其の四十三…『昼休み怪談部事始め:『高宮冬瓜』と『金沢『不思議野町』』にまつわる話『その二・中編』』』
今回は『其の四十二』の『続き』! 『私』が『小学五年生』だったころに通っていた『新横町小学校』で流行っていた『お金が増える神社』に『私』と『妹のかもり』と『新沢兄弟』と『その知り合いの五年生と六年生』の『合計12人』がやってくると、そこには『ナツメ』と『タクミ先輩』を含めた『菊原小学校』の『五年生と六年生7人』が集まっていたの。
その『菊原小』の子供たちが集まっていた『経緯』については『ナツメ』が『次』の内容で話してくれたんだ。
「………その『お金が増える神社』は『菊原小』でも流行ってて、『アイフォン欲しいのに親が『高いからアンドロイドで我慢しなさい!』って言われてた子』とか、『スイッチを買ってもらえなかった子』とかが『血眼』になって通ってたんだよね。そしたら『タクミ先輩』が『面白そうだからみんなで行こう!』って『軽いノリ』で言いだしてさ………まあ、でも、『あたし』も当時は『暇つぶし』程度のつもりで参加してたから『文句』いえないんだよね………(暗い笑み)」と『ナツメ』
「…………??」と『やっくん』
と言う感じでどうやら『私』と『ナツメ』は知らず知らずのうちに『小学生時代に出会っていた』ということらしい………ということは『私』も『ナツメ』の『幼馴染』ってこと??
………まあそれはいいや。ここからは『新横町小学校』と『菊原小学校』の子供たち『合計19人』による『不思議野稲荷神社』の『お金が増える生贄レース』の経緯を語っていきますね~。
『おーし! 全員ちゃんと『お金』は持って来てるな!? じゃあ俺が合図してるやる! よーい………』と『タクミ先輩』
『おい待てや! 合図は俺がやる! 『菊原』の奴は俺等より『数』で負けてるんだから引っ込んでろよな!』と『新沢兄』
『ああ!? 『数』は全然関係ねーだろうが馬鹿が! じゃあ『殴り合い』できめるかよ!? やりてぇなら俺は逃げねぇぞゴラァ!』と『タクミ先輩』
『タクミ先輩』って割と『不良』だったんだね………(汗)。まあでもこの『お金が増える競走』は別に『学校対抗戦』にする意味もなかったのですぐに『二人で一緒に合図をすればいい』って話になってね。だから『新沢兄』と『タクミ先輩』が(いやいやだけど)呼吸を合わせて同時に叫んだ。
『『………よーいドン!』』と『二人』
さて、こうやって『第一回戦』が始まったわけだけど、『出走直後』に立ちはだかる『100段の石段』の時点ですでに『結果』は見えていたわけね。『私』を含める『女子たち』はみんなすぐに『息』があがって『スピード』がみるみる落ちていき──『かもり』だけは涼しい顔だったけど──『新沢』などの『五年生男子』はもうちょっと進めたけどやっぱり勢いが落ちるのが早い。
そして『タクミ先輩』や『新沢兄』などの『六年生男子』たちが『悲鳴』をあげつつも『スタートダッシュ』で差をつけ、しかもその後も『少しづつ』だけど『確実』に『差』を拡げて行ってたんだ。だから『私』は『やばいやばい!』って焦り始める。
すると『私』の横にいた『かもり』がふいに『私の手』を掴んでから言ったんだ。
『………仕方ないなぁ、『私』に呼吸を合わせてよ『お姉ちゃん』』と『かもり』
『………え? 何の話………ってうわぁ!?』と『私』
いきなり『かもり』が『私』の手を引っ張って走り出したんだけど、その『スピード』の速いこと速いこと………! まるで『私の体』は『羽根』みたいに『飛びあがって』、『唖然とする他の子たち』を『疾風』の速さで『通り過ぎて』いく、それこそ『ピューッ!』って擬音が駆け抜けるように!
ビュゥンッ!!
