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詩のようなものたち

腑と地獄

作者: 暮 勇

 手前さん

 勝手が過ぎるんじゃあないか


 何に腹が立つかって

 手前さんが腹を立てていることに

 腑が煮えくり返りそうなんだ


 散々飲みに呑まれて

 滅茶苦茶に暴れた挙句

 俺は不憫だって喚くんだ


 手前さんの

 黄色く濁った眼球には

 なあんにも見えていないのか

 血が滲む拳も

 目尻を伝う涙も

 身を寄せる連れと子供の

 姿がさ


 それでも手前さんは

 不憫かい

 不幸かい

 可哀想かい


 そんな手前さんの

 腐った腑

 本当に煮込んで

 捻り切ってやろうか

 いっそ、それでも

 生温い


 本当の地獄ってのは

 それでも笑ってなきゃあいけない

 幸せなフリをしてなきゃあいけない

 ”家族”なんだ

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