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其の百二…『怪談小豆夜話:『金沢東山牡丹『闘』記『その三』』

 今回は『其の九十八』の『続き』である。『金沢東山地区』に住む『滝本君』が実際に体験したことだそうだ。


 彼は最初は『大人たちの忠告』に従って『家の中でおとなしくしていた』のだが、『東山』に『夜』現れる『化け物』はそんなことに全く『配慮』はしてくれなかったそうだ。『家の中』に『矢』を打ち込んで『滝本君の妹さん』を『負傷』させたことをきっかけに、『滝本君』は『夜』家を飛び出して『大人たち』がひそかに集まっていた『梅の橋』にやってきたのである。



 その橋の近くには『大人たち』が集まっており、その中には一人だけ『未成年』である『氷室麗華さん』の姿もあったのだった。彼女は『滝本君』を認めると溜息を吐いて、




『……………………来てしまったのね。『妹さん』の話を聞いた時点でこうなるんじゃないかと思っていたわ…………』と『氷室さん』





『滝本君』は彼女の前に『大股』で近寄ってから『妹さんに刺さっていた矢』を突きだして、


『…………知ってるのなら話が速くて助かるぜ『ひむろん』。俺も『討伐隊』に参加させてく……』


『ダメよ。あなたのような『何の力も知識もない素人の子供』が関わっても『足を引っ張る』だけよ(即答)』と『氷室さん』



 にべもないわけだが、『滝本君』も予想はしていたので引き下がらなかった。


『でも『はいそうですか」ってわけにはいかねーんだよ『ひむろん』!! だって『俺ら』は『大人しく家の中に籠ってた』んだぜ!? なのに『化け物』は『こいつ』を家の中に『ぶち込んで』きやがったんだ! こんなの『反則』だろ!! 『悪霊』は普通『許可がないと家に入れない』とかじゃねーのか!? こんなの『家の中で震えて縮こまってろ』なんて言われても俺は納得できねーよ!! 戦わせてくれよ俺も!!』と『滝本君』



『『格闘漫画』に触発されているのでしょうけど、こういうのは『専門家』に任せるべきよ。あなたが関わったところで『死ぬ危険』が増えるだけで何も『良いこと』はないわ』と『氷室さん』


『そうかもしれねーけど! でも俺はこの『理不尽』が赦せねーんだよ!! 俺達は偶然『東山』に住んでただけだぜ!? なのになんで『化け物』に襲われねーといけねーんだよ、なんで『化け物』に帯びながら『夜』を過ごさないといけないんだよ!! もしかして『ここは危ないから別の土地に移れ』とか言う気かよ、俺は『東山』で生まれ育ったんだ! 『故郷』を何で捨てないといけないんだ? ふっざけんなよ!! こんなの『俺』も戦わねーとこの『ムカつき』が収まらねーんだよ!!!』と『滝本君』





 彼の言葉に『ユズハさん』は『なんか本当にバトル漫画みたいだね』と笑っていたし、『私』も『熱血だけど、もし創作の主人公がこんな理由で危険に飛び込んでたら読者から批判されそうだ』と思った(笑)。そして『ノナさん』も同じことを思ったそうで、そんな彼女に『滝本君』は熱弁をふるったそうだ。



『この中に『共感』してくれる人はいねーのかよ!? だってそうだろ!? あの『化け物』には『安全圏』がないんだぜ!? それに俺の『故郷』を『好き勝手荒らしまわって』るわけじゃねーか!! 『従兄』だってひどい目にあわされてんだ、俺には『家族』のためにも『復讐』する権利がある! そうだろ!? じゃねーと俺の『気』が収まらねーんだよ!!』と『滝本君』



 だが『梅の橋』に集まっていた『大人』たちは皆で『滝本君』を囲むと『宥め』たそうで、


『すぐに帰りなさい。君には『無理』だし、『子供』にこんな危険なことはさせられないよ』と大人α。


『なんでだよ!! つーか俺は『16歳』だぜ!? 『討伐隊』に参加してる『従兄』は『22』だ! 『6歳』しか差はないし、『討伐隊』の一番若い人と一番年上の人はもっと離れてるだろ!? なのになんで『俺』はダメなんだよ! 意味わかんねーよ!!』と『滝本君』


