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其の六十三…『昼休み怪談部事始め:『呪詛と人類の共存』と『姫川君の異世界冒険譚『その一』』

『呪詛』、あるいは『呪い』とか『呪術』とかに言い換えてもいい、これらは『怪談』を語る際には決して欠かすことのできないものだと『私』こと『やっくん』は思う。そして『昼休み怪談部』が取り扱う『怪異』にも『呪詛』は含まれている。


 そしてもし『怪異と人類の共存』の可能性を探ろうとするのなら、当然ながら『呪詛』を『人間社会』に『受け入れさせる』ことも必要になるだろう………そのことについて『私』の『知り合い』である『及川さん&鳴神さん』と『斎藤君』の三人が『こんな話』をしたので、ここに記しておきたい。




「………今『私』は『呪符』を『一枚』持ってる。この『呪符』には『殺人事件の被害者の怨念』が『染みついて』いて、これを『特定の作法』に従って『お焚き上げ』すると『被害者の怨念』が『天』に届き、『犯罪加害者』がどこで何をしていようと『天罰』を下すことできる………『斎藤君』、君はこれを『正義の行い』だと思う?」と『及川さん』




 そういって彼女は『斎藤君』に『呪符』を手た渡した。『斎藤君』は興味深げに眺めて、


「………『天の上の神々』に『世の中の正義が正しく執行されることを祈る』という『呪術』ですねこれは。これを『お焚き上げ』するということは、『犯罪者の裁き』を『警察や司法』に任せず『私刑』でさばいてよいということになる………それって普通に『ダメ』ですよね? 『日本の法律』では『私刑』は許されてないですし」と『斎藤君』



「その通り! この『呪詛』を使って『犯罪者』に『正義』を執行することはただの『一般人の私刑』なんです! これはまさに今『昼休み怪談部』の存続をかけて話し合われていることと『密接に関わる』ことなのですが、『怪異と人類の共存』を唄うのなら『呪詛による私刑』も『容認』するのが『道理』ではないでしょうか? だって『呪詛』だって立派な『怪異』なのですからね」と『鳴神さん』



「現状『呪詛による犯罪』を『科学的に立証』することはできないよね? それに『日本の刑法』には『呪殺罪』とかの『相手を呪ったから罰せられる』って『法律』はないじゃん。また『人が死んだときにその人が呪われていたのか、いなかったのかを見分ける方法』もないし、『呪詛の科学的な捜査法』も当然だけど『確立』なんてされてない………」と『及川さん』



「………その『科学的』って言葉は『現状知られている『物理法則』との間の『矛盾』が『最も少ない仮説』』って意味で合ってますよね? まあ、そんな状況なら『呪詛』に対して『警察』ができることなんて何もないですし、つまりは『無法地帯』というわけですよね」と『斎藤君』



「そう、『斎藤君』はその『無法地帯』を『容認』してでも『人類と怪異』は『共存』すべきだと思う?」と『及川さん』



 ここはおそらく『ユズハさん』とかだと『別の意見』が出てきたと思う。でも『斎藤君』は躊躇うことなく宣言したのだ。



「………いいんじゃないですか『私刑』も。『僕』は『呪詛による正義の執行』には『賛成』ですよ。『警察』が現状『対応能力が無い』とかそんなのどうでもいいことです。というか『警察』が『怪異』を対策したいのなら『霊能者』を集めた『怪異対策班』みたいなものを作ればいいだけですし、そういえば『堰守衆』が『警察』と協力関係にあるとかなんとかそんな話もどこかで聞きましたね………ですから『それ』でいいと思います」と『斎藤君』



「おやぁ? 『警察が対応能力を持っているかもしれない』のなら猶更『私刑』は『ダメ』なんじゃないんですか? 矛盾してません?」と『鳴神さん』



「いいえ、さっきも言ってましたが現状『呪殺罪』のような『呪詛専用の法律』は存在しません。ですから『警察の対応能力』はまだ『発展途上』、悪いい方をすれば『中途半端』なんですよ。ですが、それでも『怪異』は『現実』に『存在』しています。ですから『自己防衛の手段』として『呪詛』を身に着けることは悪いことではないと思いますし、『世の中の正義』を守るために動くことは『一般市民』として当然の『義務』だと『僕』は思っています。ですから『呪詛による私刑』も悪くはないと思いますよ?」と『斎藤君』



