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七つの願い  作者: 星華
3/4

歩行

 二人目は、年老いた男の旅人だった。

「噂を聞いてきたのだが、なんでも叶えてもらえるのかね?」

「ええ、なんでも、大丈夫よ。」

「なら、わしは、疲れにくい足になることを願おうかね。」

 旅人によると、今までずっと旅をしてきて、これからも旅を続けていきたいと思っているが、年のせいか疲れやすくなってきてしまった。

もし叶うなら、最後の旅になるであろう故郷への旅路を、疲れなく歩きたいとのことで、この願いをしたとのことだった。

 魔女は、桜の木の根元に腰かけて、自分の履いていたオレンジの宝石の付いたブーツを脱いだ。

そして、一度目にしたように、宝石に手をかざして、魔法を付与した。

旅人は、さっそく魔女から渡されたブーツを履いた。

「おぉ・・・!足が軽い!魔女さん、ありかとよ。これで故郷に帰れる。ありがとう!」

足を二三度動かして、足の軽さを確認して、旅人は足並み軽く最後の旅へ向かった。

 魔女は、離れ行く旅人に手を振りながら見送った。

「旅人さんの旅に、幸多からんことを・・・。」

桜の木を見上げながら、魔女はつぶやいた。

桜の木からの木漏れ日が、心地よかった。

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