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不良の兄と、可愛い妹!  作者: 愛依
始まり!
3/37

仲間ぁ?

「平岡君!どこ行くの?」

「……」

さっき……喧嘩が終わってからずっと、

平岡君は口を閉ざしている。

「平岡くーん」

「……」

「おーいおーいおーい」

「……」

むぅ。

どこに行くか全く検討もつかない。

知らない道だし。

まさか!また絡まれるとか!?

って、それはないだろ。

さすがに……ねぇ?


1人で脳内ノリツッコミをしていると、平岡君が口を開いた。

「彩樹」

なにさ!ずっと無視してたくせに!

許さないもんね!

地味に傷ついたもんね!

「……」

無視してやった。

いやー、我ながら、アホな仕返しだ。

けど、許さないもん!

絶対、振り向いても、返事もしてやらないもん!

彩樹花夜、激おこぷんぷん丸だもんねー!

「さえきー」

「……」

「彩樹さーん」

すると、平岡君はため息を吐いた。

なんだよ、散々人を無視したくせに……


「花夜。」

「へっ……?」


私とした事が。

思わず返事をしてしまった。

けど、今……。


「今、なんて言った?」

「花夜」

「な、なんで花夜の名前……」

「……自分のこと、花夜って呼んでるだろ?」

「……そうだけど」

なんだか、すごく恥ずかしかった。

チラリと、平岡君の顔を見る。

少し、笑っていた。

意外とイケメンだ。

いや、普通にかっこいい。

一気にグッと幼い顔立ちになって、少し可愛いかもしれない。

そんな、呑気なことを考えてしまう。

「落ち着いて聞いて。」

笑顔で言う。

私は思わず頷いた。

「おーけー、落ち着いた。」

「今から、学校に、行く。」

残念ながら、落ち着けない。

「無理無理無理!」

「彩樹、落ち着け」


落ち着けなんて無理だ!

だって学校でしょ!?

Schoolでしょ!?

毎日行ってて、

私の大嫌いな場所だよ!?

せっかくさっき終わったのに!?

やっと、家に帰れるのに!?


「やだやだやだ!むりむりむり!友達だよね!?友達なら嫌だから学校行かせなくていいよね!?

だから、平岡!放せやオラァ!」

「後半の言葉がやばいぞ!落ち着け!」

「絶対やだ!学校には私の敵しかいない!」

「俺も敵か?」

「それは……違…う、けど!」

急に悲しそうな顔をする。

そんなの、ずるい。


「なんで?学校に行くの?」

少し落ち着いて、聞いてみた。

「待ってるからだ。」

平岡は(もう、君付けはやめた)言葉か少し足りない。

「だれがよ」

「お前の仲間がだ。敵は居ない。」


……嘘つき。


けど……


「わかったよ、でも、嫌になったらすぐ帰るからね!」

「わかった、それでもいい」


ちょうど、話がまとまった頃。

私と平岡は、学校の正門前に立っていた。

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