序幕(プロローグ)
たまにでもいいから、投稿したいと思ってます。
かの世界に「日汎」と言う王国が《《あった》》。
ん……なぜ「《《あった》》」って過去形かって?
だって、その国はもう無いんだもの。
まぁまぁ遠い昔に、大陸からの侵攻と、それを歓迎する反乱分子らに挟撃されて滅んでしまったのだ。
今、「日汎」という王国は複数の僭称王朝や、共和革命政府に別れての戦国時代。
どの王朝も「日汎」と自国を見ることなく、大陸のどの勢力に恩を売るかで内輪もめ。
革命政府もその「革命」の初心を忘れて腐敗している。
ある所は、金を重んじ、悪商の傀儡と成り果てる。
別の所は、己の為だけの「正義」に酔いしれ、「正偽」の味方と成り果てる。
それらに突け込んでか、邪教集団や暴賊団、暴民共も跳梁跋扈状態。
これらのことに日汎の民が苦しまないはずがない。
誰もが、どんよりとした空気を吸うことに飽き飽きしている。
最早、「日汎」はどこぞの「世紀末」と言っても過言ではない程、荒れている。
良く言えば、「群雄割拠」。
しかし、その時代の民のほぼ全員が、その言葉を口にしてやらなかった。
したくなかった。
だって、「群雄割拠」の「雄」が、抜けているんだもの。足りてないんだもの(泣)。
この物語は旧日汎王室の男と、彼の相棒である男の二人が、荒れ果てた「日汎」を統一していく話――だけではない。
彼ら二人を軸として、この時代をたくましく生きて――そして、天下統一を見届けた者達の神話に過ぎない。
その神話は二人の名前から――「魂魄双伝」と題された。
現在、多忙のためと別作品執筆のため、本編の更新は未定です。
なにとぞ、ご容赦を……。