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其の七十……『昼休み怪談部事始め:姫川君の異世界冒険譚の『その五』』

『今回』もまた引き続き『其の六十八』の『続き』である。前回『塩尻さん』が『失敗』してまたも『一からやり直し』になった後、相変わらず『教室の隅っこにぶら下がっているテレビ』を通じて『死会社さん』が『四人目の挑戦者』を指名してきたのだそうだ。




『………さぁここからが『面白くなる』所ですよ! 次の『挑戦者』は『石田君』です! 幸運を祈ってますね! グットラック!』と『死会社』





 そうしてまたも『綺麗な教室』で『姫川君たち』は目を覚ましたのである。彼らはすぐに『石田君』だけが『カラー』になっていて他の皆が『モノクロ』になっていること、そして『米原さん』がいないことを確認してから『朝倉君』がつぶやく。



「……………『あれ』は『狡い』だろマジで………『家族』が人質に取られたら何もできねーにきまってんじゃんか………詰んでんだろ………」




 そういう彼の顔は『蒼白』だった。他の生徒たちも皆一様に『絶望的な声』で、



「やっぱ『難波先輩』は『悪霊』だよ…………私たちを『こんな場所』に閉じ込めておいて『家族』を祟るなんて…………」と女子生徒α。


「で、でもさ…………あの『映像』に映ってた『米原の家族』が『本物』って保証はないわけで…………」と男子生徒α。


「いや『本物』っしょ! だって『サンシタ先輩』は『米原』の名前知らなかったけど『家族』の方は知ってたわけじゃん!」と女子生徒β。


「いや、あれは『嘘』って線も十分にありえるし…………」と男子生徒α。



「どっちにしても、『難波先輩』が『米原の家族』を『祟る』ことは『可能』だろ。実際にやってたかどうかは知らんけど、『悪霊』ならそくれくらいできるってのは確かだろうな」と『石田』


「「「「………………」」」」



 中には『涙ぐむ』者たちも居た。全員が『軽い気持ち』でこの『デスゲーム』に参加したので余計に『後悔の念』が湧いてきたのだろう。だが『姫川君』が『沈痛な顔』でも励ますように力強く告げる。




「………………皆、とりあえず落ちついて。『石田』はこの後『どうする』つもりなんだ?」




 問われた『石田』はこの中では唯一『不敵な笑み』を浮かべていて、



「ああ、俺はやっぱ『死会社』ってあいつを『狙う』べきだと思うな。実は『俺』も『米原』が失敗した時に『壁の向こう』であいつが『バリア』を張って身を守ってた姿を見たんだよな~……だからあの野郎に『爆弾』を何としても投げつけてやるつもりだぜ」



 するとやっぱりみんな『テレビ』を一瞥してから、


「………私も『その方法』しかないと思ってるけど、でもこうやって『口に出してる』時点で『死会社』に聞かれてるよね??」と女子生徒α。


「ああ、でも『前回』も同じ話をしてたが、それでも『死会社』の位置は変わってなかった。それは『俺』もちゃんと目で見て確認してる。だから大丈夫だろう」と『姫川君』


「それって『大丈夫』ってことじゃなくて『ばれても問題ない』ってだけなんじゃ?? 逆に不安になるんだけど………」と『朝倉君』


「でも今のところ『死会社を爆殺する』以外に方法思いつかないよね? 思いつく人いるの?」と女子生徒α。


「……いや、思いつかないけど………」



 するとそこで唐突に『石田』が『テレビ』に向かって叫んだのだ。



「おい! 聞いてるんだろ『死会社』!! てめーと『取引』がしてぇんだ! 答えろや!!」




 だが『死会社』は何のリアクションも見せない。なので『石田』が続けて、



「『俺たち』からの『取引』は『シンプル』だ! 『ゲーム』を続けてほしいんなら俺たちに『ヒント』を与えるなり『武器』を与えるなりしろってことだ! もちろん『死会社』はこの『取引』に乗らないといけねー! なぜかって? そうしないならこんな『クリアーさせる気のない糞ゲー』誰も好き好んで『挑戦』しようとは思わねーんだよ! 『人間』は『試練』を与えれば与えただけ『奮起』して『成長』するなんて本気で思ってんのか!? そんなもんはごくまれに生まれる『天才』か、そうでなければ『空想のヒーロー』くらいだぜ! 『大多数の人間』は『難易度が高い』と思ったら『逃げるか諦める』んだよ!! いいのかよ!? 俺らが『諦めて』しまってもさ!」