『………!? な、なんだあの速さは………!?(悲鳴)』と『新沢』
そう、まるで『私の体』は『羽根』みたいだった。でもそれは『かもり』が『私の手』を引っ張って走ってるからだけど、『じゃあ引っ張られてる私はすごく痛かったんじゃないか?』って質問がでてくるかもしれない。でも答えは『NO』なんだよね。全然痛くなかったの。
本当に『マジ』で『全然痛くなかった』んだ! この時『私の体』はあたかも『追い風を帆に受けて高速で進む船』みたいな感じで、まるで『誰か別人の手』が『私の背中』を『押してる』みたいだったんだ。
ううん、『背中を押してる』は違う、『誰かが操り人形みたいに私の両足を動かして走らせている』ような感じだった。でもだからといって『私の足』は全く『痛くなく』て、だから確実に『私』は『自分の足』では全く走ってなかったんだ………って、これだけ言ったら少しは伝わるかな?
おかげで『私とかもり』は『最後尾』から『一瞬』で『最前列』にいた『六年生男子たち』の『すぐ後ろ』まで追いついたんだ。びっくりした『新沢兄』と『菊原小の六年生男子』が『悲鳴』をあげて、
『な、なんだお前らは!? バケモンかよ!?』と『六年生男子』&『新沢兄』
『その通りだよ、『私』は『化け物』なんだよ!(抜かそうとする)』と『かもり』
『ずりぃぞ『ユズハ』ああああああ!! 『かもり』に助けてもらってんじゃねーぞおおおおお!!』と後ろを走る『新沢』
『ふんぬぅ! 負けるかああああああ!!』と『六年生男子』
すでに『かもり』は『新沢兄』と『六年生男子』を追い抜かして『賽銭箱』に『肉薄』しいてたんだけど、『六年生男子』と『新沢兄』はすでに『作戦』を準備していた。『二人』とも『小銭』を持って来ていたので、それを『走る勢い』に任せて『力いっぱい投げた』!
ビュゥン! カン! カチーン!
『二人』が投げた『硬貨』はそのまま『かもりと私』の『頭上』を飛び越えていき、『新沢兄』が投げた『100円玉』は見事『賽銭箱』に入ったの。でも『六年生男子』の投げた『500円玉』は惜しいことに『賽銭箱』の『縁』に当たって弾かれてしまい………、
『賽銭箱』の『後ろ』から伸びてきた『手』が『キャッチ』したんだ。
『!?』と『六年生男子』&『新沢兄』
その『手』はご親切にも『500円玉』を『賽銭箱』に投入してくれた後『賽銭箱』の『後ろ』に引っ込んでしまった。思わずそれで『六年生男子』と『新沢兄』が固まってしまう。
それで『レース』は終了した。『千円札』を投入しようとしてた『かもり』が『ちぇ~』とあまり悔しくなさそうな顔で立ち止まり、『私』の方も『全然疲れていない足』でその場に立ち尽くす。一方『六年生男子』は慎重に『賽銭箱』の『後ろ』に回り込んで、
『だ、誰だそこにいるのは!? ………あ、お金だ………』と『六年生男子』
『賽銭箱』の『後ろ』には『誰もいなかった』らしい。だけど代わりに『2枚の500円玉』が置かれていたのでためらいがちに拾った。
そして『青息吐息』の『新沢兄』は『六年生男子』の様子を確かめると、気を取り直して『賽銭箱』の前で勝ち誇って、
『………ふ、ぶはははは! 俺の勝ちだぜ! さ~て? 『優勝者』は『賽銭箱』に入れた金額の『倍のお金』が手に入るって話だが………これってもしかして『賽銭箱』から取って良いってことなのか? えーとこれってどうやって開けるんだ………お?』
『新沢兄』は最初は『賽銭箱』の周りをうろうろして『開ける場所』を探していたが、すると突然『誰か』が『新沢兄』の『足首』を掴んでから、
『チャリーン』と『老人の声』
という何かが落ちた『音声』が聞こえた。ふり返って足元を見ると、そこには『100円玉が2枚』おちてたらしい。
『………もしかしてこれが『増えた』ってことか?? 他の奴らは『100円玉』投げてねーよな!?』と『新沢兄』
彼が『荒い息』を吐きながら集まってきた『他の子たち』に声をかけるが、皆『首を横に振って』みせる。そして『かもり』がいつもの『ニヤニヤ顔』で、
『誰も投げてないよ。安心しな、それが『君』の『優勝賞金』だからさ』と『かもり』
『………どうやらそれっぽいな。じゃあこの勝負は『新横町小』の勝ちってことで! じゃあな~! 俺は先に帰らせてもらうぜ~!』と『新沢兄』
