其の百一…『昼休み怪談部事始め:『人形にまつわる話『その3・前編』』
『今回』の話は『及川さん』と『鳴神さん』が話してくれた『人形にまつわる怪談』……ではない。これから語られる『怪談』は『及川さんと鳴神さん』が『昼休み怪談部部室』で話しているところに『乱入』してきた『堰守衆の若手ホープ』である『吉田ノアさん』と『粟島悠さん』の二人が語ってくれたことである。
「お、『面白そうな話』してるっすね~? 俺等も混ぜてくださいよ! あと申し訳ないっすけど『お二人(及川さんと鳴神さん)』はすぐにここから『出ていって』もらえませんかねぇ? はっきりいってあんたらは『この学校』に居場所なんかないんすよ(笑顔)」と『ノアさん』
「およよ? 『初対面』なのに『剣吞』だねぇ? 『先輩』に対する敬意はないのかな?」と『及川さん』
「『怪異』に払う『敬意』なんて端から持ち合わせてはいません。『祓う』ことにかけては誰よりも『自信』がありますけどね!(どこからともなく長槍を取り出す)」と『悠さん』
「おっと! 『堰守衆』はどうやら『我々』を勘違いしているようですが、こうやって『氷室さん』が守っている『黒百合丘学園』に堂々と入ってこれる時点で『怪異』なわけないでしょう? 『冷静』になってくださいよ」と『鳴神さん』
「『学園に入れる』ことは何の保障にもならないっすよ? だってすでに『学校の七不思議』が大手を振って『巣くって』ますからねぇ!」と『ノアさん』
「それを『どや顔』でいうのは自分で恥ずかしくならないの??」と『及川さん』
正直『私』と『ユズハさん』はなぜ『悠さん&ノアさん』と『及川さん&鳴神さん』が『いがみ合っている』のかが『全くわからなかった』。なので理由を聞いてみたが、
「仲が悪い?? そう見えましたか?」と『鳴神さん』
「全然だよ、私たち仲いいよね~? そうだよね? ね?」と『及川さん』
「…………………そうっすね(棒読み)」と『ノアさん』
「チッ、仲いいで~す」と『悠さん』
「あらら、二人は『中学生』だから絶賛『反抗期』ってやつ? 最近の子供は『反抗期無い』のが『流行』らしいけど、二人は『流行』には疎い系?」と『及川さん』
「「…………………え、『ノアさん』と『悠さん』って『中学生』なんですか!?」」と『私』&『ユズハさん』
……………………おっと、あまりに『怪談』と関係ない部分が伸びてしまった(汗)。では今回は『ノアさん』と『悠さん』が語ってくれた『人形怪談』を語っていきたい。
「…………………『怪異(及川さんと鳴神さん)』の話は基本『無視していい』ものばかりっすけど、『鳴神さん』の言ってた『人形ってだけで『不気味』なイメージがあるのは良くない』って話だけは『聞くに値する』っすね……………今の言葉を『頭の片隅』においてからこれから語る『怪談』を聞いてほしいんす、『お二人』にはね」と『ノアさん』
そういって『私』と『ユズハさん』に『ウィンク』する。さらに『悠さん』は『長槍』をどうやってか知らないが『スカートのポケット』にしまってから、
「…………この話は今現在『麗華姐さん』とあなた方『昼休み怪談部』の間の『論争』にも直接かかわることだと思います…………なので『覚悟』を持って聞いてほしいです。あなた方が目指している『怪異と共存する社会』とは『どういうものなのか』の『具体例』になると思われますので」と『悠さん』
「は、はぁ…………な、なんか緊張するね…………(汗)」と『ユズハさん』
(…………二人が本当に『中学生』なのか気になる………)と『私』
これは『二か月ほど前』のことだそうだ。『桂川彰浩』という『三十代の男性漫画家』から『氷室麗華さん』のもとに『依頼の電話』がかかってきたことがあったらしい。
『あの、すみません。『妻の紹介』で電話したんですけど、うちの『母親』を『お祓い』しくれませんか? どうも『憑りつかれてる』みたいで…………』と『桂川さん』
