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其の四十二…『昼休み怪談部事始め:『高宮冬瓜』と『金沢『不思議野町』』にまつわる話『その二・前編』』』

 今回は『前回』に引き続き『私』こと『高宮柚葉』の『双子の妹』である『冬瓜かもり』にまつわる話だ。『時期』はちょうど『私たち』が『小学五年生』だったころ、つまり『かもり』が『行方不明』になる『少し前』のことである。


 

『私たち姉妹』は『金沢』にある『新横町』という『小学校』に通っていた。この学校は『金沢』の中心部にある『新横町商店街』に隣接していて、昔は大きな学校だったらしい。でも『私たち』の時代は『全学年1クラス』しかない小さい『小学校』だった。『お母さん』の話だと近々『統廃合』されるとかなんとか。



 そして『当時』の『新横小』ではある『遊び』が流行っていた。その『遊び』を最初に『クラス』に紹介してきたのは『新沢』という男子だった。




『なぁ、『ユズハ』と『アヤメ』は『お金が増える神社』の話しってるか!?』と『新沢』




『お金が増える神社?? なにそれ? どうせいつもの『嘘』なんでしょ?』と『ユズハ』


『嘘じゃねーし! それなら『(新沢の)兄ちゃん』呼んでやろうか!? まじであるんだって『お小遣いを賽銭箱にいれると『倍』のお金が戻ってくる神社』がよ!』と『新沢』



 ちなみにこの『新沢』と言う男子を一言で表すと『ジャイアンがいないドラえもん世界のスネ夫』みたいなやつで、『お父さん』が『どこかの会社の社長』だったらしい。でも『どの会社の社長』なのかはいまだにわからないし、正直興味もないけど、とにかくこの『新沢』はことあるごとに『お金持ちアピール』をしていて、それは鼻にかけて『クラス』の中で『ガキ大将』みたいなポジションになっていた。


 だから『私』は『新沢』のことが嫌いだったし、それどころか『クラスメイト』でこいつが好きな子はいなかったんじゃないかと思う(本当に嫌い)。そんな『新沢』が『変な話』をしてきたので『私』は信用しなかったんだけど、すると一緒に聞いていた『かもり』が話を合わせてきたんだ。



『『お金が増える神社』………それって『不思議野稲荷神社』のこと? その話なら聞いたことあるよ私も。『競走』して『一番最初』に『賽銭箱』に『お金』を入れた子『だけ』が、『投げ入れた倍の金額のお金を取り戻せる』って『不思議な神社』だよね』と『かもり』



『なんだよ『かもり』は知ってたのかよ~! まさかお前も『参加したい』とかいうんじゃないだろうな?』と『新沢』



 ちなみにこの時『新沢』の周りには『いつも一緒にいる取り巻きの男子たち』が数人いた。こいつらが『新沢』には『僕たち友達だよ』といいながら、裏では『新沢の悪口』をいつも言っていたので『私』は『この子たち』が何がしたいのかよくわからずいつも不思議だった………まあそんな話は今は関係ないけどね。



『それはどうしようかな? それより『お姉ちゃん』はどうするの? 参加するの?』と『かもり』


『い、いや、それよりも話が全然見えないって言うか………どういうこと??』と『私』



『かもり』がここで『詳しい話』をおしえてくれた。



 なんでも『金沢』の『山の方』には………『一番近い山』が『卯辰山』なのでたぶんあの辺りなんじゃないかと思うけど正直『自信』はないかな………には『不思議な稲荷神社』があるらしい。その『お稲荷さん』は昔『中国南部』から『日本』に飛んできたって『伝説』があるらしくて、『芋堀藤五郎の奥さん』に『この土地で砂金が採れる』と言う『夢のお告げ』をしたという『伝説』もあって………あ、ごめんなさい。『芋堀藤五郎』は『金沢』の地名の由来になった『民話』の主人公のことです(石川県の人じゃないとあんまり知らないよね)。


 とまあ、そんな感じで『由緒ある神社』…………かと思ったらそういうわけでも無くて、よくわかんないけど『山の奥のさびれた神社』なんだよねその『お稲荷さん』は。『廃神社』というわけじゃないんだけど、『私たち』が何回足を運んでも『神主』も『巫女さん』も見たことないし、そもそも本当に『管理人(?)』がいるかもわからなかった。