 すると『テレビ』に『死会社』が姿を現した。


『おやおや、突然何を言い出すかと思いきや…………貴方方の『生殺与奪の権』を握っているのは『こちら』側だというのに………(嘲笑)…………『あなた方のやる気』なんて関係ないんですよ、なにせこの『異世界』は『こちら側』の『思うまま』にすることができるのですから、皆さんに『地獄の苦しみ』を与えたり、『家族を人質』に取ることでいくらでも『強制』することはできるんですよ! 『サンシ先輩』の『暴虐』を見せられながらまだ自分たちの『立場』を分かってないとは…………』



 だがそこで『石田』の『真意』を察していた『姫川君』が静かに割り込む。




「………………やりたければやるがいいさ。だがあんたは『本当に諦めた人間』ってものをマジでわかってないな………………いや、『自分がそうだった』から逆に『考えたくなかった』のか? どっちにしても、俺らが『本気』で『ボイコット』を始めたら本当に『ゲーム』が成立しなくなるぞ? あんたは俺たちに『ゲーム』をさせたいんじゃないのか?」




 すると『死会社』は何も言わなくなった。なので『石田』が『姫川君』と目線を合わせてうなずいてから、


「その通りだ『死会社』! もしてめーが本気で『ゲームなんかどうでもいい』なんて思ってたら『毎回』一人を指名して『挑戦』なんてさせる必要がねーだろうが! 最初から全員問答無用で『モブ生徒』に変えちまえばいい話だ! それをしてねー時点でお前は『俺たちの協力』を必要としている! なんで『ゲーム』なんてさせたいのかはわからねーが、俺らが今から完全に『ボイコット』するぞ!? それが嫌なら何か『プレゼント』をだすこったな! さぁどうなんだ『死会社』さんよ!? 本当に『ボイコット』するぞ!!」




 すると『死会社』がついに『負け』を認めて舌打ちしたのである。



『………………チッ、いいでしょう。なら『挑戦者』たちに一つだけ『耳より情報』をお届けします。あなた方の見立て通り『私』こと『死会社』は『爆発』に巻き込まれると『死んでしまう』のです。ですので『バリア』で身を守っているのですよ。そして『一つ』だけ皆さんに『やる気』を出していただくために『譲歩』しましょう………『死会社』はずっと『同じ場所』から動かないことにします。これでいいですか?』



「「………………いいだろう。それで赦してやる」」と『石田&姫川君』


『ではそれで。石田君の幸運を祈りますよ! グッドラック!』と『死会社』



『テレビ』が消えるととりあえず『石田』と『姫川君』が『握手』をして、さらには『参加者』全員と『ハイタッチ』したのである。



「よくやった二人とも! これで『石田』がやることも決まったな!」と『朝倉君』


「ああ、あの『死会社』をぶっ倒す。『サンシ先輩』とか『難波先輩』は無視でいいな」と『石田』


「でも結局『死会社を倒すと戻れなくなる可能性』は残ってるよね??」と『野崎さん』


「でも結局他に何すればいいかもわかんないんだからもうそれでいいんじゃね?」と女子生徒α。



(…………そっか。この『ゲーム』が『難波先輩の悪霊』の仕業なら、重要なのはその『難波先輩』なんじゃんね………)と女子生徒β。


(『死会社』を倒す必要はないよね………『降参』させればそれで全部解決じゃね??)と女子生徒Γ。






 そうやって『四回目の挑戦』が始まる。今回『石田』は『最初』から徹頭徹尾『難波先輩』を無視して『サンシ先輩』の為すがままに任せていたそうだ。なので『難波先輩』はひたすら殴られ蹴られ続けていた。



「難波あああああああ!! なんだよあのふざけた『大雪』はよおおおお!! おかげで『自転車』使えねーじゃねーか!! 『バイク』買ったばっかで金ねぇってのに、お前が『バス代』払えやくそがよおおおおおおおお!!」と『サンシ先輩』


「僕は関係ないよおおおお!! うぎゃああああああああ!!! ああああああああ!!!」と『難波先輩』



『難波先輩』の『悲鳴』があまりに『悲痛』だったので『姫川君』たちは耳を塞ぎたかったし見たくもなかったそうだが、やはり『体の自由が利かない』のでそれは『叶わぬ願い』だった。そして唯一『自由の身』である『石田』は『眉一つ』動かさずに『無視』し………、




「………そろそろ来るはずだな!」と『石田』




 彼はそう叫ぶなり『教室の扉』を『バシッ!』という音ともに勢いよく開く。そしてここで『皆』が初めて知ったのだが、この『教室の外』は『ひたすら真っ暗な空間』が広がっているだけだった。


 そしてその『真っ暗な空間の向こう』から例の『ナマズ爆弾魔』がこちらに向かって走ってくる姿が見えたのだ…………!