『それは『詭弁』だよ。君はまだ『未成年』だ、『未成年』に危険なことはさせられない、それだけだ』


『じゃあ『ひむろん』は!? 『ひむろん』だって『未成年』だろ!?』


『彼女は『専門家』だよ、むしろこの中で一番『頼りになる』人だよ』


『なんでだよ!! 第一『討伐隊』の皆だって『一般人』じゃねーか!』


『だから『未成年の素人』がダメなんだって、ほら、すぐに帰りなさい! 親御さんにもうしわけないと思わないのか……(強引に追い出そうとする)』


『やめろ! 俺も戦う! 『化け物』に一泡吹かせねーと俺は我慢できねー!! はなせー!! やめろー!!』


『こら! 暴れるな! 早く帰るんだ! 帰らないと『あいつら』が出る時間になるだろ!! そうなったら『取り返しがつかない』んだぞ!!(焦りだす)』



『討伐隊』の『大人たち』に『滝本君』が捕まって『無理やり』家に帰されそうになって『滝本君』が『大暴れ』していた横で『二人の女性』が『氷室さん』にこう言っていたらしい。



『…………あの『滝本君』と言う少年、あれは完全に『釣られて』ますね』と女性の一人。


『ええ、『富野明日香』もそう思うかしら? 『福沢京子』は?』と『氷室さん』


『クスクス、『牡丹燈籠』がよく使う方法だよね……彼は半分『操られてる』わ……(クスクス)』と『福沢京子』と言う女性。



『滝本君』がそこで『富野明日香』と『福沢京子』と言う『二人の女性』を見た。まず『富野さん』の方は『身長』が『170センチ後半』と思われるくらいの『長身』で、しかも『へそ出し』の動きやすそうな服装だったという。だが『筋肉が浮き出てないにしても締まったお腹』で、しかも『足も腕』も『がっしり』していたそうだ。まるで『プロのダンサー』が『ダンス筋』でもいうような『全身無駄な肉がついていない、でも決して『力こぶ』でゴツゴツもしてない』ような……そういう『すらっとしたモデル体型』だったそうだ。



『さらにあの『明日香お姉さん』が一番目を引くのは『胸』だったね。多分『乳房』自体はそんなに大きい方じゃないんだよ、いや『貧相』ってわけでもない、ちょうどいい大きさだと思うんだぜ? でもなんていうかね……たぶん『胸筋』が分厚いんだよな~あれは! 『胸筋』が分厚いからその上に乗っかってる『おっぱい』も必然『大きく見える』んだよ。あれはちょっと『感動』したね~! 『ただの巨乳』ひょりも『筋肉で押し上げられてるおっぱい』ってなんつかー、見てても『下品』じゃないんだよな、そんで『お腹』は締まってて、でも『骨』が浮き出るような『貧相』でもないから『綺麗なライン』になっててマジで『眼福』で……』と『滝本君』



『…………『滝本君』はずいぶんと『熱弁』をふるってらっしゃるけど、次は『私』が『セクハラ』について熱く語ってもいいかねぇ?(ビキビキ)』と『ノナさん』




 ちなみにこの話を『ノナさん』が話してるとき、彼女と『ユズハさん』が『僕』のことをずっと『凝視』していたのは本当に気まずかった……(滝汗)………でもこの場に『ナツメちゃん』がいたら『怒り狂って僕の耳を引きちぎろうと』したかもしれないから感謝しないと(『あんたはマジであたしを何だとおもってるわけ??♯』byナツメちゃん)。




 また『福沢京子さん』の方はと言うと、この女性は打って変わって『身長140センチ』あるかどうかとも思われるほど『小柄』で、しかも『真っ黒な生地に金色の花の模様をあしらった着物』をまとっていたそうだ。しかも『肌』が『不健康そうな白さ』で、さらには『左目と右目』がそれぞれ『全然違う方向』を見ていたそうである。つまり『斜視』と言うやつだ。『滝本君』は最初思わず後ずさって、


