其の二十一…『恋愛について:『金沢市街地の『夢の発明:タイムマシン』の話』
今回の話は『ナツメちゃん』が『私』こと『やっくん』と『ユズハさん』に話してくれた『恋愛関係の四つの怪談』の『三つ目』である。なのでこれを読む前に『一つ目と二つ目』を読んだ方がいいかもしれない。だが例のごとく『怪談』自体は独立していて他の『怪談』とつながりはない。
この話は『ナツメちゃん』の『男友達』の一人である『ミッチーさん』という生徒が『体験』した話らしい。だが『彼一人』が体験したわけではなく、『もう一人』の人と『二人』で体験したことだとか。だがその『もう一人』は『昼休み怪談部』には来ていないのでそっち側の話は聞けていないし、まあ『内容』的に聞く必要はあまりないのじゃないかと『私』と『ユズハさん』は思っている。
ちなみにその『ミッチーさん』が『ナツメちゃん』の紹介で『部室』を訪れた時のことだ。『初対面』だった『私』を彼は『恨みが増し増しになっている………恨みがましそうな目』で、
「…………あんた『やっくん』とか言ってたな。『ナツメ』とは『幼馴染』とか言ってたが『俺』はお前のこと知らねーぞ。『保育園』と『小学校』と『中学』のどれが『ナツメ』と同じだったんだ?」とミッチーさん。
一緒に来ていた『ナツメちゃん』が『メンドクサッ』と書かれた顔でやっぱり『明後日の方向』を向き、『ユズハさん』が『ひきつった笑い』を浮かべている。『私』は『怪談は?』とは思いつつも、
「えっと、『高校』以外は全部『ナツメちゃん』とは違うところですよ………『高校』で初めて一緒になったので驚いてたくらいでして………」と私。
「なんだよ! そんなの『幼馴染』なんて言えねーじゃん! 俺は『保育園』から『高校』まで全部『同じ』だし、『小学校』と『中学』は『全学年同じクラス』だったんだぞ! もうこんなの『運命』としかいえねーだろ! なのになんで『お前』なんだよ!? お前は『ナツメ』と『同じクラス』になったことすら一回もねーだろうが! 違うか!?」と『ミッチーさん』
「はぁ、確かに一回もないですけど………」と私。
「だよなぁ!? じゃあなんで『幼馴染』なんだ!? 一体どこをどう見たらお前は『ナツメの10年来の幼馴染』になるんだよ!?」とミッチーさん。
『私』はそこで『ナツメちゃん』に『教えてあげてないの?』と目線で尋ねると『ナツメちゃん』は『何回も教えてる。こいつは『やしお』に『八つ当たり』したいだけだから意味ないって』と『オーラ』で返事してきた。なので『私』は『ミッチーさん』に向き直って、
「『ナツメちゃん』は何回も言ってるはずですよね? 『僕の母さん』と『ナツメちゃんのママさん』が『同じ職場で働く友達』でして、『二人』が『家族ぐるみ』でよく遊びに出かけていたので、『母親』に連れられて『僕』と『ナツメちゃん』も一緒によく遊んだんですよ。だから『学校』は『高校』入るまで全然違います。そもそも『ナツメちゃん』の『実家』って『能美市(九谷焼の本場)』にありますし………」と私。
(なんで伝わんのよ………)とナツメちゃん(イライラMax)。
「へ~、『家族ぐるみの付き合い』だったわけかぁ。結構頻繁に遊んでたのナツメ?」と柚葉さん。
「…………………『連休』の時くらい(小声)」とナツメちゃん(しおしお)。
『ナツメちゃん』の家族は『能美』に住んでいて『ママさん』が『金沢』の職場で働き──『能美』と『金沢』は『20キロ以上』離れているのでちょっと珍しい。『能美市民』は地元か『小松市』で働いている人の方が圧倒的に多いらしいが──それが偶然『私の母』と同じだったというだけだ。
すると『ミッチーさん』は『なぜだぁ!』と『泣き叫び』ながら背中を『力強くエビぞり』にして、
「『母ちゃん同士が同じ職場だっただけ』だと!? そんなの『俺』の方が圧倒的に『一緒に過ごした時間』が長いじゃねーか!! それがなんでだ!? なんで『俺』じゃなくて『お前』なんだよ!!?? どうしてなんだ『ナツメ』ぇ!!! 『幼馴染レベル100』の俺より『幼馴染レベル30』の『やっくん』をなんで選んだんだよ!!! そんなに『俺』にいやなところがあるのか!? 教えてくれ! ちゃんと悪いところ全部直すから教えてくれええええええええ!!!!(絶叫)」
