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不良の兄と、可愛い妹!  作者: 愛依
始まり!
4/37

仲間、友達

「ねぇ、ここどこ?学校の外れのほうだよね?」

「あぁ、彩樹も1回は来たことがあるはずだぞ?」

「それって……」

私が平岡を見ると、彼は少し笑った。


うむ。

かっこよい。


「弓道部の知り合いの3年生に彩樹を連れてこいって言われたんだよ」

「はぁ?」

思わず首をかしげた。

一緒にツインテールの髪も揺れる。

「お前はな?全学年に人気の美少女なんだよ。有名人だぞ?」

「はぁぁぁぁ?」

更に首をかしげた。

人気なのは私じゃなくて、お兄ちゃんだ。

それに、どこの誰が美少女だよ。

有名なのは、悪い意味でだろ。

「なにそれ」

思わず笑ってしまう。

「まぁ、とりあえず、先輩に…てか、弓道部員に、会えよ。」

「わかった」

平岡の真剣な目に押され、思わず頷いた。


「雀野先輩、彩樹花夜連れてきましたよ。」

「おぉー!ありがとう、奏悟」

道場に響き渡る女の人の声。

奏悟って誰だ。あ、平岡の名前か。


道場内には、3年女子2人、男子1人。

2年女子1人、男子2人。

1年女子3人、男1子人の、合計10人がいた。

「じゃあ、自己紹介しなよ、彩樹」

「は?」

この10人の前で?

コミュ障の私が?

無理でしょう。

私のコミニュケーション能力の低さを甘くみてると痛い目にあうぞ。

なにせ、中学からほとんど、

友達がいたことが無いのだ。

いや、いたけど1人な。オンリーワンだ。オンリーワン。


「おい、彩樹?はやく」

「えぇ?何いえばいいの?」

「とりあえず、名前とクラス、あと、一言。」

「……わかった。」

仕方なく、前をむいた。

つい、平岡の後ろに隠れ、制服を掴んでしまったのはしょうがない。


「1年A組の、さ…彩樹、花夜……です。よろしくお願いします……」


あー、だめだ。

コミュ障全開な自己紹介。

けど、上がった声は、暖かいものだった。

「かっわいーーい!!!!!」

「ぎゃ!?」

私は、女の人に抱きしめられていた。

「私は3年2組の雀野由羽李よ!よろしくね!」

「よ、よろしくお願いします……」

スズノユウリ先輩。

雀野先輩から、ほんのりいい香りがする。

って、私は変態か。

「おい、由羽李、彩樹がひいてるぞ。」

「あぁ、ごめんごめん」

「俺は、皐月葵。3年6組。よろしくな」

「よろしくお願いしますっ……」

サツキアオイ先輩。

背が高くてかっこいい。

こんな調子で、自己紹介をした。


3年生は、

部長の、皐月葵先輩

副部長の、雀野由羽李先輩。

旭愛未アサヒマナミ先輩。

2年生は、

春寧ハルネ先輩。

理央リオ先輩。

ヨウ先輩。

1年生は、

岩埜香莉イノカオリちゃん。

古崎歌楓フルサキカエデちゃん。

山衣優衣香ヤマイユイカちゃん。

扇原蓮オギハラレン君。


1年生の、4人とはすぐに仲良くなれて、一緒にお弁当を食べる約束もした。


「よし、名前、覚えたかな?」

「はい、覚えました!」

全員の自己紹介が終わっところには私もすっかり打ち解けていた。

「なぁ、彩樹。」

「なんですか?皐月部長。」

「弓道部に、来てくれないか?……毎日。」

いつもの私なら、絶対断っていた。

けど、友達が出来た今なら、笑顔で……


「もちろんです!」


いつの間にか道場の入口に立っていた平岡が、

少し嬉しそうに見えた気がした。

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