 もう何年もこの『神社』には行ってないけど、ボロボロになって『鳥居』が倒れてても驚かないと思う。しかも『山の上』にあるので『人間』は見たことないけど『猿』や『鹿』はみたことあるんだよね(友達は『熊』もみたことあるらしい)。





 ………と、ここまで『私』が話すと『やっくん』が手をあげて、


「…………あの、さっき『不思議野稲荷神社』って単語が聞こえてきたんですが………もしかしてその『お金が増える神社』って『不思議町』にある『神社』なんですか? ということは『ノナさんの話』以外に『不思議町』に行く方法が………?」



『私』はそこでちょっと天を仰いでから、


「あー、なんていうか………今回の『怪談』の舞台になってる『お稲荷さん』が『不思議町稲荷神社』って名前だったことが分かったのは『最近』で、なんというか………『私』の考えでは『最近になってこの『お稲荷さん』が『不思議町』に『引っ越し』したんじゃないかと思っててさ。なぜそうかんがえるかというと、以前『稲荷神社』があったはずの場所が『何もない空き地』になってることと、他の『不思議町』に関する『怪談』の中にこの『神社』が登場してることを合わせてなんだけど………まあそういう感じなんだ。だから『私』が『不思議町』への『別の行き方』を知ってるわけじゃないんだよね………(汗)」と『私』


「そうですか………『死なない方法』で『不思議町』へ行けるやり方があるんじゃないかと期待してましたが………」と『やっくん』


(…………『お金が増える神社』ってもしかして『あの』…………? まさか………)と『ナツメちゃん』





 ………話を『かもりの話』にもどそっか。でもなんでか知らないけど、当時の『新横町小学校』では『『ある遊び』をするとお金が増える神社』と呼ばれていたそうなんだ。その『遊び』は以下の通りだそうだよ。



『いいか? その『お稲荷さん』は『鳥居』の向こう側に『100段の石段』があってだな、そこを登ると『神社の建物(社殿)』と『賽銭箱』があるんだ。なんでも『噂』によると『鳥居を『スタート地点』にして『参加者全員』で『競走』して、そんで『一番最初に賽銭箱にお金を入れた奴』が『優勝』なんだ。そんで『優勝』すると『お賽銭箱』に入れた金額の『倍』のお金がもらえるんだよ! 信じられねーかもしれねーけどマジなんだって! みんな『お小遣い』が少ないって困ってるだろ? そこで『お小遣い』増やしに行こうぜ!』と『新沢』



『えぇ………なにそれ?? そんな話信じられないんだけど~!』と『私』


『なんか作り話みたい………』と『アヤメ』



『マジなんだって! じゃあ『信じられない』なら『一円』とかでもいいからさ? お前ら二人も『参加』しろって! 本当にマジだからさ! あ、でも『かもり』はだめだぞ! だってお前は『妖怪』だから『参加資格』ねーんだからな!』と『新沢』


『はぁ!? 何勝手なこと言ってんのよ!? 『かもり』こいつ殴っていいよ!(怒)』と『私』


『新沢』を代表する『クラス』の『気の強い子』達は皆『かもり』を『妖怪』と呼んでいた。でもそれは『かもりをいじめている』のではなく『かもりが怖かった』からだ。だって『喧嘩』で『かもり』に勝てる奴は誰も居なくて、『新沢』も一度『5人がかり』で『かもり』を殴ろうとして『返り討ち』にあって以来、『かもり』が近づいてくるだけで『怯える』ようになったからだ。



 なので『私』の言葉を聞いて『かもり』が『前に一歩踏み出す』と途端に『新沢』が悲鳴を上げて、


『おい! やめろ! な、殴ってきたら『先生』にチクってやるからな!(防御姿勢)』と『新沢』



『何もしてないけど?(ニヤニヤ)でもさ、『君』は『一つだけ』大事なことを『隠してる』よね。その『稲荷神社レースゲーム』は『優勝』すると『倍のお金』が貰えるんだけど、でも『一日に一回』しか参加できないんだ。だから『優勝』したらすぐに帰らないといけないんだけど、逆に言うと『優勝できない』とずっと『レース』を何回も続けないといけない………この『レース』は『最後の一人』になるまで終わることができない………その話はしないとダメじゃない?』と『かもり』