「『奥さんの紹介』…………名前とどこに住んでいるのか伺っても?」と『氷室さん』
『自分は『桂川彰浩』、『漫画家』なんですけど聞いたことないですか? 妻の名前は『マリア』です。住所は『宇野気(石川県かほく市)○○』でして………』
『氷室さん』は『メモ』をとって控えておいたそうだ。そして『後日お伺いします』と言ってから『事情』を聴く、もちろん『電話の向こう側』から何か聞こえないかなども注意を払いつつ。
『…………たぶん『一年前』くらいだと思うんですけど、そのころから『母親』の様子が『おかしい』んですよ。あれはちょうど俺が『漫画家』として初めて『テレビ』に出演したころだった思うんですけど………』
「…………………私が『無知』かもしれないのだけど、あなたは『漫画家』なの? 『テレビ』に出たということは『有名人』なのかしら?」と『氷室さん』
『ん? ああ、やっぱり知らないんですか。自分はこれでも『累計4000万部』を売り上げた『売れっ子漫画家』ですよ、自分で言うのもなんですけど(自慢げ)』と『桂川さん』
「そうなのね。生憎私は『世間一般常識』には疎いから、失礼な態度をとってしまったようね(大真面目)」
『あはは、いえいえ、お気になさらずにw 『売れっ子漫画家』はいいんですけど毎日『漫画』描き続けないといけないから滅茶苦茶忙しいんですよw それに『元モデル』の『妻』がこれまた『嫉妬深く』てなかなか離してくれないですし……………あはは冗談だよ!(電話から顔を離している)………おっと、失礼、これじゃあまるで『自慢』ですねww えーと、それで何の話でしたっけ??』
「あなたの『母親』が『悪霊』にとり憑かれているという話ね(真面目)。『テレビ局』に出入りしてから『母親』の様子がおかしくなったと?」
『タイミングが同じだったのでそうとしか思えないんですよね。ずっと『俺の部屋』の中を覗き込んで『怯えた顔』をしてるし、『俺』や『妻』をまるで『化け物』みたいな顔でみるし、それどころか実際に『化け物』とか『頭がおかしい』とか『夢なら覚めてほしい』とか罵倒してくるし…………『会話』が全然成立しないんですよね。なんかやたらと『俺たち夫婦』に『攻撃的』なので正直『妻』と『家から出よう』と言う話もしてるんですが、『妻』は『かわいそう』と言ってますし、自分も『鬱になった時』の『恩』があるのでやっぱり強く言いづらいですし…………』と『桂川さん』
「『鬱になった時』? あなた『うつ病』だったの?」と『氷室さん』
『え、ああ、その話も必要ですか?w』
「必要だわ。『怪異』は『弱った人間の心』に付け込むものだし、『怪異』と『妄想』の区別も私達の業界には必要なことだから」
『あはは、俺が『妄想』の話をしてるって? 『霊能者』はやっぱり『世間ずれ』してるんですね~(皮肉)。まあいいでしょう、その通り俺は『一年前』まで『うつ病』でして、『中学時代』に『いじめ』を受けてから『39歳』までずっと家に引きこもってました。その間『こつこつ』書き溜めていた『漫画』を『少年誌』に応募したら『新人賞』を受賞しまして、『デビュー作』で『4000万部』ですよ、一時期『食品工場』で働いてた時期もあったんですが『一か月』でやめちゃいまして、『俺はどうやら生きるのに向いてない』とあの時は『絶望』しましたが……………………なんてことはない! 俺は『自分の才能』に気づいてなかっただけなんです! 『お袋』も『親父』も俺に向いてない『勉強』ばかりさせないで『漫画』を書かせてくれてたら『人生』を無駄にせずに済んだのに!!』
「…………………ごめんなさい。どうやら『デリカシー』のないことを言ってしまったようね」と『氷室さん』
『…………あはは、こっちこそ『興奮』してしまってすみませんw 『うつ病』の話はこれくらいでいいですか?』と『桂川さん』