「それは『程度の問題』って言われるんじゃない? 『正義を守る』ことそれ自体は『一般市民の義務』でもあるだろうけど、『人を殺す権利』は誰にもないと思うよ?」と『及川さん』



「そもそもその『呪詛』は『直接術者が加害者を殺している』わけじゃありません。あくまで『天』に向かって『被害者の無念を晴らしてほしい』と『祈り』を捧げてるだけです。『殺害』してるのは『天』であって『僕たち』じゃないですよ(平然)」と『斎藤君』



「………もうそこら辺になると『裁判官がどう考えるか』にかかってくるので『法律の専門家』ではない『我ら』が言えることは今のところないですね………では『斎藤君』は『呪詛による私刑』を容認し、また『昼休み怪談部』も存続すべきだと?」と『鳴神さん』



「その言い方ちょっと『悪意』を感じますけどね。でもあえて『その通り』といいましょう、ゆえに『僕』は『昼休み怪談部』のために力を貸すんですよ」と『斎藤君』



「「………ふ~ん」」と『及川さん』&『鳴神さん』



『二人』はそれ以上何も語らずに去り、『斎藤君』も『読書』に戻ったのだった。以上はあくまで『斎藤君』個人の意見である(繰り返すが)。






 そしてここでまた『場面』が変わるが、『黒百合丘学園』で『視える人』として有名な『姫川君』はある『生徒』から『奇妙な相談』を受けていたそうだ。



「ひ、姫川君………その、君が『霊能者』だって聞いたからちょっと『相談』したいんだ………いいかな?」



 そう『姫川君』に話しかけてきたのは『見覚えのない男子生徒』だったそうだ。ちゃんと洗ってない『眼鏡』をかけていて、かなり太っていて、態度がものすごく『気弱そう』で『おどおど』している、そういう『男子』だった。もちろん『姫川君』は知らない生徒だったので、



「えっと、名前は………って『二年生』なんですか、失礼しました先輩。名前を伺っていいですか?」と『姫川君』



『黒百合丘学園』の生徒は『履いているスリッパの色』を見れば『学年』が分かるシステムになっている。この『男子生徒』は『難波』と名乗り、『後輩』相手でもかなり『卑屈な態度』で接してきた。



「い、いやぁいいんだよ『姫川君』、『敬語』何て使う必要ないから………(へらへら)………た、ただ君にはちょっと『お願い』があるんだ………い、今から言う『異世界へ行くおまじない』を使って、『探しもの』を探してほしいんだ………」と『難波先輩』



「『異世界』?? 『探し物』ですか?? 話が見えてこないんですが……その『探し物』って『何』なんですか?」と『姫川君』



「いやぁ………それが、『思い出せれない』んだよね………」と『難波先輩』



「はぁ???」




 全く『要領得ない話』なので『要約』すると『難波先輩』は『以下のように言っていた』らしい。


『………『僕』はこの前『ある方法』で『異世界』に行ったんだ。そしてその『異世界』に『忘れ物』をしてしまったんだよ。でも『それ』が『何』なのか全然思い出せれないんだ………そしてその『異世界』は実は『全ての人間』が『一生に一度しか入れない』場所で、一度『こっち』に戻ってきてしまうともう二度と『異世界』に再び入ることができない………しかも『誰でも入れる』わけじゃなくて、どうやら『霊能者』じゃないと入れないみたいなんだ。『氷室麗華さん』や『生野魚さん』にも話したけど断られちゃったね………だから『姫川君』しかいないんだよ。お願い! 『忘れ物』をとってきてくれるよね!?』と『難波先輩』



