其の六十六……『昼休み怪談部事始め:姫川君の異世界冒険譚『その三』』
『デスゲーム』ときいて『私』こと『やっくん』が思い付くのはやっぱり『イカ〇ーム』である。あれは『悪い大富豪』たちが秘密裡に『韓国全土』から『多重債務者』を集めて『負けると死ぬゲーム』を『計6回』プレイさせ、『脱落者の総数』に応じて『生き残り』に『賞金』が分配されるというものだった。これはさすがに『ホラー』とはいえないだろう、『参加者』はほとんどのシーンで『恐怖と不安』に支配されてるけど。
そして『姫川君』と『複数人の『黒百合丘学園』の生徒たち』は今絶賛『デスゲーム』に参加中であった。しかしこの『デスゲーム』はどうやら『主催者』が『悪霊(?)』らしく、『怪奇現象』によって『ゲーム』が展開するようだ。ならばこれは立派な『怪談』…………なのだろうか? 実際にその『ゲーム』に参加中の『姫川君と仲間たち』が集まってまさにその話をしていたらしい。
「………これって『怪異』なのか? もし『怪異』なら『何の仕業』なんだろう? いったい何が『目的』なんだ?? 謎すぎる……」と『姫川君』
他の生徒たちも皆一様に『首をひねる』動作をして、
「そもそも『ルール』がわからんよね。いったい何をすれば『クリアー』なんだろ?」と男子生徒α。
「せめて『ダンガン〇ンパ』形式なのか『人狼っぽい』ゲームなのか、それとも『ノベルゲー』なのかの『ジャンル』くらいは教えてほしいよな………」と『朝倉』
「『リアリティーショー』みたいなやつかもよ? でも一体誰が『恋愛対象』になるんだか………」と女子生徒α。
「いや、普通にあの『ナマズ爆弾男』を倒せって言う『アクションゲー』なんじゃね?」と『塩尻さん』
「それよりあの『サンシタ先輩』を何とかするべきでは………?」と女子生徒Γ。
「『サンシタ』って『サンシ先輩』かよ、本人に言ったら殺されるぞ………(汗)」と男子生徒β。
そんな『議論』を展開していると突然『塩尻さん以外の全員』が『モノクロ』になった。ただ『塩尻さん』だけは『カラー』になり、そこに『どやどや』と『モノクロのモブ生徒』たちが入ってくる。なぜ彼らを『モブ生徒』と呼ぶのかと言うと、全員が『胸』に『名札』があって『モブ』と書かれているからである(本当になんのつもりなんだろう??)。
そして『姫川君』たちも『体が勝手に動き出し』てその『モブ生徒』たちとの『雑談』が始まった。ふざけてじゃれ合う者たちも居れば、何かの『話題』を熱心にしている生徒もいるし、必死に『宿題』を写しているらしき生徒もいる。一見すると『普通のホームルーム前の光景』なのだが、そこに加わっていた『姫川君』は内心困惑しっぱなしだった。
(…………一体『どこの言葉』だこれ? アラビア語? それともヒンディー語? いや、これはタイ語……どれも違うな。もしかして『紀元前2000年期』の『気候変動』で『簡略化』された『楔形文字』か??)と『姫川君』
彼はどうやら『自分の宿題をモブ生徒に写させてあげている』のだろうが、その『モブ生徒』が『ノート』に書いている文字が『意味の分からない記号』になっていたらしい。『日本語でない』どころか『どこの国の言語』にも見えなかったそうだ。
また『朝倉君』は『3人のモブ生徒』と『スマホ』を片手に『雑談』しているのだが、『スマホ』に映ってるのは『文字化けした文章が踊ってるだけの謎動画』で、しかも『モブ生徒』たちはそれを見ながら『謎の言語』で会話を続けていたらしい。
「うんぬんもんもいのくめ」とモブα。
「といこもあはぐらめろめろご」とモブβ。
「ばらまはらがたならどらばら」とモブΓ。
「ひごぅるみいあそめがさねめごので(え!? 俺は一体何を言ってるんだ!?)」と『朝倉君』
そして唯一の『カラー』である『塩尻さん』だけは手当たり次第の『モブ生徒』に話しかけたが、
「ちょっと! この『ゲーム』は一体『何』が目的なの!? 何が『クリアー条件』なのよ!? それを教えてくれないと何もできないじゃん! 『ナマズ男(?)』を倒せばいいってこと!? ちょっとあんた! なに無視して……」
だが『塩尻さん』はそこで『モブ生徒』の中に『倉橋渚』という『女子生徒』が混じっていることに気づいて『絶句』したそうだ。その『倉橋さん』は実は『姫川君たちと一緒にこの『ゲーム』に参加して敗退した人』だったからである。
「もんもきあごるかけかがごのばいえおあにえ」と『倉橋さん』
「………え? はぁ? ちょ、ちゃんと『日本語』で喋ってよ………」と『塩尻さん』
「ごぁめねけるぎあぁいごねぐうなえぁおえけ」と『倉橋さん』
「だ、だから一体何を言って………な、渚、だよね??」と『塩尻さん』
「じぇおあぺんごあうえおふおあえごへおあうえぶ」と『倉橋さん』
「………………」と『塩尻さん』
するとそこに『サンシ先輩』が教室に入ってきたのだが、彼はこの時点で『激怒』しており、『難波先輩』の髪の毛を引きずったあと『剛腕』で『教室の中』に投げ込む。
「いだだだだだだ!! いだぁ!?」と『難波先輩』
ガシャァンッ!