 なんでもその『お稲荷さん』でおこなわれる『レース』は『一番足が遅いビリの人』を一人決める性質のものだとか。そこで『私』が『新沢』を睨んで、


『………じゃあその最後まで『優勝』できなかった『ビリの人』はどうなるの? まさか『お金が増えて買えることができる』なんて言わないよね………?』と『私』



『そ、そうだよ。ちゃんと『ビリの奴』も『お金』を貰えるから………(明後日を見ながら)』と『新沢』


『『嘘』だよね。『ビリの人』の『お金』は増えないし、それどころか『怖い目』に遭うんだよね? だから『新沢』は『お姉ちゃん』と『アヤメちゃん』に声をかけたんでしょ? 『クラス』で一番『どんくさい女子』だから絶対に『自分』が『ビリ』にならないもんね………(ニヤニヤ)』と『かもり』



『う゛………く、くそ! そこまで知ってたのかよ! やっぱ『かもり』がいねーところで話すべきだった! でも『ユズハ』はいっつも『かもり』にくっついてるからできねーんだよくそが! お前らいつも『べたべた』して気持ちわりーんだよ!(やけくそ)』と『新沢』



 どうやらその『お金が増えるレース』は『ビリの人をスケープゴート』にするものなのだそうだ。そうなるとなにやら『不穏』というか、『私たち』が真っ先に思い至った言葉は『デスゲーム』だった。どんなものにしても絶対『やばい』のは子供でも分かる。


 なので当然『私』も『アヤメ』も怒って、



『ふっざけんな屑! 『私たち』が足遅いからって『いけにえ』にしようって!? お前が『いけにえ』になれ馬鹿! 絶対に参加しないから!』と『私』



『しかも『新沢』が『生贄』を探してるのは、『六年生のお兄ちゃん』から『強制参加』させられたからでしょ? このままだと『自分たち』が『いけにえ』にされるかもしれないから『もっと足の遅い子』を探してただけだもんね………?』と『かもり』


『死ね! お前が『いけにえ』になって死ねよバーカ!』と『アヤメ』


『うるせえええええええ!!(怒髪天) ぶっ殺してやるううううう!!』と『新沢』



『新沢』の一番『厄介な所』は一度『キレる』と『滅茶苦茶に暴れて』手が付けられなくなることだ。だが『かもり』が一発殴るとすぐに『おとなしく』なり、その代わり『涙目』で『私たち』に向かって『吐き捨てて』教室を出て行こうしたんだ。



『………糞が! お前らなんてぜってー誘わねーよ! おい行こうぜ! 『一年生か二年生』を無理やり参加させればいいじゃんな! 俺等よりぜってー足遅いし『殴って』でもいうこと聞かせれば楽だからな! 最初からそうすればよかったんだよ! 行こうぜ!』と『新沢』



 だけどこいつの『言葉』を聞いて『私』はまた『カッ』となって、


『はぁ!? 小さい『一二年生』を『いけにえ』にする気!? あんたどこまで『ゲス』になったら気が済むわけ!? わかったわよ、『私』が参加すればいいんでしょうが! だから『下級生』を巻き込むのやめなさいよ! それで満足でしょ馬鹿!』



『はぁ? もうお前は参加なんてさせねーよ! ………って言おうと思ったけどしょうがね~な~、『土下座』すれば聞いてやってもいいが?(どや顔)』と『新沢』


『『かもり』! こいつ『ぼこぼこ』にしていいよ!』


『分かったわかった! 参加させてやるよ! 精々頑張って『いけにえ』になってくれよな! 期待してるぜ『ユズハ』!』


『『アヤメ』は参加しないでいいからね! 私と『かもり』であの馬鹿『いけにえ』にしてくるから!』


『う、うん、気を付けてねユズハちゃん………』と『アヤメ』


『お姉ちゃんは本当に『おせっかい』だね……下手したら『ビリ』になるかもしれないのに………』と『かもり』


『その『ビリの人』は『怖い目』に遭うっていうけどさ、どういう風な『怖い目』なの?』と『私』



 私は『怖い目』の『具体的話』を知りたかった。だけど『かもり』はとぼけて、



『………『怖い目』は『怖い目』だよ。何が起こるかは『ご想像』にお任せするけど、『口にするのも怖ろしい』…………とだけいっておこっかな?………まあ安心してよ、『私』がいる限り『お姉ちゃん』が『ビリ』になることは絶対にないからさ………』と『かもり』





