『サンシタ先輩』



 彼そう叫ぶと『映像』の中になぜか『姫川君』が現れた。だがこの『もう一人の姫川君』は『うすら笑い』を浮かべながら『無言』で『和葉さん』に近づき、『和葉さん』に馬乗りになって『首』を絞め始めたのだ。



「ああ!? ちょ、なにしてんだよ!!??」と『朝倉君』


『ぐ………………うぅ………………(苦悶)』と『和葉さん』


「か、母さん………………!」と『姫川君』



「はははははは! このままだとお前の『母さん』は死んじまうなぁ『姫川』ぁ!? 本当に理不尽だよなぁ? だって『和葉さん』は『夫が拾ってきた子供』を『善意』で育ててきただけなのに、その『拾ってきた子供』のせいで『夫』は死んじまうし、しかも『自分自身』も『寝たきり』にならざるを得なかったんだからなぁ! そんで今度は『拾ってきた子供』のせいで『絞殺』されそうになってんだよこれが! 本当にひどい話だぜ! ただ単に『良心』から『捨て子』を育てただけなのに、その『善行』がこんな形で『呪い』になるなんてなぁ! だから『姫川』よぉ………………」




『サンシタ先輩』が『姫川君』に向かって『指』で『床』を指さした。



「………………『土下座』して『謝罪』し、『約束』しろ。『もう二度とサンシ先輩に逆らいません』ってな。そしたら『和葉さん』は助けてやる。もちろん『姫川』はどっちにしても『祟り』を免れることはできねーけどなぁ! 『姫川一人が死ぬ』か『姫川だけじゃなく和葉さんも死ぬか』のどっちか選べや『正也』ぁ!」



『強面の先輩』の『威圧』と『下種な笑い』を前にして『姫川君』は『選択』を迫られ、静かにつぶやいたのだった。




「………………『屑』が」と『姫川君』




「………………あ? ぶげぇ!!!」と『サンシタ先輩』




 バキィ!!!




 次回へ続く。

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