『………………!? ぴぎゃあああああああああああああ!!(爆弾を構える)』と『ナマズ爆弾魔』




 どうやらこの『ナマズ爆弾魔』にとって『石田』が『教室の扉』を開くことも『想定外』だったらしい。なのでまだ『教室』に到着していない状態で『爆弾』を走りながら構え、『投擲』する!!



「ありがとうよ! おら受け取れ『死会社』!!」と『石田』



 バゴォンッ!!




 彼はこの前の『塩尻さん』のように『爆弾』を『キャッチ』すると素早く『教室の壁』へと『投げつけた』のである。すぐさま『爆裂』とともに『壁』が破壊され、その向こう側にいた『死会社』が顔を見せる。



「おお! やりますね! ですが『爆弾』は一体どこに………」と『死会社』


「そんなのあの『ナマズ仮面』が持ってるにきまってるだろ!! 『ナマズ仮面』には『爆弾を投げる以外の役割』がないことは明白! あいつは『難波先輩』が『気絶』しそうになったり『事態の収拾がつかなくなる』と現れて『全部リセット』する奴なんだ! さぁだから『新しい武器』を投げろ『ナマズ野郎』! てめーはそれ以外の『能』がないんだからなぁ!」と『石田』




『石田』の言葉は『当たって』いたらしく、『自分が投げた爆弾』を『利用』されているにもかかわらず『ナマズ爆弾魔』は躊躇わず『第二打』を『投擲』したのである。なのでその『爆弾』も『石田』に『キャッチ』され、『死会社』が慌てて座っていた『椅子』から立ち上がる!



「! く、『妥協』はここまでです! 『大人しく殺される』なんて一言も言ってな………」と『死会社』


「『余裕』ぶっこいて『対策』を怠ったのがてめぇの『敗因』だあああああああ!!」と『石田』




 そのまま『二つ目の爆弾』が『死会社』へと投げつけ………………られる前に『サンシ先輩』が『石田』を背後から『殴り倒した』のである!



 バギィ!



「!? がは…………(白目)」と『石田』


「はごやいぐえまおげいあいえおぐえね!!!」と『サンシ先輩』


「あごえごえいあぎえめ!!」と『難波先輩』


「な!?」と『姫川君』


「えぇ!? 『サンシ先輩』って『難波先輩』以外も殴るの!?」と『野崎さん』




 結果『石田』は『爆弾』を地面に落としてしまい、さらに『ナマズ爆弾魔』が『たくさんの爆弾』をばらまいたのでまたも『全てが爆破』されて『リセット』されてしまったのである



『ぴぎゃあああああああああああああ!! しねぇえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!』




 ボゴゴゴォン!!!!




「はははははは! わきが甘いですね『石田君』! 次は『果心居士』を連れてきなさい! まあ『次』があるのは君じゃなくて『野崎さん』ですけどねぇ! 幸運を祈りますよ! グッドラック!!」と『死会社』


「ちきしょおおおおおお!! 卑怯だぞおおおおおおお!!!」と『石田』







 結果『四回目の挑戦』も『失敗』に終わったのである。そして『五回目の挑戦』が早速開始されると『姫川君』がまたも皆を集めて告げたのだ。


「………………考えてみるまでもなく、『サンシ先輩』に『難波先輩』に『モブ生徒』は全員『主催者が操ってる人形』だってことはわかってたんだから『サンシ先輩が妨害に動くこと』は予想できたな………………だけどみんなも気づいていたか? さっき『石田』が『二個目の爆弾』を『死会社』に投げようとしたとき………」




 そこで『野崎さん』がうなずき、『朝倉君』が『通訳』した。




「「………『石田』以外の他の『挑戦者』達も全員『自由に動けた』………『死会社』が『慌てて椅子から立ち上がった一瞬』だけだったけど、私(俺)たち全員『自分の意志で動けた』よね(な)!?」」