「あー本当ウザい、そういうところがマジで『生理的』に『無理』だから」とナツメちゃん。
途端に『ミッチーさん』が『撃沈』してしまった。『私』は『もうちょっと言い方考えた方が………』と言いかけて『ナツメちゃん』から『般若のお面そっくりな形相』で睨まれたので沈黙した。『ユズハさん』曰く『やっくんがそれ言っちゃだめだよ』とのこと。む、難しい………精進いたします(汗)。
『謎の前置き』が発生してしまった(苦笑)。これはこんな『ミッチーさん』がある日の『夜更け』に『金沢の中心市街地』を『一人』で歩いていた時のことらしい。
「おっと、ここで『未成年なのになんで『夜10時以後』に外出していた?』とか聞いてくるのは『野暮』ってもんだぜ? 俺って『背が高い』から『制服』来てないと意外と『高校生』だってバレないんだよなぁ~。でもそんなの『この学校』じゃあ『俺』だけじゃねーだろ?」とミッチーさん。
『ミッチーさん』は別に『ヤカラ』とかではないのだが、『高校生』でも気にせず『深夜』まで『金沢の中心部(通称『街』)』でよく遊んでいるらしい。そしてその日は『友達』と『カラオケ』に行った帰りで、一人で『アーケード街』を歩いていたそうだ。
いくら『街』といえども『水商売が集まるエリア』から少し離れた『百貨店やデパートや市場が集まるエリア』は『人通り』のない寂しい場所になる(車はそこそこ通っているが)。そしてその『百貨店エリア』には『商業ビルの一階に入っている結婚式場』があるのだが、もちろん普段は『深夜』は営業していないので『入り口』は閉まっていて『建物』の周辺も『真っ暗』である。
だがその日だけは『いつも』とは違い、『ミッチーさん』が偶然『結婚式場』の前を通りかかると『式場』の『入り口』が開放されており、その『内部』や『建物の外側』の『ライト』も点灯していたのである。
『………あり? こんな時間に『結婚式』なんてやってるのか?? 珍しいなぁ』とミッチーさん。
彼は何となくだが気になって立ち止まって『式場』を眺めた。だがその『式場』は『営業している』ようには見えても『入り口の前に立つ従業員』がどこにも見えなかったという。大抵『昼間』にこの『式場』の前を通ると『従業員』が立っていて『式の参加者』の『招待状』を確認したりしているのだが、その手の人間はどこにも見当たらなかったのである。
だが『ミッチーさん』がしばらく眺めていると『スーツ姿の招待客』と思しき人たちが何人か『入り口』に入っていくのは見えた。そして内部から『大勢の話し声』や『音楽』も聞こえてきたという。
この話を聞いて『ユズハさん』が、
「うーん、『妙』と言えば『妙』だねぇ………でも『妙』成分がちょっと少ないよね。もうちょっと『わかりやすい異変』ってなかったの?」
「いや、『本来営業してないはずの深夜に結婚式が行われている』ところが『一番妙な部分』なんじゃねーの? まあでも、『俺』も『妙』とは思いつつも『そこまで気になる』こともないからそのまま帰ろうとしたんだよ。でも………」と『ミッチーさん』
最初『深夜の結婚式』を目の前にしても『ミッチーさん』は『こんな時間にやるなんて変だな』とは思っただけでそのまま立ち去ろうとしたらしい。だがそこですぐ近くに『見慣れた顔の女子』が立っていることに気づいたという。
『あれ? 『ハルカ』じゃんか。お前何してんだ??』とミッチーさん。
『………先輩? あれ? え? なんで私こんなところに??』と『ハルカさん』
その『女子』は『ミッチーさんの友達の二歳下の妹』の『ハルカさん』だったそうだ。『ミッチーさん』がよく『友達の家』に遊びに行っていたので顔見知りだったらしい。だがこの時『ハルカさん』は『パジャマ』姿で『枕』を小脇に抱えながら『結婚式』の前で『棒立ち』していたそうだ。
『なんで私こんなところに………? 家で普通に寝てたはずなのに………もしかしてこれは『夢』…………??(目をこする)』と『ハルカさん』