『なんでだよ、俺だって『賽銭箱』にちゃんと入ってただろうが! 俺だって『優勝』だよ!』と『六年生男子』
『はぁ!? お前は本当は『外してた』のに『入れてもらってた』じゃんか! 俺の勝ちだろ!』と『新沢兄』
『入ったんだから一緒だろうが! それに『賽銭箱にお金を投げるゲーム』じゃねぇだろこれは!?』
『だったら猶更だろ! 明らかに俺の方が先に入ってた!』
『そんなの知らねーよ! だってちゃんと『お金が倍』になってるんだもん。ほらみろよ、ちゃんと『1000円』になってるだろうが! つまり俺もちゃんと『優勝』したんだよ!』と『六年生男子』
『くそが! お前は『ずる』してるじゃねーか! そんなのぜってーおかしいって!』
『『ずる』じゃねぇよ! そもそもお前はあの『手』が『誰』なのかわかるのかよ!?』
当たり前だけどこの場にいる『全員』は『競走』に参加してるのだから『賽銭箱』の後ろに『六年生男子の仲間』がいるはずがない。そして実際に『皆』で『社殿』の周囲を探し回ってみたけど『隠れてる人』を見つけることができなかった。
それでも『新沢兄』は『いいやあれは『ずる』だ!』と譲らなかったが、『かもり』がやっぱりいつもの調子でたしなめたんだ。
『『君(六年生男子)』も『優勝』でいいと思うよ。『二人で一位』だからもう帰って良いってことだよ。でも『欲』は出さないようにね。『一日一回』しかできないからね』と『かもり』
『なんでだよ!? 『賽銭箱』に入れるの『ずる』してたじゃん!』と『新沢兄』
『別に『賽銭箱』に入れるのが『ゴール』じゃないからだよ。それに『審判』はこの場の誰でもない、『審判』が『そうだ』と思ってるのならそれに従わないとダメだよ………それとも『怖い目』にあいたいの?』と『かもり』
『………『審判』なんてどこにいるんだよ?』と『新沢兄』
その言葉に『かもり』は答えなくて、誰も発言しなかったから一瞬だけど『無言』が流れる。
ビュオオオオン………。
すると『山の山頂方向』から『冷たい風』が吹いてきた。それを浴びた『新沢兄』は『ブルッ』と思わず体を震わせてから、
『………(なんだこの女、気持ちわりぃ奴だな………)…………チッ、まあ金が増えたからどうでもいいか。俺は帰るぜ』
ここで『新沢兄』は『かもり』を『気持ち悪がってる顔』になってからそのままおとなしく立ち去ってったんだ。でも『弟』が慌てて、
『えぇ!? 待ってよ兄貴! 俺まだ終わってないんだって! 先に帰らないでよ!』と『新沢』
『お前が『ノロマ』だからだろうが。『ルール』で『優勝した奴』はさっさと帰らねーといけねーんだよ。あばよ』と『新沢兄』
『そんあああああ!! 待ってよおおおおお!!』
結局『新沢兄』は『弟』を見捨ててさっさと帰ってちゃったんだ(哀れ)。そして他方『かもり』の話を聞いていた他の子たちは皆『稲荷神社』の境内を見渡し始めて、
『………『審判』って誰なの?』と子供A。
『どこにいるの? どこから見てるの………??』と子供B。
『どういう『ルール』なの?? 『お賽銭箱』に一番最初に『お金』を『ぶつけたら』それでいいの??』と子供C。
『稲荷神社』は前にも言った通り『山林の中』にあるから周りは『木だらけ』で『昼間』なのに薄暗い。その『暗がり』に『何か』を見ようと思えば『見える』から『子供たち』は皆『怖がってた』けど、『私』は『かもり』が『神社の屋根の上』を『一瞥』していることに気づいた。なのでそこを見てみると『カラス』が『三羽』止まってた(それだけだった)。
『さぁね。でも『ルール』はちゃんと守ってくれるみたいだから『安心(?)』してよ(ニヤニヤ)。さぁ『第二回戦』を始めようよ。早く終わらせないと今日中に帰れないよ』と『かもり』
『またやるの………? もう一回だけで滅茶苦茶疲れてるけど………(辟易)』と『新沢』
一方『ナツメ』の話だと、この時『ナツメ』と『タクミ先輩』はこんな話をしてたらしいよ。
『………さっきの見ただろ『ナツメ』…………この『ゲーム』は『欲張ってる奴』が『不利』なんだ………『小銭』だったらああやって『投げる』ことができるけど、『お札』はできねーじゃんな………わかってたら『500円』持って来てたのに………ちきしょう………』と『タクミ先輩』
