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不良の兄と、可愛い妹!  作者: 愛依
始まり!
6/37

アケカミセンパイ。

私に友達が出来て、初めての夏。

夏、夏!夏っ!!!

私の周りにはめちゃめちゃ沢山の友達がいます。

これもみんな、香莉ちゃん、歌楓ちゃん、優衣香ちゃんのおかげ!

あ、あと、扇原君。

4人が、私は怖くないって言うのを、みんなに広めてくれたおかげ。


「おはよー」

「あっ!花夜ちゃん、おはよう!」

「おはよ、どうしたの?騒がしくない?」

夏服の、水色スカートを揺らしながら歌楓ちゃんが近づいてきた。

「何言ってるの!今日は体育祭の競技決めだよ!?ねぇ、花夜ちゃんは何出る?私はね、リレーに出たいなー!」

「えっと、なんだろう…」

体育際なんて、出たことが無い。

毎回保健室から眺めてた。

ホントは出たかったけど……。

「ねぇ!花夜っ!私とコスプレリレー出ない?」

「コスプレリレー?なにそれ。」

突然声をかけてきたのは優衣香ちゃん。

「知らない?結構有名なんだけど。あのね?リレーだけど走らなくて、パレード?みたいな感じかなぁ…。コスプレして、校庭を歩くの!すごい楽しいよ!?」

「謹んでお断りします。」

笑顔で断った。

無理だ。

コスプレなんて似合わないし!

「えぇー!なんでー?」

「あのね、優衣香ちゃん。コスプレは、可愛い子がするから面白いんだよ?」

「うん!」

うぅ……。

なんだこの明るい笑顔……

「じゃあ!今日お昼食べる時、話し合おうよ!いい?」

したから上目遣いで私を見る優衣香ちゃん。

「うん…」




というのが、数時間前の出来事。

私たちは廊下を歩いていた。

「お弁当どこで食べる?」

「どこでもー。花夜ちゃんはどこで食べてたの?」

「屋上。屋上で食べようよ」

「えっ……」

一斉に固まる香莉ちゃん、歌楓ちゃん、優衣香ちゃん、扇原君。

あ、扇原君は無表情だ。

「屋上って…溜まり場だよね?ヤンキーの。」

「そう?意外とそうでもないよ?」

うーそー。

めっちゃ溜まり場だ!

けど、まぁ、大丈夫だろ。

たまに、朱神に絡まれるけど。

それでも私はあの場所が好きだった。

風が気持ちいいし、学校が見渡せるから。

「ね?もし朱神達が来たら追い払うから!」

すると、女子の、目が変わった。

「え!?朱神!?って、あの朱神慶真先輩!?」

「そうだよ?知ってるの?」

私が聞く時には、もう女子パニック状態。

冷静な扇原君が説明してくれた。

朱神先輩は、めっちゃ人気なんだよ。イケメンで。と。

「うっそだー!朱神が!?私あいつ大嫌…いってぇ!」

私の頭が、誰かに掴まれた。

「あっれー?ボールかと思ったら頭だったー!ごっめぇーん」

「離せや。朱神」

あー、もう最悪。

女子3人がパニック状態だし。

「なに?その態度。先輩だよ?俺。」

「先輩だと思ってませー……痛い痛いっ!離せアホっ!」

私の頭はボールではないのだよ。

お前は馬鹿か。

「あ、花夜ちゃん今悪いこと思ってない?」

「お前は馬鹿かって思ってますー」

更に強く頭を掴まれた。痛い。

「アケカミセンパイ、ハナシテクダサイ」

「棒読みだから嫌だ。」

「朱神先輩、離してクダサイ。」

「許す。」

うぁあぁ、痛かった。地味に痛かった。

「頭蓋骨にヒビが入りました。」

「そしたら俺が責任とってお嫁に貰ってやるよ」

「だったら死にます」

また朱神の手が私の頭にくい込んだ。

やめろ。マジでヒビ入る。

「花夜はこれから友達とお昼を食べるんです。辞めてください。」

チラリ、と4人を見ると、扇原君以外酸欠状態だった。

叫びすぎか?顔が真っ赤だぞ。女子3人。

「友達?あれ、1人男じゃん。彼氏?」

「違います。友達です。ってことでサヨナラ」

朱神を振り払って私は4人の元へ向かった。

「やっぱり教室でお弁当食べよう?」

「そうだね……やばい、先輩イケメン過ぎ……!」

その後、朱神に、ついてめっちゃ語られた。

全て流した。


「彼氏じゃないって、即答しなくても良かったのに……」


扇原君が何か言った気がしたけど、よく分からなかったので、忘れることにした。

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