 そう、『死会社』が『動揺』した『一瞬』だが『挑戦者』全員が『自由』を取り戻していたのである………! 『姫川君』はそれが分かっただけでも『大収穫』だと宣言して、



「………これで『俺たち』は『死会社』を『出し抜く』ことでさらに『できること』が増えるということがわかったはずだ。次は『野崎』らしいが、『野崎』が『石田』のように『死会社』を『動揺』させてくれれば次こそあいつを『倒せる』はずだが………」



 そこで『野崎さん』は『にやり』と得意げに笑みを浮かべて、



「………………いや、私『運動音痴』だから普通に『無理』だよ(真顔)」




「無理なんかい!! 今の流れは『任せて』だろうが! 最初からあきらめんなよ!!」と『朝倉君』


「………………え? 『野崎』は『無理』って言ってるのか??」と『姫川君』



 どうやら『野崎さん』は『爆弾をキャッチして投げ返す』ことに『自信』が無かったらしい…………そりゃあ普通はないだろうさ。『塩尻さん』や『石田』が『おかしい』のである(当然)。


 だがこの場では『二連続で爆弾投げ返し』が成功していたためにその『常識』は『却下』されかけたそうだ。



「だから『別の方法』試していい? 私は『死会社』を倒すことよりも『難波先輩』をどうにかした方がいいんじゃないかと思うんだよね………」と『野崎さん』



「はぁ? 何言ってんの『アユ(野崎さん)』は?? 『難波先輩』は『死会社』の『操り人形』じゃん、『何とかした方がいい』って何言ってんの! 倒すべきは『人形』じゃなくてその『人形』を操ってる『死会社』だから!!」と女性生徒α。


「そうだ! 『野崎』が『カラー』なんだからちゃんと『責任』を果たせ! 『爆弾』をしっかり投げ返して『死会社』狙えよ! 『塩尻』だってできたんだぞ!!」と男子生徒α。



「いや無理だから! 『運動音痴』って言ってんじゃん! だから『私にもできる方法』でやろうと思ってるわけで…………」と『野崎さん』


「なに甘いこと言ってんだよ!! お前が『カラー』なんだからちゃんと『最善策』をとれよ!! 現状『爆弾で死会社を倒す』が『最適解』なんだからそこから逃げんな!! 『運動音痴』とか知らねーよ死ぬ気で投げ返せや!!(激怒)」と男子生徒α。


「そうだそうだ! 『私鈍いからできませ~ん』とか通用しねーから! 死に物狂いでやれよ!!!(憤激)」と女子生徒α。


「はあああああ!!?? 『カラー』は『私』なんだけどお!? お前ら全員『自分の立場』わかってねーだろうが!!!(逆切れ)」と『野崎さん』




 恐らく『何度も同じことをさせられ続けている疲労』もあって、あっという間に『話し合い』が『野崎さんのつるし上げ』になってしまった。『姫川君』が慌てて『止めに入る』も、『朝倉君』達から一斉に『以下』のように言われると『反論』できなかった。



「『姫川』は『野崎』が言ってることが『聞こえない』から俺らが『一方的に責めてる』ように見えてるんだ! 『野崎』は『くだらない理由』で『最善策』を拒否してる『馬鹿』だぞ!! 悪いのは『野崎』だよ!!」と『朝倉君』



「むしろ『私の意見』が聞こえないせいで『姫川君』が『誤解』しちゃうじゃん! 第一『死会社を倒した』ところで『元の世界に戻れる』保証自体無いってこと忘れてない!? 『一つの方法』しか試さないのはダメだって! ここは『私の考え』でいかせてもらうから! 私が『カラー』である以上は私が『生殺与奪の権』を握ってるのよ、そっちこそ『勘違い』すんなってーの!」と『野崎さん』



「『野崎』は『私の勝手だろ』って言ってるぜ! やっぱ俺らの方が正しいよな『姫川』!?」と『朝倉君』


「私の言葉を捻じ曲げるな!! そういうことするなら猶更あんたらの『意見』は聞かないから!」と『野崎さん』



「………………まいったな。まさかここで『分裂』してしまうとは…………」と『姫川君』



 気が付くと『テレビ』に映っている『死会社』が『低くくぐもった笑い声』を響かせていたそうだ…………この『異世界冒険譚』は残念なことにまだ続く。

『エックス』にも書きましたが、大雪に関係する怪談を投稿したら翌日金沢で豪雪になったのちょっとビビってます(笑)。

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