奇々怪々の追跡者 ~道は一つ~
ついに彼女は扉をぶち破って侵入してきた。
扉は衝撃で部屋の反対側まで吹き飛ぶ。
彼女は部屋をなめるように見渡す。
当然いるべき者たちがそこにはいなかった。
彼女は泣き声ともうめき声ともとれる唸り声をあげながら部屋中を何度も何度も狂ったように探し回った。
しばらく経っても彼女は探すことを諦めない。
ずっと彼女は離れないかと思った矢先彼女は踵を返し部屋から出ていった。
安堵感からかハーっとカイ様は深く息を吐いた。
「ようやく行ったか…しつこい奴だった」
うんうんとボムボムプリン様は何度も頷いた。
「しかし幸運なことに隠し扉があったとは…マジ助かったわー」
手当たり次第に棚などの物置を移動させたおかげで本来であったら絶対に見つからなさそうな隠し扉を偶然見つけ、急いでそこに飛び込み難を逃れた。
「これが…怪我の功名というのでしょうか?」
「何でもいいが…はてさてこの扉はどこにつながっているのか? そろそろセーフティーエリアに行きたいんだがな…」
カイ様は隠し扉の先を眺める。
視線の先は明かり一つない暗闇がぽっかりと口を開けて待っていた。
「そういうときは…これだね! タリラタッタラー、松明!」
物陰でガサゴソと何かをしていたボムボムプリン様は人数分の普通の松明をわざわざ大げさに掲げ、十分見せつけた後私たちに渡してくれた。
それに対して無反応のカイ様は松明を前へとかざす。
この通路は随分前から使われていなかったらしく埃と蜘蛛の巣があっちこっちにあった。
「ふー…これは吉と出るか凶と出るか…とにかく進むしかないか」
少し前を照らすだけのほのかな明かりを頼りに私たちは真っ暗闇の道を進む。