『え、あ、あの………あなたはもしかして………』と『滝本君』



『クスクス、あなたは私が『牡丹燈籠』だと思った? 残念、『私』はこんな『呪いの人形』みたいな見た目でも立派な『堰守衆』の一員なの……見た目だけで『化け物だ』って判断するのはすっごく失礼だよお兄さん…………(クスクス)』と『福沢さん』


『あ、す、すみません…………そんなつもりじゃなかったです…………(汗)』


『そもそも『化け物』は『見えません』よ。なぜなら『見よう』とするとその瞬間『倒れる』からです』と『富野さん』




 この『二人の女性』はどうやら『氷室さん』と同じく『討伐隊』に協力している『堰守衆の一員』だそうだ。『富野さん』はそこで『滝本君』を『羽交い締め』にしている『大人たち』に『解放してあげてほしい』と頼んでから、


『…………『麗華さん』、『滝本君』にはこれだけの『熱意』があるのですから特別に『討伐隊』に参加させてあげてもいいんじゃないですか? 『怖い目』に遭ってから全く時間が経ってないのに『化け物退治に参加したい!』なんて『普通』じゃないですよ。きっと『堰守衆』の素質があるかもしれませんよ』と『富野さん』



『ちょ、まさか『霊能力を持ってる』とでもいう気ですか? まだ『高校生』なのに『討伐隊』に参加させるなんて正気じゃないですよ…………』と『大人たち』



 さらには『福沢さん』も、


『クスクス…………確かに普通『怪奇現象』にあったら『怖がってかかわりを避けようとする』はずなのに、お兄さんはまるで『怪力乱神』を信じない『武士』の心意気だね…………『堰守衆』の素質ありそう…………クスクス』


『俺って『堰守衆?』の素質があるのか!? ならいいだろ『ひむろん』! 俺も『化け物退治』に参加させてくれ! 頑張って足を引っ張らないようにするから!!』と『滝本君』


『…………』と『氷室さん』




 その時だった。黙っていた『氷室さん』がふと『明後日の方向』に視線を向け、『皆』もその視線を追う。すると『東山』を流れる『浅野川』にかかる『浅野川大橋』の上は『燈籠を模した街灯』があるだけで『車も人』もずっといなかったはずなのに、いつの間にか『三人組』が歩いているのが見えた。



 だがその『三人組』が『奇妙』なのだ。先頭を歩いているのは『ウエディングドレスを着た女性』で、彼女は『焦ったようす』で足早に歩いている。そしてその女性の『長いスカート』を『正装した母親と思われる白髪の女性』が『持ち上げながら』歩いており、スカートが道路に触れて汚れないように気を使っている。その後ろには『ラフな私服姿の男性』がいて、『母親』のものと思われる『バッグ』をもって後ろをついていく。