 ………と、『私』がここまで話して、そこで『ふっ』と『ナツメ』が『何か悩んでるような顔』をしてることにきづいた。なので、


「どうしたの『ナツメ』? なにか考え事?」と『私』


「…………その『お金が増える神社』の話、『あたしの小学校』でも流行ってたんだよね………まあそれはいいわ、続けて『ユズハ』」と『ナツメ』






 ………さて、それでは『小学五年生』の『私』と『かもり』は『新沢』達と例の『お金が増える神社』へと『土曜日』に足を運んだわけだ。この時一緒にいたのは『新沢』といつもつるんでいる『友達の男子三人』と『新沢のお兄さん』とその『友達二人』と『お兄さんと同じクラスの女子3人』だった。皆がそれぞれ『自転車』できたり『親に車で送ってもらったり』して『山の中』にある『稲荷神社』の『鳥居』の前に来ると、そこに『見慣れない子供たち』が『6~7人』先に集まってるのが見えたの。



『………あん? 誰だお前ら!? どこ小だよ!?』と『新沢兄』



 私たちが通っていた『新横町小学校』はすでに言ったけど『全学年1クラス』なので、『他の学年の子たち』も大体顔を憶えていた。でも先に『鳥居』に集まっていた子たちは全員『知らない顔』だったし、でも『同世代っぽい』から『他の小学校の子たち』だって分かったってこと。すると相手の中で『一番背の高い男の子』も『攻撃的な態度』で、


『『菊原小』だよ! そういうお前らは誰だ!?』


『俺らは『新横町小』だよ! お前ら『菊原』の奴らかよ!? この神社に何の用だぁ!?』と『新沢兄』


『『新横』かよ!? うんなもん『お小遣い増やし』に来てるにきまってんだろ! なんだぁ? 俺等を邪魔しに来たのかぁ!?』と『背の高い男子』



 この『菊原小学校』は『新横町小学校』の『隣の校区』の『小学校』のことね。別に『新横』の生徒と『菊原』の生徒が『仲が悪い』とかそういうことはなく………『私』は個人的には『幼稚園で仲良かった子』が『菊原』にいたし………正直『ほとんどかかわりがない』って感じだったんだけど、そこは『小学生』だから『その場のノリ』でこんな感じになってるだけだった(苦笑)。それでこの『菊原』の子たちも『お金を増やすレース』をするって話を聞いたので、『じゃあ一緒にやろうよ!』と言う話になったんだよね。



『だったら面倒くせぇし『全員で一緒』にやればいいじゃん! そうしようぜ!』と『新沢兄』


『『菊原VS新横』かよ! なんか面白れーじゃん! どっちの生徒が『ビリ』になるか賭けようぜ!』と『背の高い男子』





 ………と、そこまで『私』が話していると、『ナツメ』がここで『手』をあげてこんなことを言ったんだ。


「………ちょっと待って『ユズハ』…………なんかさっきから『すっごい既視感』があったていうか………その話って『7月』くらいじゃなかった? 梅雨明けで、しかもその『ゲーム』は最後『四人』で『競走』したよね? その『ユズハ』が『背の高い男子』って呼んでる人と、『金髪の女の子』と、そして『顔がそっくりな双子の女の子』の『四人』で最後『賽銭箱』まで競走して……覚えてない?」と『ナツメ』


『私』は驚いて、


「…………え? なんで『ナツメ』しってんの? 確かに最後は『背の高い男子』と『私』と『かもり』と『金髪で青い目の女の子』と『四人』で………うん? 『金髪で青い目』…………って、も、もしかしてその女の子って『ナツメ』なの!!??」



 すると『ナツメ』が笑って、


「あはは、まさか『あたし』が『小学生』のころに『ユズハ』と会ってたとは知らなかったし、しかも『あの子』が『かもり』だったとはね………あ、ちなみにその『背の高い男子』は『タクミ先輩』だよ。あの人と『あたし』は『幼馴染』で『小学校』が一緒だったんだよ」



 どうやらこの『かもり』にまつわる『稲荷神社の怪談』には『ナツメ』も深く関わっていたらしい。『私』は個人的には『すっごく驚いた』し、しかも『ナツメ』にずっと『片思い』してる『タクミ先輩』まで参加していたとは………やっぱり『金沢』って田舎だから人間関係が狭いね~(笑)。



「…………いや、『金沢』が田舎かどうかは関係なくて、単に『ナツメちゃん』や『ユズハさん』の『交友関係』が『広すぎる』だけな気がしますよ………」と『やっくん』



 ああ、この話はまだまだ『続く』んだけど、長くなったから今回はここまで。続きは『後編』をお待ちくださ~い(悪しからず)。


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