表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
咎人たちの聖戦  作者: 白騎士58
第二章 冥界に手向ける鎮魂歌
77/142

聖戦の理由

 カイ様の呟きに私とボムボムプリン様は喰いついた。


「知りたいです!」

「ほう、吾輩も真相に辿り着いているが、他の意見を聞くことは有益だな。よいぞ話せ」

「なんで上から目線だ手前は!? 合っているかどうかわからんぞ。なにせ苦労して集めた資料もほぼ風化が激しくて判読するのが難しいからな…俺の解釈で良ければ」

「出たっ! 考察厨」

「うるせえ! 話さねえぞ」

「わ、私聞きたいです!とっても面白くて独創的な考察なんでしょうね!」


 つむじを曲げたカイ様を何とかして機嫌を直して話をしてもらった。


「コホン…まあこういうことだと思う」


 第一次聖戦。

 すべての始まり。

 人が神に反逆したその理由は意外なほど不明であった。


 余りの苛烈な支配に我慢できず募りに募った憎悪と憤怒がついに爆発した。

 人々の間でよく言われているのが先の理由だ。


「それもある。でもそれだけならとっくの昔に反乱を起こしている。昔の人々はある種諦めていた」


 神は災害と同じ。

 それが人の姿をしているだけの違いである。 

 

「死ねばその支配から逃れられ、極楽浄土に逝けると信じていた。そう信じていた」


 実際は違った。

 ハデスが冥界を支配してからは、人は死んでからのほうが最悪となってしまった。

 死は解放ではなくむしろ永劫の隷属を結ぶこととなった。


「つまり自棄になったという訳だ」


 生きていても死んでいても支配される。

 だから人々は立ち上がった。


 私はアリアの顔を思い浮かべる。

 その話が本当なら彼女は未だに苦悶と恐怖に支配されている。


「それを扇動した奴が居たそうだが…そいつの記載が不自然なほど消されている。ここで面白いのは人々が決起した場所の名前だ」


 カイ様はそこで言葉を切りもったいぶった顔で私たちの反応を窺う。

 私たちのやきもきした表情をみてカイ様は満足したように頷く。


「『バベル』だそうだ」


 どうしようもなく胸騒ぎがしてしまったのはきっと気のせいではない。 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