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不良の兄と、可愛い妹!  作者: 愛依
始まり!
8/37

なんでだろう?

「よし、いくよ?」

「マジで?本気?ここでやるの?」

「あぁ。いいだろ、移動めんどくさいから」

昼休み。

校庭のほぼ真ん中。

足を結ぶ扇原。

「二人三脚なんてやりたくないよ。お兄ちゃんに言いつけるよ」

「あー、それはやだな。けど、もう決まったから。今から変えたらみんなに迷惑かかるぜ?」

「うッ……!わかったよ」

「ありがと。」

ニコッと微笑むなアホ。

恥ずかしくなって、顔をプイっとそむけた時。

「あ、」

お兄ちゃんが駆けてきた。

珍しい。いつも屋上から出ないのに。

後ろに朱神も居る。

うわ、なんかニヤニヤしてる。

キモイ。

「お兄ちゃん。どうしたの?」

「やば。涼夜先輩だ。」

「何がやばいのよ」

質問に答えてくれない。

扇原のばか。

「お前、なにしてんだよ。」

「ねぇ、この人彼氏?」

「慶真黙っとけ。」

「はーい」

あぁ、朱神黙んないで。

お兄ちゃんの目つきが怖い。

助けて。

「こんにちは、涼夜先輩。」

「誰だお前。」

「彩樹と同じクラスの扇原蓮です。」

「え、なに?めっちゃ扇原素直だ。おもしろーい」

空気を読まず、声を上げると黙って朱神に頭を掴まれた。

「離してくださいよ。」

「ねぇ、花夜ちゃんって体育祭でコスプレリー出るんでしょ?」

「は?なんで知ってるの」

「ホントか?花夜」

なんだお兄ちゃん。いきなり話に入ってくるな。

「ほんとだよ。曜先輩にハメられて。」

「曜先輩?弓道部か。」

やべ。口が滑った。

「あー、気にしないで。」

不満そうなお兄ちゃん。

「お兄ちゃん怖い。睨まないで?」

頼むと、目を背けられた。

「花夜はこれから扇原と二人三脚の練習するのっ!バイバイお兄ちゃん!」

笑顔で手を振ると、渋々帰っていった。

「よし、二人三脚やろ?」

「あぁ、そう言えばコスプレリレーは、弓道着じゃなくていいぞ。」

「え?何いきなり」

すると、珍しく口をゴニョゴニョさせた。

「ちょ、扇原ー?」

ツンツンつつくと、怒ったような顔をした。

ほっぺをつついたら睨まれた。

「やめろ。」

「ごめん。だって扇原が何も言わないんだもん」

「あー、それは、その、頼み、なんだけど、」

「頼みぃ?」

首をグインと傾げてしまった。

そう言えばこんなに喋ってる扇原初めて見たかも。

「コスプレリー、弓道着じゃなくて巫女装束にしてくれないか?」

「はぁ?」

なんだその頼み。

「なんで?」

「いや、その、俺もコスプレリーでるから、衣装被るってゆうか、その……」

あー、またゴニョゴニョしてる。

「なに?」

「お前の巫女装束の姿が見たいかもしれない。」

「っ……!!」

何言ってるの。なんなのよもう。

「いいよ」

何答えてるのよ。

やなのに。

嫌でしょう?

なのに。

「巫女装束着てあげる」


なんで私はOKしてるんだろう?

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