『滝本君』がみるみる『青い顔』になって、



『あ…………も、もしかしてあれが噂の『化け物』なのか…………!?』



 すると『富野さん』が険しい顔になって、いった。


『…………いえ、違いますよ。あれはただの『通りすがりの花嫁』ですね』



 途端に『滝本君』だけでなく『討伐隊』の皆も一斉に『ずっこけた』。


『違うのかよ!? 『異様』だから『化け物』かと思ったら無関係なんかい!』と『滝本君』


『ちょっと待ってください! じゃあ『アレ』は何なんですか!? なんでこんな時間帯に『花嫁』が!?』と大人α。


『そうですよ! こんな時間帯に『結婚式』なんておかしいですし、第一このあたりに『式場』もありませんよ!』と大人β。


『コスプレだとでもいう気ですか? なんで『夜中の東山』で『花嫁のコスプレ』を!? 意味不明すぎるでしょ!! あれは間違いなく『化け物』に違い…………』と大人Γ。


『冷静になってください皆さん、そもそもあの『花嫁』が『化け物』なら私たちは今頃全員『熱病』になって倒れてますよ』と『富野さん』


『『『『…………た、確かに…………』』』』



 そう言ってる間に『花嫁と二人』は『浅野川大橋』を渡り切って『建物』の影に隠れて見えなくなった。あとはそれだけで何もない。



『氷室さん』が『福沢さん』に、


『………あなたの『解釈』は?』


『クスクス…………たぶん『凶兆』だね…………『厄介なお客様』が来るってことだよ…………クスクス』と『福沢さん』


『お客様…………もう『来てる』のでは?』


『まだ『来る』ってことかもね…………クスクス』




 するとそこにまたも『新しい客人』が現れた。今度は『中年男性』一人と『若い男女4人組』だったそうだ。明らかに『若い四人』は『中年男性』の部下か何からしく、静かに後ろに付き従っている。



 その『中年男性』を見た『氷室さん』が、


『…………『牧人叔父様』……来ていらしたのですね』



『牧人叔父様』と呼ばれている人物の名前は後で分かったそうだが『氷室牧人』と言う人で、『氷室さん』の『母親』の『弟さん』だったそうだ。この『叔父様』は『妙に嫌味な顔』で、


『なんだその顔は、『厄介な客人』が分かったとでも言いたげだな? ふん、さすがは『堰守衆最強』と言ったところだ。『退魔術』の修行以外何もしてこなかったのが分かる…………』




 と、今度は『叔父様』が『滝本君』を一瞥して、


『ふん、話は聞かせてもらったよ『麗華』。まだ『若い』のに『討伐隊』に参加したがっている『奇特な少年』だそうだな? いったい何を悩んでいるんだか………『参加』させてあげればいいじゃないか。そもそも『堰守衆』は『怪異に対して恨みを持つ素人連中の集まり』だろうが。なら『滝本少年』も『資格あり』のはずだ。それをなぜ拒否する? まさか君はこの少年のことが『好き』とかじゃないのか~?(にやにや)』


『違います(即答)。私は極力『民間人』を『怪異との戦い』に巻き込みたくないだけです。『怪異』との戦いは『残酷で苦しい戦い』ですから、そんな『怖ろしい世界』に関わる人をできる限り減らしたい、そう思っているだけです』と『氷室さん』


『は! 相変わらず『聖人』ぶるのが好きだな君は! 君がその『言葉』に見合うような『行動』をできているのならだれも文句は言わんだろうが、『堰守衆』がやってることは『怪異の被害者に戦うための武器を持たせて再び怪異に挑ませる』という『二次被害への扇動』以外の何物でもない! どこかの国が『独裁政権から逃げ出した外国人』を騙して兵士に仕立てて戦場に送り出しているのと同じことだ! その『堰守衆』の『頭領』をやってる君がそんな『薄気味悪い偽善』を並べ立てるとは聞いてるだけで『寒気』がするなぁ! 本当のことを『滝本君』に言ってやれよ麗華ぁ!? 『あなたには怪異を殺すための『肉壁』になってほしい』ってなぁ!? ははははは! 反論できないようだなぁ? じゃあはい論破~! あははは!!』と『叔父様』


『…………』





 どうやらこの『叔父様』と『氷室さん』の間には『緊張関係』が存在するようだった。『叔父様』が散々『暴言』を吐くが『氷室さん』はずっと口を固く結んで黙っていたのである。困ったのは周りの『討伐隊』の皆である。



『…………そ、それにしてもさっきの『花嫁』はマジでいったい何だったんですか??』と『滝本君』


『クスクス…………ここはすでに『異界』だよお兄さん…………『異界』で起こることにいちいち『合理性』を求めてたら『正気』を保てなくなるよ…………クスクス』と『福沢さん』


『そうです。思考停止してください。ですが『恐怖』にだけは打ち勝って。それが唯一の『生き残る方法』ですよ』と『富野さん』


『さ、さいですか…………』と『滝本君』



 まだこの話は次回へ続く。

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