机と椅子を『モブ生徒』ごとなぎ倒して『難波先輩』が地面に転がり、『教室全体』が『シーン』と静まり返る。そこに『ビキビキ』と青筋を浮かべた『サンシ先輩』がなぜか『紙パックの牛乳』を握りながら大股で歩き、
「………………ふっざけんじゃねぇよ難波ぁ!? 誰が『明治おい〇い牛乳』を買って来いっつった!? 『石川県民』なら『河〇潟牛乳』だろうが!! 俺は『A2牛乳』じゃねーと蕁麻疹が出る体なんだよ舐めてんじゃねーぞおおおおおお!!」と『サンシ先輩』
そのまま『難波先輩』を『滅茶苦茶理不尽な理由』で殴りつける。『難波先輩』の『めがね』が変形して吹っ飛んでいき、先輩自身の鼻もつぶれたのか鼻血が飛び散ってしまう。そして『白目』を向いて脱力してしまった。
そんな『哀れな難波先輩』を『二回』見てきた『塩尻さん』はこんなこと思って咄嗟に『口』にだしていたという。
「………………やっぱりさ、この『ゲーム』を仕掛けてる『主催者』って『難波先輩』だよきっと………『先輩の悪霊』が『私たち』をこんな『ゲーム』に参加させて『なんかしたい』っぽいみたいだけど………その『目的』がなんなんだろね??」
すると『モブ生徒』と化していた『倉橋さん』が『ニヤニヤ』しながら、
「その『何か』が『生産的なこと』って保証はどこにもないけどね~。ただの『憂さ晴らしではない』って保証もどこにもないよ~! ケラケラケラ!」
「………………それは一応『ヒント』だと思っておくよ『難波先輩』………だったら私がするべきことは『一つ』だね………」と『塩尻さん』
そこで最後に『担任』らしい『大田原先生』が教室に入ってきた。彼は『生徒全員』に『席に座れ!』と叫ぶが、『サンシ先輩』は動かないし『難波先輩』は動けない。そして『大田原先生』は『二人以外の生徒』が『着席』したのを確認すると『クラス名簿』を取り出して、
「………………全員いるか~? とりあえず『出席』を確認するぞ~! 今日は『出席番号』の『一番後ろ』から呼んでくから返事してくれ~! じゃあ『ほごまいえおぎあ』!」
「はい!」と『モブ生徒α』
「次は『あおごえいぐあねご』!」と『大田原先生』
「はい!」と『モブ生徒β』
さすがに『我慢できなかった』ので『塩尻さん』が叫んだそうだ。
「ちょっと待ってください先生! なんで『難波先輩』が『酷い目』にあってるのに『スルー』するんですか!? あんたそれでも『教師』ですか!? 自分の『クラス』で起こってることなんですよ!」
だがそこで『倉橋さん』が『小声』で制する。
「やめなって! あんたも知ってるでしょ? 『サンシ先輩』は『政治家の息子』なんだよ? お父さんが『政治パワー(?)』で『華(塩尻さん)』なんか簡単に『社会的に抹殺』できちゃうんだから、『余計なこと』は絶対にしない方がいいよ………」と『倉橋さん(?)』
「はぁ?? 『政治家』が何? ここは『日本』だよ!? ………『日本』だよね??(不安) と、とにかく! 『サンシ先輩』を叱ってください『大田原先生』! 『難波先輩』が可哀そうすぎてあんまりで………」
だがそこで『サンシ先輩』が、
「………………おい『華』、今のもしかして『俺』にいったのか?」
先輩の顔が『ものすごく狂暴』だったため、その『ひと睨み』で『塩尻さん』は『沈黙』してしまった。すると『サンシ先輩』の顔が途端に『笑顔』になって、
「………………なんだ違うみてーだな(上機嫌)。せんせ~い! 『俺』いろいろと困ってたから『難波君』に『お願い』をしたんですよ。でも『難波君』が『俺』が『アレルギー持ち』なことを知っていながら『のめない牛乳』を買ってきたんですよね………ひどくないですか? 先生はどう思いますか?」
『大田原先生』の顔にははっきりと『恐怖』が浮かんでいた。
「そ、それは良くないな『難波』、『アレルギー』への理解が足りないのは本当によくないぞ………(目逸らし)」と『大田原先生』
「ですよね~! 俺だから今『難波君』に『アレルギー』について教えてあげてるんすよ(ニヤニヤ)。だよな~『難波君』? 俺の言ってること間違ってるか?」と『サンシ先輩』
「ま、間違ってないです………」と『難波先輩』
そして『サンシ先輩』の方は完全に『意気消沈』してしまっている『難波先輩』の前に立つと、今度はその頭に『明治おいし〇牛乳』を注ぎかけながら、
「………へへへへ、これで『アレルギー』に苦しむ『俺』の気持ちが分かったよな? これは大事な『道徳』の授業だよ『華』ぁ! なのになんでそんな『怖い顔』で俺を睨むんだ? なんだ? もしかしてお前も『アレルギー』について学びてーのかよ? たぶん『男アレルギー』があるみてーだから『俺』が治してやるぜ?(いやらしい笑い)」と『サンシ先輩』
「う、まじで『サンシ先輩の偽物』だ………先輩は絶対にそんなこと言わないのに………で、でも怖い………」と『塩尻さん』
『恐怖』だけでなく『嫌悪感』まで加わって『塩尻さん』は『サンシ先輩』を注意するのを諦めた。そして『次の瞬間』には『教室』のドアが勢いよく開かれて『ナマズの被り物をした爆弾魔』が突入してきたのである!