『一体全体どういうことなんだ?? 『真夜中の結婚式』に『突然現れたパジャマ姿の後輩』っていったい何が起こってんだ??』と『ミッチーさん』
『………私の名前が呼ばれてる………』
すると『ハルカさん』がまるで『夢遊病』みたいに『フラフラ』と『結婚式場』の入り口に近づいて行った。『ミッチーさん』が『おい待てよ!』と追いかけると、『ハルカさん』はそのまま『入り口』から『式場の内部』に入ってしまったという。
なので『ミッチーさん』も一緒に入ったのだが、内部ではすでに『招待客』が全員着席していて『司会者』が『新郎新婦』の『なれそめ』を語り始めているところだった。『ミッチーさん』は大勢の人を見てキョドって、
『えっと………(しばらくもじもじしていたが)………と、とにかく帰るぞ『ハルカ』! お前何寝ぼけて知らない人の結婚式に乱入してんだよ………!』とミッチーさん。
『名前を呼ばれた気がしたんですよ先輩………ていうか誰も私達に気づいて無くないですか?』と『ハルカさん』
確かに彼女の言う通り客もスタッフもだれも『ミッチーさんとハルカさん』に近づいてこない、というか明らかに『気づいていない』ようだった。皆が『プロジェクター』を集中しているのだ。そうなると『ミッチーさんとハルカさん』も『所在無げ』になって、なんとなく固まってその場から動けなくなってしまう。
そしてその流れで二人も『プロジェクター』に映し出された『映像』を自然と眺めることになったそうだ。だがそこに映し出された『新郎の子供のころの写真』に『ミッチーさん』は『強い既視感』を憶えた。そして『解説』が流れてくる。
『………新郎新婦の『出会い』は『小学生』の時、『新郎』が『新婦の御兄さん』と『友達』であったことからよく遊びに来ており、二人が『ゲーム』で遊んでいるところに『新婦』が『一緒に遊びたい』と混ぜてもらっていたことがきっかけだそうです。ですがお二人が『交際』をスタートさせるのは『大学生』の時でして………』と司会者。
『ミッチーさん』も『これは夢か?』と思いながら何度も『目をこすって』から『プロジェクター』を凝視する。横では『ハルカさん』も『目を白黒』させており、『恐らく人生で一番驚いた』そうだ。なぜならそこで紹介されている話は明らかに『自分たち二人』についての話だったからだ。
なので『ミッチーさん』が『ハルカさん』と顔を見合わせて、
『………こ、これって、つまり『俺』と………』と『ミッチーさん』
『………私と『先輩』の『結婚式』っすか………??』と『ハルカさん』
ジャンジャンジャーン!!!
急に『大音量の音楽』が流れて来て『新郎新婦』が立ち上がり、さらには『全ての招待客』が『一斉』に『ミッチーさんとハルカさん』を睨んできた。途端に二人は『飛びあがる』ようにしてその場から走り出し『深夜の結婚式場』から逃げ出したそうだ。
『な、なんだよ今のは!? 深夜に開かれた『俺』と『ハルカ』の『結婚式』だぁ!? どういうことだよこれはぁ!? ハルカ説明してくれよおおおおおお!!』と『ミッチーさん』
『そんなの私の方が知りたいっすよおおおおおおおお!!』と『ハルカさん』
そこまで『ミッチーさん』は先ほどからの『ハイテンション』と『激しい身振り手振り』で語ってから、
「………俺と『ハルカ』はあんな経験をした後『滅茶苦茶ビビって』さ! そんで『これってもしかしてなんかの『不吉な前兆なんじゃね!?』ってことで『ひむろん』と『サカナちゃん』に相談したんだよ! こういう『意味不明なこと』は『あの二人』に相談すれば間違いないと思ったからさ!」と『ミッチーさん』
『ひむろん』とは『氷室麗華』という女子生徒のことで、本人曰く『数百年続く退魔師の一族の末裔』だそうだ。その話は『自称』なので本当かどうかはわからないが、『昼休み怪談部』は素性はどうあれ彼女が『本物の霊能者』であるということは『確信』している。そして『サカナちゃん』とは同じく『本物の霊能者』と思われる『マイペースな不思議系少女』である。
だが『氷室さん』は『ミッチーさん』の『怪談(?)』を聞くと『変な顔』になって、