『いや、まあ、『困ってる』のなら別に『俺』は構いませんけど………その『忘れ物』のこと本当に覚えてないんですか? なにか『ヒント』とかあります?』と『姫川君』



『ないんだよそれが………でもたぶんだけど、『心』って言えばいいかな? そうとしか言えないんだけど………』と『難波先輩』



『こ、『心』?? なんですかそれ? 何かの『比喩』ですか??』



『姫川君』はこの後何度も『『心』って具体的にどういう意味ですか?』と聞き続けたが『難波先輩』は最後まで『よくわからない』しか返さなかったらしい。ただ彼は、


『『姫川君』なら『分かる』と思うんだ。君は『霊能者』だからね。今『僕』がいえるのは『それ』だけだから………じゃあ今からその『おまじない』を教えるから………』


『………(この雰囲気だと永遠に教えてくれないだろうな………)………わかりました』と『姫川君』



 では次がその『おまじない』の内容である。



『この『おまじない』は『学校から下校する時』から『始まる』んだ。まず『必ずいつものルート』を使って『寄り道』は絶対にしない帰ってほしい。それで『○○通り』の交差点の信号は必ず『三回青になってから』渡ってね。つまり『青信号』をわざと『二回』見逃すんだ。その後『○○公園』が道の突き当りに来ると思うんだけど、そしたら必ずその『公園』を『後ろ歩き』で通り抜けてほしい。絶対に『後ろ歩き』だからね? その先にたしか『○○(コンビニの名前)』があると思うんだけど、そこの『看板』の写真を撮って、あ、『一枚』でいいよ。それで自分の家の前についたら、かならず『三回回転』してから入るんだよ。回転はどんな回転でもいいけど絶対に『三回』しっかり回ってから入ってね。四回以上回ってもいいけど二回以下は絶対にだめだからね。いい? それをした後は『何をしてても』いいけど、『歌を歌う』ことだけは禁止ね。あと『夜22時』には必ず寝てほしい………今言った通りにすると『異世界』にいけるよ』と『難波先輩』




 この『おまじない』を聞いた『私』や『ユズハさん』には『強烈な既視感』があったのだが、あいにく『姫川君』は全く心当たりがなく『初耳』だった。彼はまじめに『メモ』をとってから『難波先輩』に約束したそうだ。


『………わかりました。では早速『今夜』にでも試してみますね』と『姫川君』


『ありがとう!(歓喜) あ、で、でも、できれば『他の人と一緒』にやった方がいいよ………さっきの『おまじない』は別に『一人でやらなければないけない』わけじゃないし、『複数人が別々の場所』で行ってもいいんだよ。とにかく『一人』でやらない方がいいよ。絶対『仲間』がいた方がいいから………』と『難波先輩』




 なんだか『先輩』は妙に『一人ではいけない』と念押しするので、この『先輩』が立ち去った後早速『姫川君』の周りに『女子』たちが集まってきて言い出したという。



『『姫川君』! さっきの『おまじない』の話聞いたよ! 私たちも『協力』したい! いいよね!?』と女子α。


『私も混ぜて~! なんか面白そうじゃん! 一緒に楽しもうよ~!』と女子β。


『私も! 私のこと認識できないかもしんないけど私も混ぜて!!(必死)』と『野崎さん』


『これはいい『怪談ネタ』になりそうだから私も………』と『塩尻さん』



『じゃあ『サカナちゃん』も参加する~!』と『サカナちゃん』



『『『えぇ!? サカナちゃんも!? じゃあ絶対安心じゃん! 私も参加する~!』』』と女子たち。


『………俺も参加していいか~? いや、ダメっていても参加するけどな………(小声)』と『姫川君』の友達。


『だめじゃない。皆ふるって参加してくれ(汗)』と『姫川君』



 すぐに『その場』で『おまじない』の方法が『共有』されたという。だがそこで『ある生徒』が『真っ青』な顔で『姫川君』のもとへ走ってきて叫んだらしい。




『………ひ、『姫川』聞いてくれ!? お前は信じられねーかもしれねーけど、さ、さっきの『難波先輩』って二年生………いきなり『消え』ちまったんだよ! 『階段』を登ったらほら、途中に『踊り場』あるじゃん? あそからまた『階段』を登ってったのが見えたんだけど………いざ俺が『踊り場』に入ったら『難波先輩』が『消滅』してたんだよ!』と『ある男子』




 どうやらこの『男子』は『難波先輩』が立ち去るのと同時に『トイレ』に行きたくなり、偶然『難波先輩』が上り始めた『階段』の『踊り場』の『トイレ』へ向かったらしい。だがその『階段』を登ってる最中に『難波先輩』が『忽然と消えた』というのである。



 それを聞いて『姫川君』が偶然そばにいた『サカナちゃん』にきくと、


『………あの『難波先輩』って何者かわかるか? 『幽霊』だったのか?』と『姫川君』


『『幽霊』って証拠は? 『超能力者』や『宇宙人』、『未来人』や『地底人』などの可能性はないって言える?』と『サカナちゃん』


『まあいえないか………わかった。『難波先輩』が『謎の人物』なら猶更『心』を持ち帰らないとな………』と『姫川君』


『まあ『幽霊じゃない』って証拠もないんだけどね~!(けらけら)』と『サカナちゃん』



 この『異世界へ行けるおまじない』の話は次回へ持ち越す。

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