『ぴぎゃあああああああああああ!!! しねぇえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!』
だが投げ込まれた『爆弾』を『塩尻さん』が『キャッチ』したのだ!
『ぴぎゃ!?(驚愕)』と『ナマズ爆弾魔』
「「「なにぃ!?」」」と『サンシ先輩』&『大田原先生』&『モブ生徒』たち。
「は! 『女子ソフトボール部』舐めんなよ! わざわざ『武器』をプレゼントしてくれてありがとう! これが『御礼』だよ!! くらえええええええ!!」と『塩尻さん』
『爆弾』が見事に投げ返されて『ナマズ爆弾魔』の目の前で『爆裂』する!
ボゴオォン!!!!
だがどうやら『ナマズ爆弾魔』は他にも『爆弾』をいっぱい持っていたらしく、それらに『引火』して一気に『爆炎と衝撃波』が『教室全体』を『粉砕』する。
『姫川君』は自分の体が『バラバラ』になっていく様を『スロー再生』で目撃して『さすがにこれは俺でもビビるな』と思い、『朝倉君』は『自分の体が燃える様子』を見て場違いに『綺麗だ』と思い、『野崎さん』は『塩尻さん』の『爆音』を貫く『叫び』を確かに聞いたのだ。
「………………わかったよ! 『難波先輩』が何を望んでいるのか分かったんだ! あんたは『悪霊』じゃなくて『生霊』で、ずっと『いじめ』られてたから『この世界は全部壊れてしまえ!』って思ってる! あの『ナマズ男』はそんなあんたの『願望』が『具現化』したものだよ! でも『心のどこか』でそんな自分の想いが『不条理』だってことも理解している! その『矛盾する思い』が産んだのがこの『異世界』なんだ! 『難波先輩』はきっと『霊能者』でその『力』が制御できてないだけ! それが『心』だよ! 目を覚まして『難波先輩』! あんたは『弱い自分』を見つめなおして『現実』に戻るべきだよ!!」と『塩尻さん』
するとあたり一帯が『優しい白い光』に満たされ始めた。『モブ生徒』や『大田原先生』や『サンシ先輩』は消えていくが、『姫川君』や『野崎さん』達などの『挑戦者』たちの『体』は『修復』されていくではないか!
そしてその『白い光』の中に………『死会社さん』が現れて『宣告』した。
『………『塩尻』さん失格! 次は『米原さん』だ! 幸運を祈るよ! グッドラック!』
「なんでええええええええ!!??? 『ナマズ男』倒したじゃああああああん!!!」と『塩尻さん』
彼女の『泣き声』は『白い光』の中に溶け込んで消えてしまったのだった………。
………………、
…………、
……。
『姫川君』が『ハッ』として目を覚めるとやっぱり自分が『黒百合丘学園』の『教室の自分の机』に『突っ伏して寝ていた』ことに気づいたという。あたりを見回すと『朝倉君』や『米原さん』と言う女子などの『知り合いの生徒』たちがいたが、どこを探しても『塩尻さん』がいない。
「………………『塩尻』はだめだったのか………『ナマズ男』を倒しても意味がない? だったら一体『何』をすれば『クリアー』なんだろう?」と『姫川君』
「………正直本当に『ただの嫌がらせ』ってだけで何をしても『クリアー』にならない可能性あるよ…………』と『米原さん』
彼らの『デスゲーム異世界冒険譚』はまだ続く。