『………自分の『葬式』じゃなくて『結婚式』を見たの………???』と氷室さん。
『『結婚式』だけど………え、『葬式』だと何かあったの??』と『ミッチーさん』
『昔『山形県』の『鶴岡藩』に勤めていた『大場宇平』という『武士』が『自分の葬式』に遭遇し、その『一年後』に『家に侵入してきた強盗』に殺されたという『江戸時代の怪談』があるわ。でも『結婚式』のパターンは聞いたことないわね………』
『その『自分の葬式を見た武士』の話ってなんかどっかで聞いたことある気がするんだけど………どこだっけ?』
『『まんが日本昔話』の『真夜中のおとむらい』よ(傑作)』
『NHKの再放送で見た奴じゃねーか!』
『氷室さん』曰く『『まんが日本昔話』は『実際の民話』に取材してるから『怪異の情報源』としても有用だわ』とのこと(でもなんか締まらないですよね)。だが『自分の結婚式に遭遇する怪奇現象』は聞いたことが無かったので考えた結果、彼女はこんな『解釈』をしたそうだ。
『………それはおそらく『正夢』か、あるいは『逆夢』じゃないかしら。私にはそうとしか言えないわね』と氷室さん。
『『正夢』はわかるけど『逆夢』ってなんだ??』と『ミッチーさん』
『『正夢』は『夢で見たことがそのまま現実になる夢』で、『逆夢』は『夢で見た内容と『真逆のこと』が現実になる夢』よ。どちらも『予知夢』であることは変わりないわね。恐らくどちらかじゃないかしら?』と氷室さん。
『『正夢』と『逆夢』を見分ける方法は?』
『実際に『現実』になってみないとわからないわね』
『全く『予知夢』になってねーじゃねーか(深刻なバグ)』
『ナツメちゃん』曰く『漫才やってんじゃないわよ』とのこと(苦笑)。また『サカナちゃん』の方はこの話に『興味』を持ったらしく、
『それはきっと『タイムマシン』だよ。つまり『未来のミッチッチーくん』が『過去の自分』のところに『タイムマシン』を送り込んできて、『ミッチッチッチー君』はそれに乗って自分の『未来』を見たってわけだよ。どうやら『ミッチッチッチッチー君』は『ハルハルハルハル……ちゃん』と『結婚』する『運命』にあるんだろうね。ちょうど『ドラえもん』みたいな感じだよ』と『サカナちゃん』
『『タイムマシン』?? 俺は『変な絨毯』に乗って『四次元空間』を移動してないし、『机の引き出し』に飛び込んでもねーぞ?? おかしくねーか?? まだ『ひむろん』の『予知夢説』の方が納得できるっつーか………』と『ミッチーさん』
『そうだよ! 『タイムマシン』なんて絶対にありえないんだよ! なぜなら『アインシュタインの相対性理論』によって『この宇宙のすべての存在』は『絶対に光の速度を越えて運動することができない』はずだから! 通常『タイムスリップ』は『光よりもはやい速度で運動することで起こる』とされているけど、そもそも『質量0』でない物質が『光の速度(質量0の物質の速度)』で『運動』するためには『無限大のエネルギー』が必要になる! この『無限大のエネルギーが必要』というのはつまり『絶対に不可能』を意味しているのであって、『無限大の量のエネルギーがあれば可能』と言う意味じゃないことに注意しないとね! そして仮に『質量のある物質』が『光の速度』で運動できたとしても、それでもその物質は『時間が止まる』だけで『過去にさかのぼる』ためには『無限大からさらに一つ『上』のエネルギー量』が必要になるんだ! もうそんなの『想像』すらできない話だよね! それでも『タキオン粒子』とか『パイロット波』とかの『光より速く動ける物質』も想定されてるけど、これはあくまで『空想の産物』であって実在は証明も観測もされてないよ! ──いや厳密にいうと『パイロット波』は『量子力学』と『数式』の上では矛盾してないから実在していてもおかしくはないけど──つまり『タイムマシン』が発明できるということは『相対性理論』が『破れた』ってことなんだ! でも『相対性理論』は『ポール・ディラック』によって『量子力学』と『統合』されてるから、もしこれが『破れる』となれば『量子力学』にも『深刻な影響』を与えることになる! あはは! これは大変だね! もし『未来のミッチッチー』が『タイムマシン』を送り込んできたのなら、あと『数年』で『相対性理論』を『破って』しまう『革命的な科学理論』が登場することになるってことだから! こんなことが知れ渡ったら『世界中の科学者や哲学者や数学者』がみんなで『絶望と恐怖』に打ちのめされることになるよ! だって『今まで信じていた科学と世界』が『跡形もなく崩れ落ちて』しまうからねぇ! 