確かに『タクミ先輩』が持って来ていたのは『5000円札』だった。逆に『100円』だけ持って来てた『ナツメ』がちょっと考えてから、
『じゃあ『あたし』のと『交換』してあげる』と『ナツメ』
『なんでだよ!? 普通に考えたら『ナツメ』が『100円玉』でいいじゃん! なんでそれを交換して自分から不利になろうとするんだよ!? あれか? 『5000円』の方がいっぱい増えるからそっちがいいって言いたい………』と『タクミ先輩』
『違う。『タクミ』が怖がってるから『あたし』が替わってあげるってだけ。だって『あたし』別に怖くないもん(平然)』と『ナツメ』
『ナツメ』は本当に『悪気なく』いったらしい(相変わらず格好いい~☆)。でも『タクミ先輩』は意固地になって、
『なんだよそれ!? それで本当に交換したら俺『超ダサい』じゃんか! 交換してなくていい! 俺はこれで勝つから問題ないもんね!』と『タクミ先輩』
その後『第三回戦』と『第四回戦』が行われたわけだけど、この『二回の競走』で『六年生男子』は『タクミ先輩』以外は『優勝』して離脱することができた。そして『四回戦目』では『新沢』も無事に『クリアー』できたので途端に大喜びで、
『ひゃはははははは! あばよ『ノロマ』ども~! 俺は先に帰ってるぜ~! ひゃはははははは!』と『新沢』
もうなんか、こいつはマジで『哀れな奴』だから『私』は正直怒る気も起きなかった。そして気づくと時刻も『夕方』になっていることに皆気づいたわけで、すると『女子』の一人がこんなこと言いだしたんだよね。
『………ねぇ。もう疲れて走れないし足も痛いし、もうやめようよこんなこと………『言い出しっぺ』も居なくなったし、もうみんなで帰ってもいいよね………?』
でもこの時『音頭』をとっていた『タクミ先輩』はまだ残ってたんだけど、疲れた顔をしていて特に反対していなかった。だから『皆』が『そうだよそうだよ!』と賛同し始めて、
『や、やっぱり帰ろうよ! なんかこの神社怖いし………』
『遅くなったらパパに怒られちゃう………もうそろそろ帰らないと………』
『あ、ていうか迎えに来てってそろそろ連絡しないと………』
そういうなり『一人の女子』がスマホを取り出して『パパ』に連絡し始めた。一応『山の中』だけど『電波』は普通につながってて、それで『パパ』が電話に出たので『迎えに来て』と皆の前でお願いしいたんだ。
『………あ、あのねパパ? もう帰るから迎えに来てほしいんだけど………』
でも、すると『電話の向こうのパパ』は困った声になって、
『え? もう帰るのかい? だって『ゲーム』は終わってないんだろう?』
『………え? なんで知って………』と『女の子』
『『ゲーム』で『優勝』か『ビリの人』が決まるまで終わっちゃだめだよ。大丈夫、ちょっとくらい遅くなってもパパもママも怒らないからね。ちゃんと『お小遣いを増やして』帰ってくるんだよ、いいね? 終わったら電話しなさい。じゃあ頑張ってね』
『ぱ、パパ!? 何言ってんの!? もう遅いからすぐに迎えにき………』
でもそこで『電話』は切れてしまった。『女の子』は『真っ青な顔』になって、
『………『ビリの人』を決めるまで帰っちゃダメって言われた………最後までしないとダメみたい………』
そこで『私』も含めて『その場の全員』が『親』に電話を掛けたけど、返ってきた返事は『全く同じ』だったんだ………。
………でもこれは『全て終わった後』の話だけど、『私』が『かもり』と家に帰って『パパとママ』に、
『なんでさっき『電話』した時『競走』がまだ終わってないって知ってたの!?』と『私』
と聞くと『二人』は不思議そうに答えたんだ。
『何の話??』とパパ。
『え、電話してたの? ………あ、本当だ履歴があるわね。ごめんね~気づいてなかったわ~』とママ。
『電話には出ていない』と二人は口をそろえて言い、しかも『私とかもり』が夜遅くに帰ってきても別に何とも思っていなかったようだったんだ………あれは一体何だったのかいまだによくわからないよ。
『………ケケケケ、『向こうの世界』は楽しいでしょ、お姉ちゃん………?』と『かもり』




