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咎人たちの聖戦  作者: 白騎士58
第二章 冥界に手向ける鎮魂歌
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渡し守カロン 4 ~光明見出すが~

「やっぱり! カロンは存在していないんです!」

「えっ! だから、どいうこと!?」


 まだわかっていないボムボムプリン様にじれったさを覚えながら説明する。


「船です! カロンは船なんです!」

「うそじゃろ!! そんなどうしたらいいでござるか!?」


 それを聞きたいのは私のほうだ。


「…なるほど…恐らく、船を動かしている奴がいる。そいつを叩くぞ」

「で、でもそいつを叩いたら船が…」

「そうなったらそうなったで考えればいい!! オマールは今耐えているがあとどれだけ持つかわからん! 何とかしないと全滅だ!」


 そんなこんなでカロンたちを捌きながら親玉を探す方法を模索していると


「わかったでござる!」


 急にボムボムプリン様が叫び、ふっふっふっともったいぶったような笑い声をあげる。

 なぜかボムボムプリン様はカラフルなメガネをしており、それをクイクイと人差し指で上下に動かしていた。


「えっ! わかったのですか!」


 私が驚いたような声を出すとボムボムプリン様がそれに答えるようにさらに笑い声を大きくする。


「は、早く教えてください!」

「どうしよっかなー。ボムボムプリン様最高! 素敵! かっこいい! って言ってくれたら考えてもやらんなー」


 ボムボムプリン様はさらに笑い声を大きくする。


 なんてひどい方だろうかと私が右こぶしにありったけの憤りを込めていると、ボッカンとボムボムプリン様の頭を殴る救世主、カイ様。


「バカやってねえでさっさと教えろ! …まあ、どうせその眼鏡が答えだろ」


 ボムボムプリン様は頭を抱え地面を転がりまわっていたがピタッと動きが止まる。


「ど、どうしてわかったでござるか!?」


 ボムボムプリン様は少し上ずった声を出す。

 少しだけ哀れに見えてきた。


「お前、普段そんな眼鏡しないだろうが。…どんな効果があるんだ?」


 ボムボムプリン様はブーと舌を鳴らしながら渋々説明した。


「この眼鏡をかけると魔力の力の動きが見えるでござるよ。これであいつらの魔力の動きを見ると面白いものが見えるでござるよ…百聞は一見に如かず! マリアたん、かけてみるでござる」


 ボムボムプリン様はカラフルなメガネを外し私に渡してきた。

 私はそれを受け取りかけてみる。


 眼鏡をかけ、その状態で私はボムボムプリン様とカイ様を見る。


「おお! すごい!」


 二人の周りにピンクの線が渦巻いている。


 カイ様のほうがピンクの線が圧倒的に多い。


 恐らく個人の魔力量によって線の数が決まってくるのだろう。


「むっふふふ! すごいでござろう! その眼鏡をかけると秘密にしていた吾輩の実力がばれてしまうのが難点でござるが…」


 やれやれといった感じでボムボムプリン様は頭を振っていたがなるほど確かに秘密にしていただけあってピンクの線の数は明らかに少ない。


 スルーしてカロンたちのほうを見る。


 カロンの魔力を表すピンクの線は見える。


 しかしその線はカロンの周りを渦巻くのではなくカロンの背中から後方、そのまま船の中へと進んでいる。


「これは…一体どういうことです?」


 私が首をかしげるとカイ様は我慢できなくなったのか


「少し貸せ!」


 私から眼鏡を奪い取り、カロンのほうを見る。

 カイ様は納得したように頷く。


「なるほど…やはりあのカロンたちは操り人形だったか」

「どういうことですか?」

「ああ、ピンクの線が糸のようにあいつらに絡みついているだろう? たぶんその先に…船の動力源ともいえる奴がいる」

「なるほど、では私たちは船の中へと向かいますか?」

「そうだな…オマールが耐えてくれている間に叩いたほうがいいだろう」


 私とカイ様はお互いに頷き、船の中へと向かおうとする。


「ならば吾輩も!」

「お前はオマールのサポート! 回復ぐらいはできるだろ!」


 カイ様がボムボムプリン様に指示を出した瞬間、上空から何か巨大なものが凄まじい勢いで落下してきた。


 その衝撃で船が傾むき沈みそうになるほどに。


「おいおい! 何が…起こっているんだ?」


 私たちは近くにあった掴まれるものに掴まり何とか船から放り出されないように耐えていた。


「…もしかしてバベル様?」


 私は上空遥か高くに吹き飛ばされたバベル様であるとなぜかだか確信してしまった。


「あれをみるでござる!」


 ボムボムプリン様が上空を指さす。

 私とカイ様がその方向を見ると亡霊たちの軍勢が迫っていた。


「ちっ! ベストなタイミングで現れるな!」


 カイ様が毒づく。

 その時傾いていた船がゆっくりと元に戻るのと同時に落下してきたものの正体がみえてきた。

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