『サカナちゃん』も『タイムマシン』に乗ってみたいなぁ! 一体どこに行けば乗れるんだろねぇ!? こんな『楽しい話』は初めて聞いたよ! あはははははは!!(超ハイテンション)』と『サカナちゃん』
『つまりどっちなんだよ(困惑)』とミッチーさん。
つまりよくわからないが『サカナちゃん』曰く『タイムマシンなんてありえない。もしミッチーさんが『タイムマシン』に乗ったというのなら、それは『現代の科学文明』を全否定することになりかねない』、でも『そうならないことが『あり得ない』とは言えないから面白い』とかそういう話になるらしい………これ本当に合ってるのだろうか?? とにかく『サカナちゃん』はこの後しばらく『超ハイ』になってあっちこっちを飛び跳ねていたらしい。『ユズハさん』曰く『サカナちゃんが一番怖いよ』とのこと。
そして『最後』にだが、『ユズハさん』が『ミッチーさん』にこんなことを質問した。
「…………じゃあその『真夜中の結婚式』が『予知夢』であったとしてさ、『ハルカちゃん』とはその後どうなったの?」
『ミッチーさん』は『それ聞く?』と笑いながら、
「いや、俺正直『ハルカ』のことは全然『恋愛対象』に見てないんだよね。だってあいつ『見た目に気を使わない』上に『太ってる』からさぁ(つまり『好み』じゃない)………しかも『ハルカ』って『筋金入りのジャニオタ』で『『推し』くらいイケメンじゃないと無理』って言ってるやつだし、どう考えても『恋愛』は無理だろ!? それに俺には『10年来の幼馴染』がいるんだぜ!? 『ナツメ』だって俺の気持ちわかってんだろ!? 『ナツメ』がいるのにあんな『デブのドルオタ女』と結婚なんて………」とミッチーさん。
だが『ミッチーさん』から『ちらちら』一瞥を投げられていた『ナツメちゃん』は怖い顔になって、
「………あんたも『あたしの気持ち』が分かってるはずだよね。それにあんたに『他人の容姿』にケチつける資格あるわけ? だからあんたのそういうところが『マジで無理』って言ってんのよ」とナツメちゃん。
彼女の『氷河期のように冷たい態度』に『ミッチーさん』はまた『しょげかえって』しまい、『失恋したぜ………こんなのもはや笑うしかねぇな! わっはっは!』とぼやきながら部室から出て行った。『私』はあまりに『ミッチーさん』が『可哀そう』だったので思わず、
「ちょっと『ナツメちゃん』! いくらなんでもあれは………そりゃあ『ミッチーさん』の『ハルカさん』に対する言い方もひどいけど、曲がりなりにも『自分を好きになった人』に対してあの態度は、いくら『好きじゃない』からってあまりにも酷すぎる………」
「…………は?」
だが言い終わる前に『ナツメちゃん』が『激怒』した顔で立ち上がって『私』の前に『仁王立ち』し、
「…………さっきから黙って聞いてれば『勝手なこと』を『べらべら』と………! なんで『あたし』が『八潮』にずっと『キレてる』のかわかんないわけ………?? 『八潮』がそうやって『あたし』のこと『見下してる』から怒ってんのよ………!!!」
『ナツメちゃん』が『私』をずっと『無視』してきた『理由』こそが、彼女が『持ち込み』してきた『四つの怪談』の『最後の話』だったらしい。その話は次の機会に語らせてもらいたい。
ちなみに『ミッチーさん』と『ハルカさん』だが、二人は『例の怪奇現象』以来『逆にすごく気まずく』なってしまったらしく、まったく会話していないらしい。なのでそれが『正夢』になるのか『逆夢』になるのか、『タイムマシン』は『存在している』のか『存在しない』のかはまだ分からないらしかった。