「ええ、十分だわ。それで『テレビ局』では何か『奇妙な体験』はしたかしら?」
『ええっと……………いやぁ? 別に何も体験してないですねぇ』
「そうなの? ではなぜ『テレビ局が原因』だと? 本当に『母親の様子がおかしくなったタイミング』と同じだからというだけ?」
『ええ、それだけです。なんか変ですか?』
「……………いいえ、『原因』は直接あなたの『家』に行ってみればいいわ。とにかく『母親』の様子がおかしくなったのが『一年前』だったわね………………あら? 『一年前』は『漫画家デビュー』した時だったわね? 『テレビ局』はいつごろ??」
『『一年前』ですよ。『デビュー』してからすぐに『テレビ局』に呼ばれたんです。なにせ僕の漫画は『社会現象』を巻き起こしましたからね! それを知らないなんて、ぼくの家に来てくれたら『無料』であげますよ僕の漫画、なにせ『サンプル』とかいって『編集部』から単行本が何冊も送られてきてますからねぇ!』
「そうなの(無関心)……………………後ろで聞こえている『声』は『母親』かしら?」
『あ、聞こえてましたか……………ええ、『母親』と『妻』です。何の声に聞こえますか?』
「………………『異常』なことは理解できたわ」
その『一週間後』に『氷室さん』は『ノアさん』と『悠さん』を連れて『桂川さんの家』に向かったらしい。ほんとうはもっと早く向かいたかったそうだが『仕事』が立て込んでいたらしい。
「…………………すみません、『桂川彰浩』さんのご自宅ですよね? 『氷室麗華』です」と『氷室さん』
そういって『インターホン』に話しかけると、どうやら『母親』が出たらしく、
『…………だ、誰だい? む、息子の名前をだしたってことは、もしかして…………』
「『堰守衆』です。『一般人』に分かりやすく言えば『退魔師』ですね」と『氷室さん』
『! 『詐欺師』はお断りだって何度も言ってるだろ! またあの『インチキ教祖』の信者かい!? さっさと帰りな! いい加減にしないと『警察』呼ぶわよ!!(金切声)』
「何の話か分かりませんが、私は『本物』です。息子さんに会わせてもらえませんか?」
それから『氷室さん』は『インターホン』に向かって『何か』を『ぼそぼそ』とささやいた。すると『母親』が打って変わって、
『…………あんたは信用できる(棒読み)。今から開けるわね…………』
「ひゅ~! さすが姉御! まじで『呪殺道士』としても『超一流』っすね~!」と『ノアさん』
「私達の『姐さん』を『人間の屑』どもと一緒にしないでいただけます?」と『悠さん』
そういって『玄関』から『母親』が出て来て『家の中』に通され、『桂川彰浩』さんの『部屋』の前に『母親』と一緒に立ったのだそうだ。
その『部屋の中』には『美人の奥さん』と一緒に『パソコン』に向かっていた『桂川彰浩』さんがいて、
「………あなたが『氷室さん』ですか、後ろの二人は同業者? どうです? 『うちの母』を見て何か『変』だと思いませんか?」
「………『桂川彰浩』、ここに来る前に『あなたの名前』を調べさせてもらったわ。それにこうやって『現場』に来てみて『理解』できたわ。あなたは『自分の人生の成功』、『売れっ子漫画家』になったことや『美人の妻』と結婚できたことを『不思議』に思ったことはないかしら?」
すると『桂川さん』は『にやり』と笑って、
「……………ふふ、どうやらあなたは『本物の霊能者』のようですね。その通り、実は『一年前』まで『引きこもりのニート』だった俺が『人生大逆転』を実現できた理由………それは『こいつ』の『力』なんですよ!」
そう言って彼は『見えない箱のようなもの』を取り出したのだった。次回へ続く。
「…………………え? なにこの急展開?? 話の筋が変じゃない??」と『ユズハさん』
「まあまあ、このまま黙って聞いてくださいよ(にやにや)」と『ノアさん』




